よく、私と夫の職業を聞かれることがある。
どちらも医療系国家資格を有し、
夫は大学の教員、
私は週に1回のパート勤務
と話すと、皆、開業しないのかと言う。
そして、二人とも資格があるのに開業しないのはもったいないとも言う。
確かに、同業者のほとんどは開業しているし、
開業した方が収入も増え、勤務時間も今より短くなるかもしれない。

しかし、
同業者のほとんどが開業しているということは、逆に言えば大学の教員になる者は少なく、貴重な人材なのではなかろうか?
私にしてみれば、国立大学の教員になれるだけの素質を捨ててしまうことの方がよっぽどもったいないと思うのだ。
世の中カネは大事だけど、カネが全てではない。

もちろん、開業して、町のじいさんばあさんの健康を守るのも立派な仕事だが、
大学で最先端の研究をして医療の発展に貢献したり、未来の医療人を育てたりする今の仕事は、町で開業するよりもよっぽど多くの人のためになっているのではないかと、わたしは考える。

大学の医療系学科の主な役割は三大柱と言われる、臨床・研究・教育だ。
この3つをそれぞれに好きで、バリバリやっている夫が、
開業して臨床だけになってしまったら、ボケるんじゃないかとも思う。

夫にはこのまま大学で大いに能力を発揮してもらいたいと思うし、
大学にいる以上、その頂点である教授になってもらいたいと思う。