私の大好物がモツであることを知り、20年以上前、私が韓国に旅立つ時に、「よかったね、モツの本場に行くんだ」と祝福して送り出してくれた友人たちが、今回の日本旅行でモツ焼きをお腹いっぱいご馳走してくれました。
その理由は、韓国には実は日本ほど美味しいモツ焼きがなかったからなんですね。当時、友人たちが私に説明してくれた「モツの本場は韓国」という認識は間違いであり、実は本場は日本のほうで、戦後の日本の在日コリアンの方々の文化として出発していたんだということを知ったのは、韓国にかなり長く住んだ後でした。
20年以上前の当時、韓国人に尋ね回ってモツ焼きを探したけれど、モツの煮物をかろうじて見つけた程度で、モツ焼きなんて韓国にはそもそも存在してなかったんです。もちろん、最近では韓国でも美味しく食べることができるようになりましたが、でもたとえば「タン」なんかは韓国では一度も見たことがないし、やっぱり日本ほどではないんですね。
そのことを最近知った友人たちは、別にそれは友人たちのせいではないのだけど、今回、私に美味しいモツ焼きをお腹いっぱいご馳走してくれたのでした。もう信じられないくらい美味しかったです。食べられなかった日々の分だけですね。ヾ(≧∇≦)〃♪
在日コリアンの方々が発祥となったこの美味しいモツ焼きは、つくり出したのは間違いなく韓国人なのだけどそこは韓国ではなく、韓国にも知られてはいるのだけど充分には理解されず、日本人にはこれほど馴染み深い韓国文化でありながら実は韓国には存在していないという、日韓の境界で生まれ、その境界を行ったり来たりしている姿が、私には無性に愛さざるを得ない、深~い味わいなのでした。
それこそ、在日の方々の姿そのもののようでありながら、どこかで私という人間に通じるあり方も、映してくれているようであるからなのかもしれませんね。(*´▽`)
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