※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

 

(24.2.26.月)曇りのち雨

 今日は、朝イチで洛北阪急スクエアの地階にある散髪屋  関東では「床屋」っていうらしいが、関西で「床屋」と言う人間はまずいない  QB HOUSE』に行ってきた。カットだけで1350円で、女性客もそれなりに来店していて、最近はこんな格安の散髪屋が人気のようだ。以前は洗髪や髭剃りなども含めて5000円近く支払っていたが、洗髪は毎晩に入浴時に洗うし、髭剃りは毎朝電気カミソリでしているので、この二つは確かに不要といえば不要。あの散髪台に長時間座っていることから解放されたことが何より嬉しい。洛北阪急スクエアが10時にオープンして、速攻で行くが、みんながどこのルートから来るの分からないが、私はいつも4番手ぐらいで  散髪台が3台しかないので  1回待ちになってしまう。カットそのものは15分ぐらいで済んでしまうので経済的かつ効率的だ。順番待ちの間も、病院など他の場所なら本を読んだりするが、ここではほかの用事  今日は同じフロアの『カルディ』で買い物をし、ATMでお金を引き出したりした  で時間を潰すことが出来る。

 この後、大垣書店に立ち寄ったら、先日、新聞かなんかの広告で見かけてから気に掛かっていた、故吉本隆明氏の長女のハルノ宵子の『隆明だもの』が平積みされていたので購入した。これは『吉本隆明全集』の月報をまとめたものが中心だが、ハルノ宵子と妹の吉本ばななの対談なども所収されていたので買うことにした。

 早速、「読書リスト」のカテゴリ⑤   小林秀雄・吉本隆明関係の著作  の著作として読み始めたが、吉本隆明氏にまつわる様々なエピソードが紹介されていて、吉本隆明ファンや「吉本隆明主義者」にとっては、なんとも嬉しい本だ。

 

(24.2.27.火)雨

 毎週火曜日はヨメさんがスイミング・スクールに行く日で、いつも行くのか行かないのかで気を揉まされるが、今日はすんなりと行ってくれた。

 この『エル・スポーツ』には、私も、定年退職後に通っていたが、5年前の発癌後に退会を余儀なくされた。

 私が通っていたのは、スイミング・スクールではなく、フリーで週に二、三回行って、水中ウォーキングをしてから四泳法をコンスタントに泳いでいた。最終的には200m個人メドレーを目標にしていたが、個々の泳法では所定の距離をクリアーできるものの、トータルで泳ぐとなると息が続かなかった。当時、ヨメさんに訊くと、「そんなスピードを出さんと普通に泳いでて息が切れるなんてことあらへんで」とのことだったが、今から思い返せば、「気管がん」で気管が狭まっていた(まだ発見される前だったが)ので「さもありなん」と納得した次第。これまでも経緯については何回も書いているが、「気管がん」を見つけてくれたK医療センターの医師が、「いつ窒息してもおかしくない状態」ということで、K大病院に紹介されてすぐに入院したが、入院中に痰が喉に詰まって窒息状態になり、ナースコールを握りしめたまま廊下で意識を失った。「コードブルー」で駆けつけた医師によって気管切開を施されて一命を取り留め、目が覚めた時はICU(集中治療室)のベッドにいた。

 それで、当然、エル・スポーツは退会せざるを得なくなった。その後、再発などもあったが、最終的にはキイトルーダを用いた免疫療法が奏効し、がんが消滅して症状も落ちついたので、二、三年経ってから、運動不足を補うためにエル・スポーツに再入会した。ところが、その時期に私にとっての「第二の大病」である左膝変形性関節症の悪化し、バタ足の際の左膝の痛みが酷くて、泳ぐことが困難になってしまった。それで、結局、再度の退会を余儀なくされ、その後、左膝に人工関節を入れることになった。しばらくして、人工膝関節の調子はやや異和感があるものの良好だったので、電話でエル・スポーツにこれまでの経緯を話して再々入会について問い合わせた。バタ足が、痛みを伴わずに、うまくできるか試してから、再々入会の手続きができないか打診してみたら、通常は新入会時以外は「お試し」は出来ないが、これまでの経緯を勘案し、特別に配慮してくれるとのことだった。

 さてどうするか、健康維持のためには「ウォーキング」だけで充分ということを最近よく見聞きするので、エル・スポーツに再々入会して、水泳を再開することについてはまだ迷っていて、ふんぎりがつかない。

 

