← ベッピ・キュッパーニ作『救い』(中嶋浩郎訳 みすず書房)「何が起こったのかまったく知られていなかった。宣教師たちの手紙はどれも寡黙だったし、それを否定できたかもしれない数少ない文書は削除され、あるいは失われてしまった。確実に知られていたのは、ヨーロッパ人が日本で茶の湯という不可解な儀式を発見したということだ」。

 

 ベッピ・キュッパーニ作の『救い』(中嶋浩郎訳 みすず書房)を昨夜半読了。書店でのみすず書房フェアでまとめ買いした一作。

 内容案内によると:「時は1579年(天正7年)。大航海時代のイエズス会宣教師アレッサンドロ・ヴァリニャーノと東方貿易商人のアルヴィーゼ・モーロ。戦国時代の日本にたどり着いた二人のイタリア人の思惑と行動が、西洋(キリスト教)と東洋(茶の湯、禅仏教)の最初の出会い、そしてその後の断絶をもたらした。大友宗麟や高山右近といったキリシタン大名をはじめ、織田信長、千利休、豊臣秀吉との息詰まる交渉も描く、壮大な歴史小説。」といった内容。

 額面通りに受け取っていい、読み応えのある作品だった。二週間を費やして読んだ甲斐はあった。

 本書は時代小説。吾輩は時代小説は基本的に好まない。何故なら虚実綯い交ぜになってて、もどかしいからである。虚構(物語)なら虚構で徹底してほしいのだ。そんな自分だから多少もやもやしつつも、最後までじっくり読み通させる力が本作品にはある。

 本書については読みながら随時メモって来た。「キリスト教の茶の湯への影響…」など。茶の湯や壺、茶筅、茶杓、数畳の空間に身を屈めて大人たちが入る。天下人と宗匠や異人とが膝を接する静謐の極みだが濃密な空間のドラマ。作家の腕の見せ所だろう。(01/30 11:25)

 余談だが、「妻は漫画家、エッセイストのヤマザキマリ。」ってことは本を自宅に持ち帰ってツラツラ分厚い本を眺めて観察して気付いた。ヤマザキマリ氏についてはラジオ深夜便などで親しみを感じてる。…本筋とは関係ないが、イタリア人と愛人として使わされた若い女性との濃密な性愛模様が描かれる場面があるが、つい作家(イタリア人)と妻(日本女性)との場面を妄想させられた。 (01/30 12:00)

 

 

 ← 外出や外仕事作業後、薪ストーブの出番。先週ほど寒くないので、シャワータイムだけ柴を燃やす。 (01/29 18:32)

 

 今日は晴れの休日。買い物やらクリーニング店へ。帰宅して気持ちだけ読書して庭仕事。柴作りに東側の縁側下の整備など。

 クリーニング。日曜日午前に通販で買ったスラックスのウエスト出し。1週間かかるかも…だったが、なんと2日目に仕上がった。仕事のスラックスなので助かった。でもビックリ(後で間違いに気付いた。スラックスのウエスト出し。昨日午前に頼んで今日の昼前に出来たとの電話を貰ったんた。まる1日! 頼まれ仕事が次々入ってると云ってたっけ。)。

 買い物はドラッグストア。箱買いで水やカロリーメイト数箱。あと、ダメ元で車のエントリーキーのボタン電池。女性の店員に聞いたら、ボタンタイプは車の店へって。ダメか…。そこへ男性店員が。ダメ元で聞いたら、即対応してくれ、交換までやってくれた。好感度大である。女性の店員は探そうともしなかったよね。

 庭仕事で疲れた。シャワーのあと、食事を済ませたら待望の読書タイムだが、寝落ち確実。夜半には目覚めるかな。 (一旦は夜半過ぎに目覚めたけど、未明にもならないうちに再度寝落ち。詳細は:「途方に暮れる夢続き」にて。01/29 18:46)

 

 

 

 白木賢太郎著の『相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る』(みすず書房)を読み始めた。過日、書店での「みすず書房」フェアで纏め買いした一冊。初めての著者。ま、楽しみのための本。

