※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

 

(24.4.8.月)曇りのち雨

 S君の我が家での「学童」も先週で終わりではなく、今日は始業式で給食もなく早めに帰ってくるので、まあ、おまけの「学童」というところ。

 ところが今日はあいにくマイカーの12ヶ月点検を予約してあり、点検には3時間ほどかかる。いつもなら、点検の待ち時間には昼食を食べに行って、戻ってからは待合・応接エリアでiPadでブログ作成などをしている。前に来たときは、ディーラーの『フォルクスワーゲン平安』が白梅町にあるので、近くの『北野天満宮』をうろついて時間を潰した。

 今日は、『嵐電(京福電鉄)』の『白梅町駅』も近いので、当初、S君の面倒を見るということならヨメさんも一緒に待ち時間を利用して「太秦」の『映画村』に行くつもりでいたが、今日は5時から塾へ行く予定とのこと。12ヶ月点検はお昼の1時からの予約なので、太秦に出かけた後ディーラーに戻って、それから塾に間に合うように帰宅するのは時間的に気忙しい。S君の学校は明後日が入学式で一日お休みということなので、『映画村』へ行くのはその日に振り替えることにした。

 ということで、S君は我が家でヨメさんと過ごすことになり、私一人で『フォルクスワーゲン平安』へ行くことにした。車で北大路通りから西大路通りを通って約20分ほど。途中、「金閣寺道」のバス停は観光客で長蛇の列ができていた。これでは地元住民がバスに乗れへんやん、京都市の行政なにしとんねん。清水寺なんかもおんなじやけど、観光地スポットだけに停車するような「観光客用の急行バス」なんかを走らせたらええんとちゃうのん。ほんま無策やで、京都市の行政は。運転手が足らんとか言うてんと、「京都バス」やらと提携するとか、なんぼでも方策あるやんか。

 点検はお昼の1時から3時間程度ということだったので、昼食抜きで行って、待ち時間の間にディーラーの近くで食事を取ろうと思ってディーラーを出ると、すぐ近くに『かごの屋』があった。これまで一度も行ったことがなかったので入店しかけたが、店内は玄関で靴を脱いで上がる「土足禁止」らしく、また団体の外国人観光客がゾロっと出てきたこともあったので、嫌気がさして入店するのを取りやめた。白梅町近辺をうろうろしたが、結局、なんのことはない『王将・白梅町』で揚げそば(皿うどん)と餃子で昼食をとった。いつも行く、自宅近くの『王将・北白川店』と違ってかなり手狭で、カウンター席に座ったが、シャレて言えば「クツにキュウリを入れたよう」な状態だった。

 ディーラーに戻って、iPadでブログを書いたり、持参した⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』を読んだりしていたが、意外に早く、スタッフが点検が終わった旨を知らせにきた。12ヶ月点検でオイル交換なんかもして合計で5万円近くかかった。前のゴルフ4ワゴンは、知り合いの「街の修理屋」さんで見てもらっていたので、点検などの費用もそんなにかからなかった。「街の修理屋」さんは、ディーラーなんかにいる若いお兄ちゃんに比べると腕は確か。しかし、点検が必要な旨を知らせるフロントパネルのデジタル・メッセージを消去できないため、いつまでも「12ヶ月点検です」なんてメッセージが表示されたままになる。それに加え最近の車は、電子制御の機能も多いので、仕方なくディーラーに点検を任せることにした。

 前のゴルフ4ワゴンは十数年乗ったが、走行距離は3万キロほどしかいかなかった。エンジンは快調だっため、車検を含めてその車の点検・修理を頼んでいた修理屋さんが、外車ユーザーのクルマ  方向指示器とウィンドウ・ウォッシャーなどの位置が日本車と逆なので戸惑う  を預かったときの代車用に使いたいとのことだったので無償で車を譲渡した  ディーラーは下取りするとのことだったが、たいした金額でもないだろうから、世話になっていた修理屋さんに有効に活用してもらう方がいいだろうと思った次第。

 帰宅して、しばらくしてからS君を川端丸太町宅まで送り届けた。

 

