密度の濃い旅行(3) | 株式会社オントオフ

密度の濃い旅行(3)

さて、博多駅から博多ふ頭までの移動はバスで。

 

ということで、バス停でバスを待つ。

 

バス乗り場は4番。

 

(ん?? 京急蒲田駅、思い出の4番と同じじゃないか・・・)

 

大量に並んでいる人々。

 

この人たちは皆さん、博多ふ頭方面に向かうのだろうか??と思っていたが、

 

ポツンとお一人、異なる列の先頭に立つ女性がいる。

 

バスの時刻表を確認しつつ、その女性に問うてみた。

 

「博多ふ頭に行くのは、この列で良いのですかね?」

 

「そうですよ」

 

ということですが、大量の列に比べ、女性お一人の列。

 

果たして大丈夫だろうか??と思いながら、

 

結局、大量の人々は、先に来た別方面に向かうバスに吸い込まれていった。

 

結果、残ったその女性と僕らが、博多ふ頭方面行きのバス待ち、1番手、2番手となる。

 

バスが到着し、バスに乗り込む当たりで、「どちらに行かれるのですか?」と聞かれたので、

 

「 『壱岐島』に行きます 」 と言ったところ、

 

「 私も壱岐島なんです 」 とのお言葉が返ってきた。

 

そう、壱岐島にお住まいの方だったのだ。

 

そして、バスは博多ふ頭に向かい、走り出す。

 

その女性と僕たちは、最後部の座席に座り、話を始めた。

 

その女性は、見たところ、60歳代。

 

妹さんたちと長崎旅行を楽しんで帰ってきたところだと言う。

 

おふざけ半分にお願いしてみた。

 

「 明日、観光案内してくださいよ。 」 

 

「 えっ。私はいいんだけど、旅行で2~3日家を空けていたから、主人が何というか・・・ 」 

 

ということでしたが、とりあえず、携帯電話の番号を交換し、  

 

「 怪しいものではありません 」をアピールする為にも、名刺をお渡しする。

 

博多ふ頭に到着し、フェリーの出発までの間も、ずっと話をする。

 

話をしながら、フェリーに乗り込む。

 

フェリーの予約していた席は、僕らが2階席で、その女性は1階席。

 

「席が遠いわね」 と残念そうな女性。

 

その頃には、既に、その方のことは、下のお名前に「ちゃん付け」でお呼びする自分。

 

フェリーに乗り込み、出発するまでの間に、わざわざ僕らの席に顔を出してくれた女性。

 

ふ頭で買ったお茶をお渡しし、一時解散。

 

そして、フェリーは壱岐島に到着。

 

ここでまた合流するも、僕たちは旅館の人が迎えに来てくれていることから、

 

その女性とは、ここでお別れ。

 

果たして、明日の島案内は実現するのだろうか。。。

 

(つづく)