■借金と愛の韓国文化事情?!(*´▽`) | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

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左のジウォンさん「性格不良・取り立て専門家」、右のチャンジョンさんは「信用不良・義理派刑事」。



●「保証人にだけはなるな」


今頃ですが、おととしの作品で、イム・チャンジョンさん主演の映画『不良男女』、観ました!(*´▽`)


チャンジョン・キャラはワンパターンだし、すぐには見る気にならないけれど、後からやっぱり気になって、必ず観ては間違いなく幸せな気分になる。そういうことを繰り返しているのをみれば、私も立派なイム・チャンジョンファンなのかもしれませんね。


今回もしょうもないほどのワンパターンですが、彼が演じる主人公は、持っているものは何もないくせに、虚勢と義理でポンポン人におごりまくりながら借金を抱えて生きる人情刑事「クッキョン」という設定。


相手役の女性はオム・ジウォンさんですが、自らも過去の傷を抱えながら、それでも他人の苦痛を無視するような借金の取立てを続けるテレホン・アポインター「ムリョン」です。


この最強の男女が、前半はただひたすら悪口合戦を繰り返していたのが、後半は人情合戦を打ち交わすようになるという、まさに人間味あふれる痛快ラブ・コメディですよね。


一つ、この映画が韓国社会に投げかけるシリアスな教訓があるんですが、それは韓国社会の大きな問題でもある、「他人の保証人にだけはなるな」ということ。


とにかく、韓国ではこの問題が深刻です。韓国人の多くは、事業で一発成功してやろうという挑戦精神と自信にあふれており、一攫千金を目指して事業を始める時に保証人を友人や親族に頼むわけですが、そもそもが「自分だけは大丈夫」という自信にあふれているので説得力もあるし、大きなこともいうし、受ける側も、頼まれると嫌とはいえない、人がいい人ばかりですから、うっかりと保証人になっては一緒に巨額の借金を抱えるはめになるということが後を絶ちません。


それで、この映画の中で語られているように、「男が醜くて、能力がなく、酒癖が悪いとしてもかまわないが、保証人になる人間だけは駄目だ」(ムリョンの母の台詞)ということが、韓国では重要な教訓となっているのでした。


ムリョンの両親は、ムリョンの前夫に頼まれて保証人になったために家を失ったんですね。さらにクッキョンのほうも、誰かの保証人になってしまったために6千万ウォンの借金を抱えているわけですが、結果的にはそれがきっかけでムリョンと出会ったわけですから悪いことばかりではありませんよね。



●韓国の情による借金文化とは?


そういう私も、保証人になったことはありませんが、韓国でごくごく親しい人にお金を貸してくれといわれて貸したことはけっこう何度かあります。


ちょっと話が横にそれますが、韓国人と付き合うためのアドバイスとして紹介すると、そういうことを親しい人から頼まれる場合は、ふつう何かの事業に挑戦するためだったり、すでに事業に失敗したためだったりするので、あげるつもりで貸すのではないかぎり、貸してはいけません。


実際、私の場合は、小さなお金はいうまでもなく、大きなお金であっても、毎回、あげるつもりで貸します。そうして、実際、返してもらったという記憶はほとんどありませんが、でも、それは親しい間柄なので当たり前だと思っています。


韓国ではお金はひたすら回り回るものであり、私がたいへんな時は同じくお世話になるのでしょうし、むしろそういう仲の友人や親族たちがたくさんいることを誇りに思います。つまり、今までもこれからも、彼らからもらっている、金額に換算できない価値のほうがはるかに多いからですよね。


ということで、「韓国では返してほしいならお金は貸さない。でもできれば、あげるつもりで貸すのがいい」――これは私が感じる韓国で生きていくための一つの秘訣であり、理由は、韓国人はお金を貸し借りしてるのではなく、情をやりとりしてると考えてるからです!(*´▽`)


だから、返済の期日になっても請求はしないほうがいいです。それは、「心では何十倍にでもして返したい思いが分かっているだろうに、期日に返していないということは、返せない事情があるからじゃないか!」と逆にさびしい思いを訴えられるのが、ふつうだからですよね。(^^;)


もしも、請求することがあるとすれば、こっちが本当にお金に困った事情を抱えた時。昨年のイ・ソンギュンさんの映画『逮捕王』で、ソンギュンさん演じる、結婚を控えた刑事が、借金の返済に困って、昔の友人リストから一人ひとり、記憶の果てに眠っている、貸したお金を請求する電話を掛けていくシーンがありましたが、まさに韓国での友人間の借金とはそういうものなのでした。


ということで、話が横道にそれましたが、チャンジョンさん演じるクッキョンは、一見へたれで素直、愛すると馬鹿を見てもその思いを貫き通すような人情男であり、その人間性によって、結末には間違いなく心が温かくハッピーになれるコメディ、お勧めです!


もう一つ、私の住んでいる地域の警察署が、実際に撮影に使われているのも親近感が沸きましたね。(*´▽`)



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