(24.4.9.火)雨のち晴れ

 今日はヨメさんがスイミング・スクールに行く日だが、朝、起床するなり「お腹が痛い」と言っている。それで「なんか小学生みたいやなぁ。よお、おったやん。昔、小学校でテストとかなんか嫌なことがある日は、おなかがイタなって学校へ行かへんような子が・・・」と言うと、「ほんまに痛いねんで」と言うから「ほんなら病院いきいなぁ」と言ったが、ぐずぐずしていて、一向に出かける気配がない。お昼過ぎになって、スイミング・スクールへ行く準備をし出したので、「ああ、なおったんやな」と一安心した。

 ヨメさんは、いつもよりやや遅れ気味に、あわただしく出かけて行った。それで私はいつものように、テレビで録画溜めしておいた映画を見ていたら、ヨメさんが出かけてから1時間ほどで帰って来て、「なんやボケてしもたわ」と。水着に着替えていて、持って行ったバックが見当たらないのに気づいて、エル・スポーツのスタッフなんかにも手伝ってもらって探していたら、ロッカーの中から出てきて、そうのこうのしているうちに時間が過ぎてしまったので、スイミング・スクールには行かずに帰ってきたらしい。

 ヨメさんは、よく「他の人からボケてるなんて言われたことないわ」と言っているが、周囲の人たちは、なんかの折にそのように感じても「ボケてる」なんて面と向かって言ったりしないだろう。

 脳CTや脳MRIで「MCI(軽度認知障害)」と診断され、現在、ドネペジルを処方されて服用している。最初の頃は自分で服用していたが、時間が一定しなかったり、忘れたりするので、最近は私が朝食後に他のビタミン剤などと一緒に手渡している。時々、「これなんの薬?どこでもろてるやつ?」と私に訊ねることがあるが、私は「今は健忘症やけど、それがひどなって認知症にならんための薬やで」と答えている。そんなときに、よく「他の人からボケてるなんて言われたことないわ。認知症って誰が言うてんねんな、そう思てるの父さんだけやろ」と怒ってしまう。そんなときに「まわりのひとは、そんなふうに思ても『ボケてる』なんて面と向かって言うたりせえへんで」というように言ったりしていたが、最近はこんな風に言うのも考えものだなと思い出した。

 本人が、自分が「認知症」であることを認知し、了解するのがいいことなのかどうか分からない。医学的にはどうなんだろうか?今のところ、家事全般  炊事、洗濯、掃除  や、それに付随する買物なども、やや劣化しているきらいはあるものの、なんとかこなしているように思う。なんとか現在の状態を維持できればと願っている。

 

(24.4.10.水)晴れ

 今日は、S君の学校は入学式なので、在校生は一日お休みということなので、月曜日に行けなかった「太秦」の『映画村』に行くつもりでいた。

 ところが今朝、念のために入場料額を調べるためにウェブサイトを見てみたら、なんと!8日〜12日の間はリニューアルのために休業とのこと。事前に確認しといてよかった。太秦まで行ってから、休みと分かったらどうしようもない。

 ともかくS君が一日中休みなので、いつものように家にいてテレビでYouTubeを観たりやゲームをしたり、『洛北阪急スクエア』で時間を費やすのももったいない。娘に「どこ連れってったたらええやろ?」とメールで問い合わせたが、適当な所が思い浮かばないようだったが、7日の日曜日に一家4人で行った『植物園』がよかったとのこと。それで、S君が自転車の乗るのが好きなので、自転車でS君を迎えに行って、そのまま私と二人で植物園まで自転車で行くことにし、ヨメさんはそれでは少しハードなので、直接、市バスで植物園に行って正門前で合流することにした。

