今年に入ってすぐ観た映画ですが、イム・チャンジョンさん主演の『チャンス(愴壽、창수)』(イ・ドッキ監督)ですね。
あまりにも何度も見てきたような、イム・チャンジョンさんのイム・チャンジョンさんらしい映画です。その彼の“らしさ”とは、一言でいえば、「切なさ」ですね。(´ぅ_ ;`)
そういう意味では、もう最初から話がすべて見えてしまうようなストーリーです。でも、イム・チャンジョンさんの演技はやっぱりすばらしく、なぜかその分かり切った展開そのものに惹かれてしまうし、懐かしいオールドファッションの韓国映画を観たようで、その味わいにホッとしてしまいます。
ただ、今回は、得意のコメディ的な調味料がなく、ストレートな悲劇であり、ノワール映画である、ということが少し違うかもしれません。でも、やっぱりイム・チャンジョン映画の典型を観たようで、その新作が見られたことに素直に感謝せざるを得ません。
主人公は自分の名前を、「ただのチャンスだ」と名乗ります。姓がないというこの言葉が、特に韓国人にとってどれほど寂しい象徴となるか、それだけで彼の運命は決まってしまいます。
いちおうヤクザの一員のように空威張りはしていますが、彼がやっていることは、実際のヤクザの罪を肩代わりして代わりに刑務所に入ってはお金をもらう、そんな刑務所代行業しかありません。
完全に人生を捨てて生きている彼の前に、「明日を生きる意味」となる一人の女性が登場します。それは文字どおり、彼にとってたった一つの生きる希望でした。
その女性を思う、純粋で善良なばかりの愛が、いかにもイム・チャンジョンテイストのしょっぱさを演出している、また一つの“切ない”イム・チャンジョン作品『チャンス』。お勧めです。(T^T)
『チャンス(愴壽、창수)』予告編。
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