ここ数年ずっと暴落を続けています。
過去1年で見ますと
対ドルで50%ダウン
過去5年で見ますと
対ドルで90%ダウンです。
1992年から2001年まで
1ドル1アルゼンチンペソの
ドルペッグ制だったのに
それが崩壊してから
1ドル195アルゼンチンペソまで
暴落してしまいました。
さらに195アルゼンチンペソというのは
政府レートでして
街中の両替では365アルゼンチンペソで
取引されています。
500000アルゼンチンペソあったら
かつては5000万円級の家が買えたのが
今ではiPhoneくらいしか買えません。
なぜ、こうなっているのかと言うと
外国人投資家はもちろん
ほとんど全ての国民が
日々アルゼンチンペソを売って
他の通貨にしているからです。
一気に価値がゼロになっていないのは
市中ではアルゼンチンペソを使うよう
政府が規制しているのと
1人あたりの月間両替限度額に
制限が設けられているからであります。
では、そんな無茶苦茶な国は
無茶苦茶な生活になっているのかというと
今回訪れた感じでは
そんなことはありません。
街並みも人々の雰囲気も
スペインやイタリアに似ていて
料理も美味しくて
ヨーロッパにいるようです。
空港やフェリーターミナルも綺麗で
新しい立派なビルも建っています。
治安が悪くて緊張感のある
ブラジルとはぜんぜん違います。
私が2012年に
ブエノスアイレスに来た時は
治安の悪さや貧しさを感じましたし
不動産が格安で驚きましたが
今はかなり回復した感じがしました。
地方は見ていないのでわかりませんが
首都ブエノスアイレスの
主要エリアについては
ミラノと同じくらいの雰囲気です。
そんなわけで、通貨が崩壊していて
日々大暴落を続けていても
それが何年も続くと
人々はそれに対応していくものだと
実感しました。
アルゼンチンペソで貯金があった
お金持ちは資産をほとんど失い
貯金がそこそこの人も
資産半分とか1/3になり
給料も大幅ダウンしたわけですが
新たなルールで新たな社会が
出来ていくものですね。
また、それは悲観的なものではなく
良い方向に向かうことを
今回ブエノスアイレスに
4泊滞在して感じました。
日本も、財政破綻や通貨崩壊の
リスクを抱えていますが
もしそうなった場合も
暗黒の時代を乗り越えて
再び良くなっていくことでしょう。
ちなみに、ブエノスアイレスの中心には
立派なICBC中国工商銀行のビルが
出来ていまして
街中でもICBCの広告をたくさん目にして
中国の影を感じずには
いられませんでした。
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