コロナ以前は、約20年間、覆面調査員という仕事をしていました。
お客様のふりをして、お店や施設に行って、接客態度や、清掃状況などをチェックする仕事です。
チェック項目は多い時で100項目くらいあります。
それに、調査員の所感をつけて、報告書を作成します。
その内容は、ほめることよりも、できていない箇所や、改善点などを指摘する内容になりがちです。
それを読んだ調査対象者はどう思うか?
「抜き打ち検査」
「ダメ出し」
そんな印象を受けたことでしょうね。
そう、調査員は「敵」なのです。
では、調査員は、調査対象者に対して嫌がらせをしているのかというと決してそうではありません。
「よかれ」
と思っているのです。
スタッフや、お店、施設がよくなることを願って報告しているのです。
ただし、その「よかれ」の気持ちは、全く対象者に伝わっていないことになります。
お友達の書家にステキな言葉をいただきました。
伊藤ゆかりさん:ほめ書
home.sho.de.tanoshimo
「よかれ」
は、ここ最近の私にとってのテーマでした。
私が相手に「よかれ」と思ってしたことは、本当に相手のよかれになっているのか?
ということを考えています。
「よかれの押し付け」
「よかれの自己満足」
とはいえ、相手のよかれを的確にキャッチするのは、とっても難しい。
「相手のよかれになっていないかも」
と、身がまえると、他人に親切にできません。
そんなことを考えている私の気持ちを透かし見たようにこの言葉を贈ってくれました。
人から、アドバイスや指摘を受けた時、それが心地よいものでなくても、私は
「私のためを思って言ってくれたのだろう」
と受け止めることができるようになってきました。
そして、相手を思う気持ちの伝え方が難しいことを学ばせてもらっています。
「自分にとって都合のいい人も悪い人も 自分のために現れる先生達」
心に響く言葉です。
「われ以外みなわが師」(吉川英治)
という言葉があります。
自分にとって良い出来事だけでなく、悪い出来事も、すべてに何か意味があります。
嫌いな人、不愉快なことをする相手からも、学ぶことがあります。
そうやって生きていけば、人生は学びがいっぱいです。
って、そこまではなかなか卓越できませんけどね(笑)
嫌なこと、嫌いな人への視点を学びに変えてみませんか?
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