■実在の「再審専門弁護士」の奮闘描いた希望の一本!´▽` | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。


「私が話してあげる、お前は殺人犯ではないと!」


●映画よりも映画のような実話


韓国の国民が、大統領の弾劾を巡って、政治に対し、司法に対し、共に希望を失っている中で、真の正義を貫いた一つの実話を世の中に紹介することで、国民を慰労し、人気を博した『再審(재심)』(キム・テユン監督)です。♪ヽ(´▽`)/


映画自体はフィクションとされていますが、そのモチーフとなっているのは、2000年に起こった「薬村交差点タクシードライバー殺人事件」。当時、15歳の年齢で殺人罪が確定され、その後、10年間を服役させられた、第一発見者の田舎青年“崔君”の濡れ衣を晴らそうと、一人の弁護士が奮闘している、実際の再審中にこの映画は撮影されました。結果、昨年11月に“崔君”の無罪が宣告され、真犯人も逮捕されるという、映画よりも映画のような話があった後、この映画は今年2月に公開されたものです。


それゆえ、物語自体は「再審」といいながら法廷劇ではなく、再審が始まるところで終わっています。事実に基づいているからです。そして、その最新の事実については、エンディングで画面に文字として紹介され、主人公のモデルである弁護士本人の顔も公開されます。


コメディ的俗物キャラに脚色された映画主人公とは違い、実在のパク・チュニョン弁護士は、再審事件を数多く手がけ、無罪判決を導き出して「再審専門弁護士」と呼ばれいているということで、写真を見ると本当にハンサムでもあり、堅実で人のよさそうな好青年という感じの方でした。続いて、主人公の青年のその後の話も心温まるものとして紹介されるため、この映画が断然、今の時局に国民に力を与えてヒットしたのは当然であろうと思います。



●「法」がいかに危険な両刃の剣か


弁護士役を演じたのは、個人的にはドラマ『応答せよ、1944』で主人公の一人を演じたことで忘れられないのですが、映画では、ファン・ジョンミンさん主演の『ヒマラヤ』(2015)でパク・ムテク役を好演していたチョン・ウさんです。青年役を演じたのは、詩人・尹東柱の生涯を描いたすばらしい作品『東柱』(2015)で尹東柱役を演じたカン・ハヌルさんです。


二人とも演技が本当にすばらしいのですが、実は、個人的に一番演技がすごいと思ったのは、悪の刑事役を演じたハン・ジョヨンさんという俳優なのでした。少々荒っぽいだけのような目立たないオジサン風なのですが、どうしてここまで本気で憎しみを買う演技ができるのか、と感心しました。悪役然とした冷酷人間ではなく、ふつうのどこにでもいそうなオジサン風でありながら、これ以上ないくらい憎らしい人間をよく演じています。怖すぎます。絶対に出会いたくないです。(((°`∇´°;)))


結論としてこれは、現実に基づきながら、「法律」というものがどれほど欠点だらけで危険な両刃の剣であるかということ、それを決して過信してはたいへんなことになるということ。そしてそれを容認してしまう、一般市民の偏見と権力者の横暴が、一部の弱者に対して、どんなに恐ろしい仕打ちを与えてしまうか、を描いています。その現実の痛みと貴い事実を紹介してくれたことに対して、この映画の制作陣にも個人的に敬意と感謝を表したいと思いました。お勧めです!(*´▽`)/



【あらすじ】 金もなくコネもない崖っぷち弁護士と、10年間殺人犯として生きてきた青年。真実を求める2人の男の本当の死闘が始まる!


韓国が騒然としたタクシー運転手殺人事件が発生!唯一の目撃者である10代の少年ヒョヌ(カン・ハヌル)は、警察の圧迫的捜査で濡れ衣を着せられて10年間刑務所で過ごすことになる。


いっぽう、金もコネもなく借金まみれで崖っぷちに立たされた弁護士のジュニョン(チョン・ウ)は、巨大ローファームの代表に取り入ろうと無料弁論奉仕中にヒョヌの事件を知り、名誉を得て有名になるためのよい機会だと思って担当することに。


しかし実際にヒョヌに会ったジュニョンは、再び正義感に燃えている自分に気が付き、ヒョヌはジュニョンの助けでもう一度世の中を信じる希望を取り戻すが…。


もう一度、心臓を高鳴らせる真実を求めて!

























映画『再審(재심)』(キム・テユン監督)予告編。

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