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私が、福島や北関東の野菜は
放射能汚染されている可能性があるから食べないと言うと
「農家の方に失礼」「農家の人に迷惑」などという意見がきます。
東京の水道水は飲まないほうがいいと書いても
「水道局に失礼」「水道局の人に迷惑」
という意見は来ないのに、
なぜか農家だと感情的に怒りだす人がいるわけです。
また、福島の不動産は買わないほうがいいと言っても
「不動産業者に失礼」「不動産業者の人に迷惑」
という意見は来ないのに、
なぜか農家だと感情的に怒りだす人がいるわけです。
そこで、なぜ農業や漁業の人は「応援すべき」と思われ
農家以外の業者の人は「どうでもいい」と思われがちなのか
ちょっと考えてみました。
まず、その理由の一つは、
農業や漁業の人は「汗水たらして働いているイメージ」が
あるからだと思われます。
水道局の人も、不動産屋さんも、それ以外の多くの仕事の人も
汗水流してなさそうなイメージなのに対し
農業漁業は汗水流して働いてそうなので、なぜか
尊敬されるわけです。
そのため「農家の人が汗水流して作ったものを拒否するとは失礼な！」
とか「拒否するなんてヒドイ！」となるわけです。
また、もう一つの理由は、
農業や漁業の人は「貧乏そうなイメージ」があるからだと思われます。
農業や漁業の人は貧しくて、みんなで助けてあげないと
生活できなくなってしってかわいそうと思う人が多いのです。
そのため「農家の人の生活を助けないなんて、ヒドイ人！」
となるわけです。
でも、実際は、他の多くの仕事の人だって
一生懸命働いているわけですし、
給料だって、農業の人より安い仕事をしている人だって
いっぱいいるわけです。
そのため、農家の人だけ特別扱いして
誰もが農家を応援すべきということはないと思います。
他の商品と同じように、消費者が自分の価値観で判断して
買うものを選べば、それでいいのではないかと私は思います。
なお、農家のイメージというと
「汗水流して働いているのに貧しい」という人が多いようなのですが
実際はそんなことありません。
日本の農家は、ほとんど農業をしていないエセ農家が多いのと、
経費として計上できる枠が大きいので
平均年収は少なく見えるのですが、
実際は豊かな農家だって多いです。
田舎暮らしをして、農協の前に泊まっている車を見れば
わかると思います。
また、農家出身の友達に聞けばわかると思います。
適当にやっている農家は貧しかったとしても、
しっかりやっている農家は豊かなのです。
それから、農家は消費者の健康を第一に考えているかというと
これもそうでもありません。
私はオーガニック食品マニアだったのでわかるのですが、
ほとんどの農家は、農薬が体に悪いかもしれないと知っていながら
「国が認めているから大丈夫」と言って農薬を使っています。
その一方で、自分たちが食べるために作る野菜は
農薬をほとんど使わずに作っていたりします。
つまり、農家だって利益重視なのです。
さらに、業界としては、政治家へのアプローチも
しっかり行っているほうなので、かなり国に守られています。
何を作っているかによっても変わってきますが、
多くの補助金を貰ったり、作った野菜が売れ残らないように
関税などで守ってもらっている人がたくさんいます。
というわけで、農家を応援するのは良いと思いますが、
応援しない人を「ヒドイ人！」と批判するのは
ちょっと言い過ぎなのではないかと思います。
農家の人のイメージが良くて、
サラリーマンの人のイメージが普通なだけで、
農家をひいきするのは、サラリーマンにかわいそうです。
それと、原発の被害を受けたことをかわいそうと思うのであれば、
福島野菜を買わない人を批判するのではなく、
東電を批判して東電に補償金を請求すべきだと思います。
★ 農家の実態・副業的農家の平均年間所得は７９２万円
⇒ http://www.news-postseven.com/archives/20110201
★ サトウキビ農家への補助金の実態
⇒ http://refe.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-326c.html
（↑のような話は検索すれば、いくらでも出てきます。）
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