※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

(24.1.19.金)曇りのち晴れ

 散歩がてら近くの大垣書店に立ち寄ったら、新刊書コーナーにあった佐藤優氏の『神学でこんなにわかる「村上春樹」』が目に止まった。

 佐藤氏の本はこれまでも何冊か読んだことがあったが、「神学研究」と「ロシア・インテリジェンス」という独自の視点からの論述は、重厚で信頼感があり、そんな佐藤氏の村上春樹について著作ということで、即、購入した。

 内容的には、村上氏の『騎士団長殺し』に則した論述が中心のようだが、『騎士団長殺し』は確か読んだと思うんだが記憶が定かでない。村上春樹の著作に関しては、私のブログの【今日の読書】を始める以前に読んだもの  『1Q84』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』など  もあるが、『騎士団長殺し』も読んだような気がするが確信はない。確か、『1Q84』は文庫本で、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は単行本で読んだが、どちらも古書店か京大熊野寮のどちらかに持って行ったので、すでに現物はわが家の書架にはない。

 

(24.1.20.土)雨

 昨日の記事に書いたように、『神学でこんなにわかる「村上春樹」』を読むに当たって、『騎士団長殺し』に関しては、読んでいたとしても記憶が定かでないので、この際、再読になってもいいと思って、昨日、Amazonで注文しておいた。今日届いたが文庫本で全四冊、最初の一二章を読んだ限りでは、既読か否かは、いまのところなんとも言えない感じ。

 昨日は、『神学でこんなにわかる「村上春樹」』のほかに『地球46億年物質大循環』を買った。これは現在読み進めている③-52『生命 最初の30億年』で、地球の生命誕生の前提となる無機的・有機的の物質の生成について興味を持ったためだが、なぜここに至ったかを辿ると、まさに「思えば遠くに来たもんだ」という思い。

 私のブログの「読書リストF」のカテゴリー「③ 自然科学関係書籍(キーワードは意識/脳/生命/遺伝子/宇宙/素粒子)」の既読リストにあるとおり、当初は、私自身の「発癌」が発端で、「免疫」に興味を抱いて本庶佑や岸本忠三を経て多田富雄に辿り着いた。「免疫」から生命・遺伝一般の分野に関心が広がり、ダーウィンの世界にまで興味が広がったが、③-27『オリジン・ストーリー』がきっかけとなって、関心は宇宙と素粒子分野にまで拡大してしまった。

 一方で、ヨメさんの「アルツハイマー型認知症」初期症状が判明したことがきっかけになって、カテゴリー「① 吉本隆明の著作」の『心的現象論序説』を前倒しで読みはじめた。「読書リスト」③のカテゴリーの最終着地点は、「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」という問いに対して、自分なりの解答を見出すことにあるが、図らずも『心的現象論序説』を読みはじめたことで、ベクトルが同じ方向を向きはじめた。しかしこの『心的現象論序説』の難解さは「半端ない」という印象。元々は「詩人」でもある吉本氏の著作は、「思想の書」であっても「直感」で論述が展開されていくことが多いので、「直感」による論述の飛躍に対して、どこまで「論理の梯子」を掛けられるかが読解の要だろう。

 

(24.1.21.日)雨のち曇り

 今日は、娘の上の方の孫で小学3年生のSが英検の準一級を受けに行くが、ムコさんが会社の上司とゴルフに行くというので、試験会場まで送って欲しいとのこと。朝の8時半に川端丸太町宅へ迎えに行って、試験会場となっている烏丸今出川の『同志社大学』まで送っていかなければならない。

 試験は9時半から12時までの2時間半もあり、小学3年では集中力の維持が大変だろう。試験中は、娘は適当に時間を潰すと言っていたが、下の方の孫Kはこっちで面倒を見ておいてくれとのこと。しかしまあ、Kについては、最近は、イズミヤ内の『ザキッズ』がお気に入りなので、それほど手がかかるということもなくなった。

 試験会場は、今出川キャンパスの一番北端の『博遠館』という建物なので、今出川通りに面したの「正門」ではなく、北門からの方が近い。娘宅を出て、丸太町通りから烏丸通りを右折して北行し、烏丸今出川の交差点を過ぎてそのまま北上して、北門辺りで娘とSを降ろした。しかし、日曜日なので門が閉まっていて、娘たちは、烏丸通りをキャンパス沿いに南の方に戻って行っていた。西門が開いていたようなのでそちらからキャンパスに入るんだろうと見届け、私は、Kを乗せたまま自宅に向かった。

 

 試験が終わってから、娘とSが我が家にやってきたので、ヨメさん、娘、孫二人の5人で、昼ごはんに、洛北阪急スクエアのフードコート『Square Dining』に行った。フードコート内は日曜日のお昼どきということもあって、まったく席が空いていない。ここも、駐車場が広いこともあって、すっかり京都北部地域のランドマークになってしまったようだ  当初、この地にはパチンコ店が建つという話が持ち上がり、我々の団地等の近隣住民の反対でパチンコ店建設を断念させ、結果として、洛北阪急スクエアが現在のように拡充した経緯がある。洛北阪急スクエアがこのように繁盛し、一方で叡電元田中駅前のパチンコ店『De・MASSE』が廃業に追い込まれている状況を見ると、近隣住民のパチンコ店建設反対運動がこの地域の環境を救ったと言えなくもない。

 (話を元に戻して)まったく席が空いていない状況だったが、食事が終わって立ち上がりつつある家族の席に狙いを定めて、なんとか席を確保した。私はステーキ・ランチ、ヨメさんは銀だこ、娘はビビンバ、孫たちはマクドと、それぞれ好きなもんを注文した。ランチとしてはやや割高になるが、うどんやラーメンなどの「炭水化物」をとっているより、健康上もいいだろうと思って、最近はこの『ステーキ食堂 正義』のステーキ・ランチに凝っている。