(24.2.28.水)晴れ

 今日は、孫Sが早く帰宅する日で、天気もよかったので、ヨメさんと自転車で川端丸太町宅に行った。

 Sといつものように、将棋や任天堂のスイッチをしていたが、キャッチボールをしたいというので、正月に買ってやったグローブやバドミントンのラケットなどを持って外に出た。

 娘宅の家の前が比較的広めの私道で、その道路を挟んでコインパーキング  表通りに面していないので空いていることが多い  になっているので、そこでまずキャッチボール 。近辺に駐めてある車に当たるといけないので、プラスチック製の軽いボールを使い、またグローブも硬いビニール製の安物だったので、なかなかボールをキャッチ出来ない。

 最近の子供たちは、我々の子供の頃のように、どこでも「草野球」ができるというような環境がないため、「少年野球チーム」などに入っている子供達以外は、キャッチボールが出来ない子供が多いように思う。

 我々が少年の頃は、放課後はみんなでどこなとで草野球していた。「少年野球チーム」なんてものはあまりなかったが、ほとんどの子供が、多少の上手い下手はあったものの、バットとグローブとボールを普通に扱うことができた。そういえば、人数が少ない時などは「三角ベース」なんてので野球をしたりしてたなぁ。野球といっても、ソフトボールが中心で、数少ない「少年野球チーム」に入っていた子供は、その後、中学校でクラブ活動で野球を続け、その後は高校でというのが一般的な「野球少年」のパターン。中学校で野球に秀でた子については、それこそ甲子園に出場するような高校から勧誘があったようだ。

 私は、そのうちの「草野球レベル」の方だったが、その後の学校や職場や近隣(体振)でのレクリエーションのレベルの野球では、それなりに参加することができた。

(話を戻して)キャッチボール の後は、ヨメさんが駐車場でバトミントンをしてやっていた。私は、バトミントンに関しては、一時期、「羽つき」程度以上の本格的な競技レベルのプレイを経験しているので、やりたいことはやまやまだが、なんせ膝が不自由なので軽快に動くことができない。それで「バトのラケットは腕で振り回すんちゃうで、こうやってスナップを効かすんや」なんて、もっぱらエア・スイングと“口で”参加していた。

 

 そうこうしているうちに、娘が帰ってきたので、われわれは退散したが、結構、遅くなってしまったので、どこか近くで“晩ごはん”を食べて帰ろうということになった。帰路は、回り道をしなければ、川端通り経由、鞠小路通り経由、東大路通り経由の三本のルートがあるが、そのうち“晩ごはん”が食べるれる店がありそうな、東大路通り経由で帰ることにした。途中、丸太町通りなどにも、いくつか居酒屋などはあったが、そこらはパスし、結局、自宅近くの弁当・惣菜店『キッチントマト畑』弁当でも買って帰ろうかということになりかけたが、京大病院近くの『大龍亭』の前を通りかけて、「あ!ここええやん」ということになった。結局、そこで二人とも定食をとって帰ったが、味はまあまあの「街中華」だった。

 

(24.2.29.木)

 昨日、帰宅してから、テレビで毎日放送の『魔法のレストラン』を観ていたら、京阪神で人気ナンバーワンの「街中華」として、東山三条の『マルシン飯店』が紹介されていた。この店は、われわれも何回か行ったことがあるが、たしかに美味しい。評判の「天津飯」も食べたことがある。ただ、今でも長蛇の列ができているのに、テレビで人気ナンバーワンの「街中華」なんて紹介されると、ますます列が長くなるんなじゃないだろうか。それでなくても、この店は「中華料理」ということもあって、普通の「行列のできる店」の人列にプラスして、中国・台湾人観光客が多く並ぶので、しばらくは入店困難の状況になるんじゃないだろうか。

 

【今日の読書458※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-52『生命 最初の30億年』

③-54『すごい実験』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑤-12『隆明だもの』

⑥-25 『文庫の読書』

⑥-27『小説家の四季 2007-2015』

⑦-89『騎士団長殺し2』

⑦-90『フィッツジェラルド10』

⑧-17『ステパンチコヴァ村とその住人たち』(Kindle)

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:今週の月曜日の記事に書いている、ハルノ宵子の『隆明だもの』は、すでに読み終えた。

