「TikTokは子どもを危険にさらす」として欧州委員会が調査開始 | ITCトレンダー・カワピーの気になるブログ‐ゲーム、PC、デジタル機器情報

ITCトレンダー・カワピーの気になるブログ‐ゲーム、PC、デジタル機器情報

ITC関連やゲーム関連のトレンド情報を中心に語っています。
デザインなどクリエイティブな話題も多いですよ。

米国政府は、既に「TikTok」に対して厳しい対応をとっていますが、欧州も調査を開始しました。



「TikTokがデジタルサービス法(DSA)に違反している可能性がある」として欧州委員会が調査を開始しました。

DSAは「安全なデジタル空間を作る」ことを目的とした法律で、オンラインプラットフォームに対して未成年者の保護やモデレーションの強化などを義務付けています。

欧州委員会はTikTokに対して2023年10月に「暴力的なコンテンツの拡散を防ぐために講じた対策の詳細」を説明するように要求。さらに2023年11月には「未成年者をリスクから保護するための施策」を説明するように求めていました。


欧州委員会はTikTokに対する予備調査に基づいて「DSAの一部の条項に違反している可能性がある」と判断し、2024年2月19日にTikTokに対する正式な調査を開始したことを発表しました。調査の焦点は以下の通り。

・アルゴリズムが原因でユーザーが過激な情報に触れてしまう「ウサギの穴現象」を防ぐ施策が十分でない可能性がある
・未成年ユーザーが不適切なコンテンツへアクセスすることを防ぐための年齢確認ツールが効果的に機能していない可能性がある
・未成年ユーザーのデフォルトプライバシー設定がDSAの求めるプライバシー保護義務に則していない可能性がある
・サービス上に掲載される広告について、検索可能なリポジトリを公開していない
・公開データへのアクセスが妨げられており、透明性が十分ではない可能性がある

欧州委員会は今後、関係者への聞き取りや追加の情報要求を進める予定です。

なお、欧州委員会がDSAに関連してプラットフォームへの調査を開始したのは今回が初めてではなく、2023年12月にはXが「違法コンテンツや偽情報の拡散防止策が十分でない」「透明性が確保されていない」といった問題を抱えているとして正式な調査を始めています。