[バンクーバー 7日 ロイター] 2月12日(日本時間13日)に
開幕するバンクーバー冬季五輪で、バンクーバー市は全面禁煙を目指して
いたが、特に欧州からの来訪者やマスコミ関係者など、愛煙家に配慮する
よう国際オリンピック委員会(IOC)から指示があり、断念することが
ことが明らかになった。
健康的な生活を誇りにする同市で、移動に自転車を利用しているロバー
トソン市長は、厳しい喫煙規制を滞在者にも強いることはできないと認め、
「世界中の人々を歓迎し、規制や自分たちの生活習慣を押し付けすぎない
ようにする必要がある」と述べた。
バンクーバー五輪組織委員会(VANOC)のコミュニケーション担当
責任者は、「観客や選手、関係者などすべての人々のために、健康的な環
境を提供したいという強い意向」を反映するためにも、VANOCは禁煙
を希望していたと説明した。屋内の競技会場は全面禁煙になる予定だが、
IOCから競技場の外には喫煙場所を設けるよう指示があったという。
同市では、バーやレストランでの喫煙は禁じられており、たばこを吸う
場合は外に出て入り口から数メートル離れなければならないと定められて
いる。入り口に近い場所で喫煙した場合、市民から注意されることもよく
知られている。