Platform  昨夜も庭仕事で疲れて寝落ち。幾度か目覚めたが、気が付いたら朝の八時近く。だが吾輩の生活リズムは普通とは違う。普通の生活パターンだと真夜中過ぎに相当するだろう。リクライニングの椅子なのだが、本を片手にリクライニングを倒すこともせずに寝入ってしまった。腰が痛い。これじゃギックリ腰から回復するなんて有り得ない! 
 夢は数々観たが、大半は忘れたし、忘れたい内容だったことだけは確か。下記する夢1は、初めてのパターンだ。夢2は繰り返し見る。細部はその都度違うが、要は行くべき会場へ行きそびれ、違う会場で途方に暮れている。で、気が付くと渋谷駅っぽいターミナル駅で、自分が乗るべき路線が分からず右往左往しているのだ。

 

 

夢1 何処かの空港に降り立たなければならない。何処なのか分からない。関東の周縁部…群馬の辺り。何故か俺はパイロットだ。旅客機なのか単発なのかも分からない。
 見ると住宅どころかビルも密だ。遠望する限り空港など見えない。先に知り合いが着陸するらしい。目指す辺りを眺めていると、新幹線らしい車体がゆっくり曲がっていく。駅の近く? 音というか響きが感じられる。奴は既に着陸態勢に入ってしまっているのだが、ビル街に隠れて肝心の瞬間が見えないのだ。
 その瞬間だった、俺はとんでもないことに気付いた。俺は飛んだこともないが、まして着陸などやったことがないのだ。空港へは最後はギリギリ地上すれすれの角度で入らないといけないはずだ。そんな技術が俺にあるか! そもそも空港は何処だ? いつしか俺は操縦席だ。友人がお手本だった? でも、何も見えなかったぞ。俺はどうしたらいい?

 

 

夢2 俺は試験会場に居た。が、俺は実は別の会場へ急がないといけないのだ。広い階段状の会場。やや上段にいる俺。ふと、着替えしないといけないと気付く。着替え? そういえばバッグの中に入っていたっけ。中から服を取り出す。それは青いシャツだ。そうだこのシャツに着替えるんだ。学生服のような黒っぽい上着を脱ぎ、青いドレスシャツに。が、会場は静穏でワシャワシャ着替える音が気忙しい。
 着替え終える間もなく試験は終わってみんな外へ。俺は試験官に見咎められていた。不正などしていない、着替えただけとポーズで示す。
 会場の外へ。俺は行かなきゃならない場所がよく分からない。ただ時間は差し迫っていた。九時までには入らないといけない。だが、何処なのか分からない。上野周辺らしい。会場の外は学生らで一杯で活気に満ちている。新入生らを歓迎する垂れ幕の類いも見える。その中には俺の行くべき場所を示す幕もあるはずだが、焦っていて見つけ出すことができない。
 俺はとにかく駅へと急いだ。
 駅は渋谷辺りのターミナル駅に雰囲気が似ている。何本もの路線が交差する。俺はとある改札口に居る。プラットホームか。とにかくどれかの列車に乗らないといけない。が、また乗りそびれた。行先が錯綜してて乗るべき路線…ホームが分からない。呆然と立ち尽くす。電車がやってきては通り過ぎていく。
 またやってきた。この電車名のか? 満員だ。だけど乗らないといけない。違う電車だとしても。
 いや、俺の行先は上野辺りらしい。電車の車掌か運転手に、上野に行くにはどの番線がいいのか尋ねた。奴は煩そうに邪険に答えた。
 こうしている間に時間ばかりが過ぎていく。敢えて時計は見ない。既に刻限は過ぎていることを表示板で見せつけられることが怖いのだ。