家庭で起きる子供の誤飲事故のうち、2008年度に最も多かったのは

「たばこ」(33・3%)で、1979年度の調査開始以来、30年連続

で最多となったことが31日、厚生労働省の「家庭用品などにかかる健康

被害病院モニター報告」で分かった。

 

 財団法人日本中毒情報センターは「たばこの誤飲事故が多いのは畳の上

での生活が多い日本特有の傾向。大人の不注意で床や低いテーブルなど乳

幼児の手が届きやすい場所にたばこが置かれる」と分析する。

 

 禁煙志向が高まり、たばこが誤飲事故全体に占める割合は減少傾向にあ

るが、厚労省の担当者は「世代が変わっても親の認識の甘さは不変。乳幼

児が飲み込んでしまう危険があることを十分認識してほしい」と注意を呼

び掛けている。

 

 今回の報告は、全国7カ所の病院で扱った477件の誤飲事故を集計。

このうちたばこは159件で、全体に占める割合は前年度(33・6%)

とほぼ同じ。年齢別では生後6カ月~1歳半に集中しており、139件に

のぼった。

 

 1本の約3分の2を食べて顔色が悪くなったところを母親が発見して病

院に運んだり、灰皿代わりにしていた空き缶の吸い殻入りの水を飲んだり

したケースがあった。       

                2010/01/31 16:10 【共同通信】      

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