 娘宅まで迎えに行く際は、少し楽な鞠小路通りのルートで行った。その後、S君と二人で植物園へ行くときは、鴨川西岸の『府立医大病院』のある側  植物園まで一直線で行ける  の河川敷の道を行くことにした。途中、『出雲路橋』で一般道に上がりかけたら、S君が「ジイちゃん、まだやでぇ」と後ろから声をかけてきた。パパとK君と三人で土曜日にしょっちゅうこのルートで植物園に行っているので、さすがに道をよく知っている  以前もブログで書いたが、S君は自転車を立ち漕ぎをして、後ろも見ずに先へ先へと行くので、パパたちとはぐれてしまって、先に植物園について正門前で待っていたことがあったそうだ。先日も、私と二人で自転車で我が家に行く際に、どんどん先へ先へと行ってしまったことがあったので、今日は私が先導することにした。

 『北大路橋』まで来て一般道に上がったが、お昼弁当を買うために『イオンモール北大路北大路ビブレ)』に立ち寄り、それから戻って植物園に向かった。正門に着いたが、ヨメさんはまだ来ていなかった。「いまどこや?」とメールしたら、「『府立大学のグランド』の横の道や」とのことだったがいっこうに姿が見えないので、S君が迎えに行った。

 

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 やっと合流できて入園、桜の樹が植っている一画にブルーシートをひいて弁当を開いたが、弁当容器にテープ留めしてあると思っていた箸が付いていない。レジで貰わなあかんかったみたい。しゃあない、そこら辺に散らばっている桜の小枝を箸代わりにして  枝を折ったりしてへんでぇ  弁当を食べた。

 食後、S君が温室に入りたいというので、「クソ暑いのに」と思ったが入室して一回りした。その後、北門付近まで行って、園の東側の道を辿ってバラ園の一画へ、その後『植物園会館』でソフトクリームを食べ、少し休憩してから正門に向かった。

 帰りも、ヨメさんは市バスで、私とS君は自転車で北大路通りを通って帰ったが、S君が可愛いもので、高野橋東詰まで来たとき「おばあちゃんのバスが通るのを待つ」と言い出した。ちょうどその辺りから、左京郵便局前の高野橋東詰のバス停を遠望しているとヨメさんらしい遠影が信号横断している。S君とスタートして、イズミヤの横辺りでS君がヨメさんに追いついた。

 

(24.4.11.木)晴れ

 昨日、植物園で撮った写真。今の時期が一番いろんな花が咲きそろっているいい季節だ。このあと、春に咲く花といえばバラがあるが、ちょうどバラ園の花壇に植え終わったあとのようだった。

 

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【今日の読書470※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-52『生命 最初の30億年』

③-54『すごい実験』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑥-27『小説家の四季 2007-2015』

⑦-89『騎士団長殺し2』

⑦-90『フィッツジェラルド10』

⑧-17『ステパンチコヴァ村とその住人たち』(Kindle)

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:③-52『生命 最初の30億年』を読了した。文庫本だが500頁以上もあり、地球上において物質から生命が生じた過程を、「物理学」や「進化論」に則り、最新の科学的知見に即して丁寧に描かれている。名著と言っていいだろう。

 本書から、私がマーカーを引いた箇所を引用するが、本編からの引用では個別・具体的すぎてなんのこっちゃ分からんので、「新版へのまえがき」「プロローグ」「エピローグ」などから印象に残った総論的な箇所を引用しておく。

p.6-7(新版へのまえがき)「二〇年以上ものあいだ、私は未知の惑星について解き明かすことに没頭していた。動物も植物もなく、大気に酸素がほとんどないような惑星だ。それは若い地球で、この地球が、初期の異質な状態から今日われわれの知る世界へどのように移行したのかは、地球科学が語るべき最大の物語だと私には思えたのである(今も思っている)。その探究は、ある面では古生物学で、微生物の化石を探して太古の岩石を丹念に調べる必要があった。またある面では系統学で、遺伝子に残された情報から生命の系統樹のあらましを描き出した。地球に残る生命の記録を推測する、広範な系統図だ。さらに別の面では地球化学の課題であり、太古の岩石の科学的組成をもとに過去の地球環境を再現しようとした。それにより、生命の起源から、三〇億年以上あとに動物が海全体に広がるまでの、長大な生命史の物語を明らかにできるのだろうか?またそれに対応する、酸素濃度の上昇やときたまあった地球規模の氷河期をたどる環境史を構成できるのか?そしてなによりも、そんな生命と環境の物語を組み合わせて、生物とそれをとりまく環境が歴史を通じてどのように共進化を遂げてきたのかを理解できるのだろうか?その結果を記したのが本書である。(中略)太古代[始生代](二五億年前まで)の地球の見つけにくいわずかな記録は、酸素がほとんどない世界における微生物の生態系を物語っている。中間の長い時代には、原核生物のほか原生生物も生息し、多少の酸素がある大気の下で多様性と細胞の複雑さを獲得していった。そして六億年前ごろに、生物と環境に劇的な変化が起こり、大型の動物と豊富な酸素が存在する(おおよそ)われわれになじみのある世界が到来した。」