 読み出した3頁で(我輩にとっての鬼門である)「呼気」なる言葉が出てきた。なので先述の「呼」を巡る呟きと相成った。「呼吸」は、我輩にとって鬼門。十歳から鼻呼吸が全く出来なくなった。口呼吸のみ可能。授業中や複数での食事中、口呼吸しか出来ない奴が回りに不快な思いをさせずにいかにやり過ごすか。食事は可能な限り1人で食べればいいが、授業中はどうする? 口呼吸していることを周りに気付かせずにやり過ごすのは至難のわざで、授業の終わる頃には絶命寸前で体も頭も燃え上がるほど熱かった。

 それを学校に居る間中続ける。休み時間になると、さりげなく教室の隅っこか外へ移動して喘ぎつつ呼吸を整えて、次の地獄の数10分に備える。毎日6限、それを十歳からずっと。授業内容など上の空だった。先生は、この子はやる気のない奴だって。生きるか死ぬかの瀬戸際の演技を日々静かに演じていたんだけどね。

 ただでさえ乏しい脳ミソが一層干からびたと自覚している。(01/30 00:11)

 

 いつからか違和感というのか、どうにも馴染めない言葉…漢字があった…ある。それは、「呼」である。辞書によると:

「①よぶ。よびかける。大声を出す。「呼応」「歓呼」 ②名づける。となえる。「呼称」 ③息をはく。「呼気」「呼吸」吸 ④ああ(嗚呼)。嘆く声。」

「形声。口と、音符乎(コ)とから成る。息をはく意を表す。借りて、大声で「よぶ」意に用いる。」

(参照したのは、「漢字ペディア」である。)

 違和感というのは、どうやら「呼ぶ」から来ているようだ。呼ぶんだから自分に引き付ける…つまり吸うって感覚に勝手に直結してしまう。しかし、呼吸の「吸」は、歴然と「すう」なのである以上は、「呼」は吐く意にならざるを得ない。つまり、我輩の朦朧たる思考回路は、ワンクッション入れないと「呼」を吐く意を掴めないのだ。困った脳ミソだ。 (01/29 23:49)

 

 ← 代謝マップ。簡略化してるかな? 代謝については、ニック・レーン著の「生命、エネルギー、進化」にて苦闘済み。ニック・レーンの著書は大好物で本書も含め4冊読んだ。医学や生理学、生化学を学ぶ方たちは畏敬の念で見るしかない。しかし、本来畏怖すべきは生体自体。鈍なる我輩も生体の端くれ。数知れない酵素さんたち有り難う。アダやおろそかにはできない。大切にしないとね。 これは、白木賢太郎著の『相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る』を読み出したからの話題。 (01/30 00:36)

 

中国西安の古代遺跡から珍しい文化財が多数出土(CGTN Japanese) - Yahoo!ニュース」…こういうニュースは気になる。そのうちまたNHK-BS辺りで特集してくれるかな。 (01/30 01:36)

量子コンピューター実用化へ前進「量子ビット」の開発に成功 | NHK」 (01/29 22:24)

 こういった話題には目がない。

 

 仕事先。インフル感染やら新型コロナ感染者複数。かなり多発してるんじゃなかろうか。特にコロナについては後遺症がひどいらしいとか。テレビのニュースにならないだけで。 (01/30 01:40)

 

 朝日新聞朝刊の別紙「be」で、「ホーストラスト」を知った:

「NPO法人ホーストラストは、 鹿児島県北部の霧島山麓の高原にある、引退馬の牧場です。 現役を引退した馬を預かり共同放牧することで、馬が自然界で暮らすのと同じような環境をつくっています。私たちはより多くの馬を救済することを目的とし、常に馬が快適な環境で暮らせるように整備をしています。」率直に素晴らしいと思った。「引退馬の多くが「廃棄処分」 救うための牧場を、50歳を前に決断:朝日新聞デジタル」など参照。 (01/30 02た:09)