← 蔵の脇の花壇には鈴蘭棚。可愛い花もちらほら。(04/29 19:22)

 

 庭仕事…やり出すとむきになる。高枝挟みも持ち出して棕櫚などの庭木も剪定。午後5時から作業始め、7時に終了。直後に雨。ラッキー!(04/29 19:29)

 休日の日中は寝ること、洗濯や買い物、庭仕事にと忙しい。入浴する元気はなくて、シャワーだけにとどめた。夜の十時頃になってようやく読書する元気が少し出てきた。 (04/30 03:19)

 

 ← スザンヌ・オサリバン著『眠りつづける少女たち――脳神経科医は〈謎の病〉を調査する旅に出た』(高橋洋【訳】  紀伊國屋書店) 「オリヴァー・サックスの後継者として注目される脳神経科医が、
世界各地で出会った奇妙な心因性疾患の背後に見たものとは―― 世界は一様ではなく、西洋医学は万能ではない。
何が病気で、何が正常か、誰が定義できるのか?」

 

 スザンヌ・オサリバン著の『眠りつづける少女たち――脳神経科医は〈謎の病〉を調査する旅に出た』(高橋洋訳  紀伊國屋書店)を29日の夜半過ぎに読了。9日間を費やして。下記するレベッカ・ソルニット著の『ウォークス 歩くことの精神史』に匹敵しそうな大著。

 書店で発掘した本だが、あるいは表紙画像に惹かれて手にしたか(← 内緒)。

「◎スウェーデンの難民家庭の少女たちに広まった「あきらめ症候群」◎ニカラグアに現存する幻視や憑依を主症状とする「グリシシクニス」◎カザフスタンの鉱山町で発生した「眠り病」◎キューバ駐在のアメリカとカナダの外交官らが罹患した「ハバナ症候群」◎コロンビアの女子学生たちに集団発生した「解離性発作」◎アメリカ北東部の地方都市ル・ロイと南米のガイアナで発生した「集団心因性疾患」◎ロンドンの病院で著者が担当した患者の「解離性発作」」などの謎の病を扱う。

 何が謎かというと、本人らは身体的な症状を訴えるのに、血液検査に始まってCT検査などあらゆる検査でも異常を示す結果が得られないこと。それゆえ詐病をさえ疑われることも。本人らは医者の診断より何か別の思い込みにしがみ付く。医者が異常はないと告げても納得しない。私は病気なのだ…。一旦、身体の異常を自覚すると、病を疑う負の連鎖に嵌って抜け出せなくなる。

 心身相関する病を理解することの至難さを縷々語る。現代は西洋医学が主流で、徹底して資質的な異常を対象とする。検査に懸かる病こそが病気。心の病でさえ、脳内などに原因を探る。検査の網に掛からない、本人だけが訴える<病>は埒外であり門前払い。

 そこには身体的な病は病院という閉鎖空間に孤立する患者が対象という前提がある。患者には家族や友人がおり、地域社会や学校、仕事場、そして地域の歴史がある。そうした人間関係なしの人間などありえない。

 心に端を発する病は、場合によっては伝統的な呪術的手法が有効な場合すらある。

 そもそも直すとはどういうことなのか。正常とは? 検査の網に掛かるとは? (04/30 03:13)

 

 ← レベッカ・ソルニット著『ウォークス 歩くことの精神史』(東辻賢治郎訳 左右社) 「広大な人類史のあらゆるジャンルをフィールドに、〈歩くこと〉が思考と文化に深く結びつき、創造力の源泉であることを解き明かす。」

 

 レベッカ・ソルニット著の『ウォークス 歩くことの精神史』(東辻賢治郎訳 左右社)を27日(土)読了。

 ウォーク…歩くをテーマにこれだけの大著。10日を費やして。(三十路後半の頃の無理なマラソン強行の挙句のひざの故障で)もうひたすら歩き続けるなんて最早できそうにない自分。読書で根気よく。散歩する、ただそれだけのことが体をそして心を解してくれる。吾輩の好んで読んできた書き手も、そうした人物が多いことに今更ながら気づかされる。ルソー、カント、ショーペンハウアー、キルケゴール、西行、芭蕉、 そもそも人類は二足歩行に始まったのだった。

 かの不確定性原理の物理学者W.K. ハイゼンベルクは学生時代の吾輩の英雄だったが、彼の書『部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話』は繰り返し読んだ。本書は彼とボーア、アインシュタイン、ゾンマーフェルト、パウリ、ディラック、プランク等巨人たちとの対話の書だが、かの古代哲学者らのペリパトス派を想い起させる、歩きながらの物理学…哲学する姿が眩しかった。

 ただ歩くことでもかなりのジェンダーギャップがあることの論述はさすがソルニットだろう。書を捨てよ、町へ出よ、なんて気楽に言えるのは男性だけだった昔。今日だって女性は特に夜は一人での外出は危険が伴う。嘗ては猶の事。そうした意識(体験)があるからこそのソルニットの本書なのだろう。

 そういえば、島田 雅彦は散歩哲学なる本を書いている…とまた脱線しそうになって、ふと、大学生になった年だったか、素九鬼子の『旅の重さ』を発見し読んで衝撃を受けたことを思い出した。「ママ、びっくりしないで、泣かないで、落着いてね。そう、わたしは旅に出たの。ただの家出じゃないの、旅に出たのよ(つづく)」の書き出しで始まる小説。ママより吾輩がビックリ仰天だったよ。そんな少女が居るのか! 懐かしいこの単行本、書庫に遺っているはず。(04/30 02:49)

 

 ← 内庭…蔵との通路。 (04/29 19:16)

 

 今日の休みも庭仕事。主に車道沿いの生け垣や溝など。車道には落ち葉が散在。春は常緑樹の葉っぱの生え代わりの季節。

 スーパーからの帰り、車道沿いの生け垣などを観て慌てて。部屋着(外出着)のままで。作業着に着替えると作業が長くなるので普段着のままでやったのだが、意に相違して2時間みっちり。汗だく。 (04/29 19:20)

 こうなるだろうことを覚悟して(過去の失敗を教訓に)玄関にスーパーでの買い物袋を一旦置いて、ちゃんとグローブをして作業をしたのはエライ。 (04/30 02:15)