Apple Watch「心房細動履歴」が日本上陸。心臓に関するアップルの独壇場が続く | ITCトレンダー・カワピーの気になるブログ‐ゲーム、PC、デジタル機器情報

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アップルは5月22日、日本でApple Watchの「心房細動履歴」の提供を開始する。


対応するApple Watchは、2018年9月に発売したSeries 4以降および、UltraSEシリーズ。watchOS 10以降およびiOS 17以降の環境が必要で、ユーザー自身が22歳以上かつ医師に心房細動と診断されている必要がある。

心房細動履歴は2020年からアメリカやヨーロッパなどではすでに提供されていた機能だ。日本での提供が遅れたのは、厚生労働省所轄の「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」の承認を待っていたためだ。



心房細動は心臓のリズムが乱れた状態で、致命的な脳梗塞を引き起こす不整脈の一つとされている。

Apple Watchは2021年1月の「心電図(ECG)アプリ」の日本での対応開始から、心房細動の通知に対応。以降、通知をきっかけに循環器内科などの医師に診断を仰ぎ、症状が判明しているケースも出てきている。


今回の「心房細動履歴」機能は、従来は通知に留めていたものを、振り返ることのできる機能だ。

対応するApple Watchユーザーは、「ヘルスケア」アプリで必要なガイダンスを経た後、心房細動履歴の機能を有効化すると、心房細動の兆候があった時間の推定値が表示される。

また、ヘルスケアアプリでは心房細動に影響を与える可能性があるとされる生活習慣の履歴、すなわち体重の変化や運動量、飲酒量、マインドフル時間(瞑想や心を落ち着かせた時間)、睡眠時間のデータも振り返ることができる。

こうした心房細動履歴や生活習慣に関するデータはPDFでダウンロードも可能で、その情報をもとに、かかりつけ医などに相談することもできる。


Apple Watchが心電図機能に対応してから3年以上が経過した。

しかし、現時点でもこうした個人向けのウェアラブルデバイスで、日本の規制当局から承認を得た心電図機能を提供できているのはほとんどApple Watchだけになっている。

グーグルの「Pixel Watch 2」やFitbitの対応製品、サムスンの「Galaxy Watch6」などはハードウェア的には測定機能を持っているが、ソフトウェア的にオフにされているというのが実情だ。

今回の心房細動履歴は、想定されているユーザーなどの範囲は限られているが、こうしたニーズのあるユーザーにとってはApple Watchが有力な選択肢になることは間違いないだろう。