 昼食後、私とKは、予定どおり、イズミヤ内の『ザキッズ』に行ったが、ここも超満員、保護者とチビと合わせて100人ぐらいいたんではないだろうか。Kも、いつもの空いている時のように、自由に遊具を使えないようだった。私は、例によって、iPad(外付けキーボード付き)でブログ作成。

 

【今日の読書447※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-43『明治大正史 上』

③-52『生命 最初の30億年』

③-53『すごい宇宙講義』

④-8『小林秀雄全集6/ドストエフスキイの生活』

⑥-25 『文庫の読書』

⑦-85街とその不確かな壁』

⑦-88『グレート・ギャツビー』

⑦-89『騎士団長殺し』

⑧-17『ステパンチコヴァ村とその住人たち』(Kindle)

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑪-8『ひるは映画館、よるは酒』

⑫-28『小説の読み方』

⑬-11『行人』(Kindle)

コメント:600ページ以上もあった⑦-85街とその不確かな壁』を読み終えた。これで村上春樹の小説はすべて読み終えたと思っていたが、上記「1月19日(金)」の記事に書いたように『騎士団長殺』については、読んだという確信がないので、この際、既読だった場合は再読になってもいいと思って、⑦-89『騎士団長殺し』として読みはじめたが、最初の一二章を読んだ限りでは、既読か否かはなんとも判断がつかない感じだった(たよんない話だが・・・)。

 今回、読了した⑦-85街とその不確かな壁』については、以前に読んだ⑦-50.51『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』にも、確か「壁の中の異次元の世界」や「夢読み」という話は出てきていたように記憶する。それらのメタファーが何を指し、何を意味しているのかを読み解くことによって、村上春樹の小説の評価も左右されるんだろう。村上氏本人は、おそらく、「白日夢」を描くように、自身の想像の世界を描いているんだろうと思う。

 

今日の映画447】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち(BSテレ東の録画で視聴)

原題:Les Rivieres pourpres II - Les anges de l'apocalypse

製作年:2004年

製作国:フランス

監督:オリビエ・ダアン

出演:ジャン・レノ/クブノワ・マジメル/クリストファー・リー/カミーユ・ナッタ

ストーリー:フランス・ロレーヌ地方の由緒ある修道院で、壁に掲げられたキリスト像から血が流れ出すという奇怪な事件が起こる。さっそくパリから派遣されたニーマンス警視(ジャン・レノ)が捜査を開始。間もなく壁に埋め込まれた死体を発見する。それは十字架のキリストと同じ体勢がとられ、その死体の横には紋章のような印が残されていた。同じ頃、若手刑事レダ(ブノワ・マジメル)は麻薬捜査中にキリストに似た傷だらけの男と遭遇し、彼を病院へ運ぶ。やがて、その男は修道院の事件を調べているニーマンスの捜査線上にも浮かび上がってくるが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは2.7、TSUTAYAは2.92、Filmarksは3.1で、私の評価は3.0とした。

 本作を『クリムゾン・リバー』に続けてみたが、なんとなく『ダ・ヴィンチ・コード』や『天使と悪魔』などのダン・ブラウンの一連の作品となんとなく似ている感じがする。前作『クリムゾン・リバー』も同様だが、もう30分ほど時間を増やせば、作品に奥行きが出るんだがなぁ。

 

【今日のジャズ447※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:E. S. P.

アーティスト:Miles Davis

レーベル・品番:Columbia・CS 9150/・CL 2350/ソニーミュージックエンタテインメント・SRCS 9709/・SRCS 9113/・SICP 1215/・SICP 20057/CBS・CS 9150/CBSソニー・23AP 2566/・32DP 722/ソニーレコード・CSCS 5148

録音年月日:1965.1.20.21.22

曲名:①E. S. P./②Eighty-One ( Eighty One ) /③Little One/④R. J./⑤Agitation/⑥Iris/⑦Mood

ミュージシャン:Miles Davis (tp)/Wayne Shorter (ts)/Herbie Hancock (p)/Ron Carter (b)/Tony Williams (ds)

コメント:マイルス・デイヴィスのクインテットにウェイン・ショーター (ts)が加わったのは64年夏のこと。グループは直後にライブ盤『マイルス・イン・ベルリン』(German CBS 61976)を残し、年が明けた1月にこの作品を吹き込む。ショーターが加わって演奏が俄然フリー・ジャズ寄りになったことが、それまでとは大きく違う。60年代黄金クインテットの初期作品であるが、この時点でグループのサウンドはすでに完成していた。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

 下記の「YouTubeライブ映像」の2番目と3番目は、この黄金クインテットのライブ映像。1番目は、8ビートのリズムとエレクトリック楽器を導入し、リズム・セクションが、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムズからチック・コリア、デイヴ・ホランド、ジャック・ディジョネットに交替したクインテットのYouTubeライブ映像。

 Wikipediaによると、このメンバーによる録音は長らく公式には発表されなかったため、ファンの間では「幻のクインテット」「ロスト・クインテット」と呼ばれていたが、マイルスの死後1993年になってようやくライブ盤『1969マイルス』が発表され、黄金クインテットに劣らない高水準の演奏がようやく日の目を見ることになったとのことなので、非常に貴重な映像といえる(消さないで!)。

 4番目のライブ映像は、このクインテットとは関係ないが、「Live Under The Sky」の大阪万博公園で開催された時に会場にいたので、懐かしくなってアップしておいた。

<YouTubeライブ映像>

Miles Davis 1969 Berlin

Miles Davis Quintet - Live In Europe

Miles Davis Quintet, Stockholm 1967/AMAZING concert!!

Miles Davis Live Under The Sky 85