学業続けられない | 子どもたちもお年よりも笑顔あふれる街へ

子どもたちもお年よりも笑顔あふれる街へ

日々、感じたことを投稿します(個人ブログです)



学業続けられない

北大生を調査 コロナで生活ひっ迫 鮮明

2020年12月21日【社会】

 北海道大学教育学部の経済環境支援ワーキンググループはこのほど、同大教育学部・教育学院の学生(2年生以上)・院生合計410人を対象に実施したアンケート結果を公表。コロナ禍で学生・院生の生活がひっ迫し、学業の継続が困難になった学生が増えている実態が明らかになりました。(荻野悦子)

 同ワーキンググループは、学生向けのコロナ対策として同大教育学部が設置した五つのワーキンググループの一つで、アンケート調査は、学生・院生の生活と家計の状況、支援ニーズを把握し、経済環境支援を検討するためのもの。今回は、5月に行われた第1次調査に続く第2次調査で、11月にウェブ上で、225人(回答率54・9%)が回答しました。

 調査結果の「まとめ」は、生活状況を示す指標のすべてで、「5月時点から悪化の傾向がみられ」「以前から経済的困難のリスクを抱えていた層の困難がより深刻化している可能性が示唆される」と指摘しています。

 「栄養のバランスを考慮した食事をとることが経済的に困難」との回答が8・6%、1~2カ月でそうなる可能性があるとしたのは14%です。「その心配あり」との回答と合わせると半数近くが、栄養バランスのとれた食生活の維持に困難や不安を抱えている状態です。

 授業料支払いの見通しについては、15・3%が「今年度後期の授業料支払いが困難」と答え、「今年度の後期授業料は払えるが、来年度前期授業料の支払いが困難である」との回答は10・4%でした。

 外国人留学生の状況はとくに深刻で、栄養バランスを考慮した食事が経済的に困難との回答は17%、家賃を滞納または支払いが困難な状況という回答が20・4%です。回答した留学生のうち48・1%が「今年度後期授業料の支払いが困難」としています。

 自由記述欄には具体的で切実な学生の生の声がつづられました。(別項)

中・長期的な経済支援必要

 ワーキンググループの松本伊智朗・北大教育学研究院教授の話 もともと、アルバイトをしないと研究や勉強ができないという学生の実態は、学問・研究の発展を担う大学のありかたとしておかしい。コロナ禍で学生たちの生活状況が悪化してそういう問題がはっきり表に出たと思います。学生・院生が経済的な困難で学業・研究に専念できないというのでは、大学における研究活動がこれまでのように維持できなくなるおそれがあります。緊急の支援とともに、中期的、長期的な経済支援の枠組みが必要です。

自由記述から

・経済上の支援がほしいです。生活が苦しくなっています。

・よりバイトの収入が減り生活が不安定になっているため、緊急支援金等の援助をお願いしたい。

・学生本人が生活費のほとんどをまかなっていて、実家を頼れないという学生が多くいるという実態に基づいた支援策や学費の減免を考えて。

・学生同士のインフォーマルなつながりが途絶えがち。

・自宅で授業を受講したり研究活動を行ったりすると暖房費(灯油代)が家計を圧迫することが予想される。

・精神的に限界がきているが、相談できる相手がいなくてつらい。

・就職時期を遅らせてしまうと社会から置いていかれそうな気がして心配。