 ハルノさんは、京都の大学に通っていたこともあって、そのことにまつわる面白い話が「Tの悲劇」の章に書かれている。

 父親の吉本隆明氏が京都で講演を行う際の宿泊先の確保を、土地勘のあるハルノさんが引き受けることになったが、たまたま「葵祭」と重なって、宿の確保が困難になった。その際、「こんな時には、生粋の京都人『三月書房』の宍戸のおじさん(先代店主)に頼めば、一発で“いちげんさん”の泊まれないような、隠れ宿を紹介してもらえたのだろうが、プライド(?)がじゃまをした」というくだりがある。『三月書房』に関しては、これまでも何回か取り上げたことがあるが、「宍戸のおじさん」とは前店主の宍戸恭一氏のことで、吉本隆明が刊行していた雑誌『試行』を取り扱っていた、関西では数少ない書店だったという繋がりもあったのだろう。氏は『三月書房』の店主であるとともに、1980年代前半に『現代史の視点ー<進歩的>知識人論』や『三好十郎との対話ー自己史の追求』などの著作を著されている。

 また「孤独のリング」の章には、妹の吉本ばななさんと吉本隆明氏の対談本『吉本隆明×吉本ばなな』が、現在、吉本家にとっては「禁書」の扱いになっていて、「他社からの文庫化の話があったが許可されなかった」との記述がある。実際にAmazonで検索してみたら、「古書」でも手に入らなくなっているようだ。私自身もこの『吉本隆明×吉本ばなな』が刊行された直後に購入して読んだ記憶があったので、書棚を探したら、奥の方から陽焼けしたした本書が出てきた。

 ハルノさんは、「禁書」になった理由についていろいろと書かれているが、最後に「もしもあの本を持っている方が読み返してみても、どこがいけないのか、何が引っかかるのかは、お分かりにならないだろう」なんて書いている。しかし、こんな記述を読むと、こちらとしては「そう言われると気になって再読したなるやん」ということなるやんね。

 

今日の映画458】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『英雄の条件(U-NEXTで視聴)

原題:Rules of Engagement(full movie)

製作年:2000年

製作国:アメリカ

監督:ウィリアム・フリードキン

出演:トミー・リー・ジョーンズ/サミュエル・L・ジャクソン/ガイ・ピアース/ブルース・グリーンウッド

ストーリー:28年前にベトナム戦争で戦友チルダース大佐(サミュエル・L・ジャクソン)に命を救われたホッジス少尉(トミー・リー・ジョーンズ)は、その後引退して弁護士となるが、今では離婚が原因で自滅的な生活を送っていた。一方、海兵隊屈指の勇士として知られたチルダースは、暴徒に囲まれたイエメンのアメリカ大使館から大使家族を救出する命を受けて作戦を決行。大使一家の命と引き換えに、女子供を含む一般市民多数の死傷者を出し、事件は軍事裁判にかけられることとなる。責任を追求されたチルダースはホッジスに自分の弁護を依頼するが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは2.3、TSUTAYAは3.22、Filmarksは3.3で、私の評価は2.0とした。

 典型的な「アメリカの正義」を描いた作品。かつて、ヨーロッパでナチズムを、アジアで日本の軍国主義を阻止したものの、その後、同じアジアの朝鮮で中途半端な反共で停戦、さらにベトナムでは敗戦し、撤退を余儀なくされた。これとは別に中東でも地域を掻き回した結果、多くの難民を生じさせて、ヨーロッパで極右の台頭を許す結果を招いた。一方で、自国内では、老いて呆けたバイデンと知性ゼロの詐欺師トランプが「大統領の座」を争っている、これが、敗戦後の日本国民が憧れたアメリカ合衆国の成れの果ての姿だ。

 

【今日のジャズ458※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Scott Hamilton Is A Good Wind Who Is Blowing Us No Ill

アーティスト:Scott Hamilton

レーベル・品番:Concord・CJ 42/ビクター音楽・VICJ 23809/ユニバーサル・UCCO 90309

録音年月日:1977.3.1

曲名:①That's All/②Indiana/③Stuffy/④Exactly Like You/⑤Ill Wind/⑥Broadway/⑦Blue Room/⑧Sometimes I'm Happy

ミュージシャン:Bill Berry (tp)/Scott Hamilton (ts)/Nat Pierce (p)/Monty Budwing (b)/Jake Hanna (ds)

コメント:スコット・ハミルトンの登場は衝撃だった。いっきに40年ほど時代をさかのぼったオールド・ファッションなスタイルがフュージョン時代は却って新鮮に響いた。これは、その彼が吹き込んだデビュー作。いまでは違和感がまったくないものの、当時はこの面白さや楽しさに多くのファンが仰天したものだ。これもコンコードの趣味のよさを表した典型的な1枚でメジャー・レーベルは絶対に手を出さない内容。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

SCOTT HAMILTON - FULL CONCERT- Teatro Mastroianni di S. Martino Siccomario

Scott Hamilton encounters Martin Sasse.

Scott Hamilton à l' Espace Bertet