■慶州で過ごした、美しくも不思議な1泊2日旅行! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。


「7年を待ったロマンティック時間旅行」とありますが…。


昨日は、カッコいいパク・ヘイルさんのとぼけた演技が笑える不思議な映画、『慶州』のVIP試写会に招待されて行ってきました。


実は、近しくしていただいている先輩が同作品に出演したのですが、出演者の招待ということで、とてもよい席をいただき、お土産までもらいました。(*´▽`)


その先輩、監督とシン・ミナさんに挨拶していましたが、シン・ミナさん、背が高くて本当に顔が小さかったですね。また、開始前には他にも出演俳優の同僚、後輩俳優たちが多く訪れてマスコミのフラッシュ洗礼を受けていました。


ということで、チャン・リュル監督の『慶州』ですが、韓国の南の古都である慶州の地を舞台に、主人公の美しくも不思議な1泊2日旅行を描いています。慶州は私も毎年、紅葉の季節に必ず1泊2日の講演旅行に行くのですが、毎年出会う、本当に美しく愛すべき街並みと自然を、さらに新しく発見することができました。


話自体は、はっきりいって事件らしい事件も起こらない、ふつうの時間の流れをじっくりと描いています。でもそこに何か隠喩的で深い味わいを感じさせるものです。とりあえず、物語の流れをずっと書いてみます。



●美しい伝統茶屋「アリソル」を舞台に


中国の北京大学で教鞭をとるチェ・ヒョン(パク・ヘイル扮)は、親しい兄(=年上の友人)の葬儀に参加するため、韓国の大邱を訪れます。朝の葬儀の後、友人と昔話をしながら、ふいに7年前に一緒に行った茶屋の壁にあった春画が思い出され、その記憶をたどるために衝動的に慶州に向かいます。


午前11時、ここで登場する伝統茶屋の「アリソル(아리솔)」。慶州駅から徒歩で10分ほどの所に実際に存在する伝統喫茶店です。「아리땁고 솔처럼 늘 마음이 푸른(美しく、松のようにいつも心が青い)」という意味の名を持つこのお店は、わらぶき屋根の、とても小さな家でありながら、萩でつくったしおり戸(싸리문といいます)を入ると、幻想的な中庭に続き、そこから光を取り入れる、韓紙を貼った小さな茶室に通じています。


ここで主人公は、やはり幻想的な美貌の女主人、コン・ユニ(シン・ミナ扮)と出会います。父親が孔子の70何代の子孫であるという彼女は、彼に突然、かつて壁にあった春画の話を切り出されて、しかもしつこくその話を聞き出そうとする彼を「変態」だと誤解します。


ヒョンは、昔の恋人ヨジョン(ユン・ジンソ扮)を電話一本でソウルから呼び出し、午後2時、KTXに乗って駆けつけたヨジョンを、新慶州駅で迎えます。ヨジョンと食事をしながらぎこちない時間を過ごしますが、ヨジョンは終始憂鬱な表情で、すぐにソウルに帰ってしまいます。


午後5時、最後にヨジョンから聞かされた衝撃的な話に打ちのめされながら、一人で普門湖(普門観光団地につくられた人工湖)を散策するヒョン。やがて何かに引かれるように再び「アリソル」を訪れます。


午後7時、純粋なヒョンの姿に最初の誤解を解いて好奇心を感じるようになったユニは、彼を親しい友人のタヨンと共に、自らの「契(日本の頼母子講のようなもの)」の集まりに誘います。その酒の席でヒョンは、フローリストのカン先生、パク教授、そして、ユニに片思いを寄せる刑事ヨンミンと出会います。


午後11時、酒盛りが終わり、ヒョンとユニとヨンミンは残って夜道を散歩しますが、彼らは酒の勢いで、古墳陵の上に登り、慶州市内の美しい夜景を鑑賞します。


午前1時、ユニは泊まる所のないヒョンを自分の住む部屋に招待し、二人だけの空間で微妙な空気が流れ出しますが…。



●日本人の観光客との爆笑やりとりも


という感じで話は進み、まだ翌朝の展開がありますが、一場面一場面が本当に美しい絵を鑑賞するようにじっくりと描かれるので、上映時間はとても長く2時間半になりました。


途中、日本人の観光客が「アリソル」を訪れるシーンがありますが、そこで日本語でなされるやり取りが一番面白くて、会場が爆笑していました。二人の韓流ファンらしい上品なご婦人が、ヒョンのことを俳優だと勘違いして、ピースをしながら一緒に写真を撮ってもらって…、というくだりです。


もう一つ、映画の中では前述のように慶州のシンボルでもあるあの大きな古墳陵に登って、周囲の市内を眺め、そこに寝転がるシーンがあるんですが、あれは可能なことなんでしょうかね。たぶん、芸術映画として特別な許可を得ているんでしょうね。思わず登ってみたくなりましたが…。(^^;)


ということで、映画のキャッチコピーは「ロマンティック時間旅行」ということですが、私にはちょっとキツネにつままれたように、生と死の境界線を垣間見た、三途の川のような話にも思えました。そのような不思議な作品『慶州』、また違った慶州を知るためにも、お勧めです!ヾ(≧▽≦)ノ♪




挨拶に来てくれました。チャン・リュル監督、パク・ヘイルさん、シン・ミナさん、ユン・ジンソさんらです。


































映画『慶州』予告編です。


【行き方】 なお、舞台になった「アリソル」は慶州駅からそう遠くない、徒歩で10分ほどの所にあります。道路に面しているのは現代式の別棟で、その奥に隠れたわらぶき屋根の家が撮影場所です。

住所:경주시 노서동 9-2、電話:054-771-7625 (ストリートビュー!





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