p.13(新版へのまえがき)「いまやわれわれは、生命進化の道筋を、地球の変化に富む環境史にはめ込むことでようやく理解できるのだとわかっている。それは地球の長い歴史による教訓であり、人間のテクノロジーが地質に爪痕を残す環境的な影響力として現れている今の時代に対する教訓である。」

 

今日の映画470】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『ディパーテッド(U-NEXTで視聴)

原題:The Departed

製作年:2006年

製作国:アメリカ

監督:マーティン・スコセッシ

出演:レオナルド・ディカプリオ/マット・デイモン/ジャック・ニコルソン/マーク・ウォールバーグ

ストーリー:貧困と犯罪が渦巻く街ボストン。犯罪者の一族に生まれたビリー(レオナルド・ディカプリオ)は、自らの生い立ちと決別するべく警察官を目指す。一方、マフィアのボス・コステロ(ジャック・ニコルソン)の腹心として育てられたコリン(マット・デイモン)は、コステロの内通者となるため警察へ送り込まれる。警察学校を優秀な成績で卒業したビリーはマフィアへの潜入捜査を命じられ、コステロに接近。コリンはエリート警察官として最前線に立ちながら、警察の動きをコステロに知らせ続けるが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.8、TSUTAYAは3.43、Filmarksは3.8で、私の評価は3.8とした。

 巨匠マーティン・スコセッシが、2007年第79回アカデミー賞で作品賞・監督賞など4部門を受賞した、香港映画「インファナル・アフェア」をリメイクしたクライムサスペンス。レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグら豪華キャストが集結し、犯罪組織に潜入した警察官と警察に潜入したギャングの闘いを描いた作品。やはりこれだけ個性豊かな名優が揃い、名監督がメガフォンを握るといい作品ができる。ただ、ちょっと話をひねりすぎたきらいがないでもない。

 

【今日のジャズ470※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Something Else! The Music Of Ornette Coleman

アーティスト:Ornette Coleman

レーベル・品番:Contemporary・C 7551/・S 7551//Fantasy・OJC 163/・OJC CD 163-2//ビクターエンタテインメント・VICJ 2156

録音年月日:1958.2.10/2.22/3.24

曲名:①Invisible/②The Blessing/③Jayne/④Chippie/⑤The Disguise/⑥Angel Voice/⑦Alpha/⑧When Will The Blues Leave?/⑨The Sphinx

ミュージシャン:Ornette Coleman (as)/Don Cherry (tp)/Walter Norris (p)/Don Payne (b)/Billy Higgins (ds)

コメント:強烈な個性と音楽性でジャズの世界に楔を打ち込んだオーネット・コールマン。若き日の彼が、従来の概念から離れ、オリジナル曲でジャズを解放する。自由な表現の中に未来のジャズを感じさせる鮮烈なデビュー作にして、強い自己主張が奔放なグループ演奏に繋がった。盟友ドン・チェリー (tp)とビリー・ヒギンズ (ds)の参加にも注目したい。ここから次の時代が始まる記念すべき1枚。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Ornette Coleman Quartet, Barcelona 1987

Ornette Coleman & Prime Time - Live in Palalido 1980

Ornette Coleman and Prime Time & Pat Metheny | Live in Montreal, 1988