[映評] “韓国初の本格法廷スリラー”『依頼人』 | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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「死体なき殺人事件」で、状況証拠によって逮捕された被害者の夫。弁護士と検事が陪審員の前で繰り広げる激しい争いと最後の名反論を描いた法廷スリラー…。ハ・ジョンウ、チャン・ヒョク、パク・ヒスン、3つのカラーが初めて遭遇! 下半期韓国映画最高の期待作!



今年観た映画を振り返っていますが、今回は「今年一番、韓国映画的ではなかった韓国映画」という特殊な意味で私の中に残っている、ハ・ジョンウさん主演の『依頼人』です。


ついこの間、観た感じですが、監督は、2008年に『略奪者たち』という不思議な映画を撮ってたソン・ヨンソンさん。“3人のイケメン俳優集結”といわれた最高のキャスティングとよくできたシナリオで、とてもいい条件が揃った映画だったんですが、何かしら残念さが多く残った私。


なぜかと考えてみたんですが、これはよい意味でも悪い意味でも、「韓国映画ではない」という感じを受けたわけですよね。つまり、キャッチコピーに「韓国初の本格法廷スリラー」と銘打たれてるわけですが、“いわゆる名作法廷スリラー”というのをやりたかった、ということであって、韓国映画でなくてもよかったのではないか、と感じなんです。


しかも公開途中に盗作疑惑も取りざたされて、「イメージボックス」という出版社が、自社の『最高の弁論』(原題『The Best Defense』、2006年)をもとにしているといったんですが、それに対しては「著作権は創作に対して認められるもので、実際にあったことを借用するのは著作権侵害ではない」と弁護されています。


いずれにせよ、いわれていた“韓国映画の新ジャンル誕生”というよりも、こういうウェルメイド型の考え出されたシナリオは、むしろ日本の推理ドラマのようでもあり、理性的、論理的な西洋映画の世界のようでもあり、やっぱり韓国映画的ではないわけです。いつもの、力技で無理やりグイグイ引っ張っていくような韓国スリラーのほうがずっと面白いんじゃないかと思えました。変な話、いつもいやだいやだといっている、残酷な描写がほとんどないことにすら若干の寂しさを感じるほど、韓国映画的に違和感が多かったわけですよね…。(^^;)


でも最初にいったとおり、韓国最高の「ヒットメーカー」ハ・ジョンウさんの、昨年の『黄海』以来の主演作ですし、パク・ヒスンさん、チャン・ヒョクさんもとてもいい演技ですから、それは注目です!そういう意味でグチをいわずに楽しむべきなのかもしれません。きっと私のように「韓国映画だから」、「韓国映画なのに」などという変な先入観がない人は、ふつうに楽しめるはずですね。すみません。


それにしても、ハ・ジョンウさんはやっぱりイイですねえ!いい人役がやっぱりいいです。今回のソン・ドンイルさんとのいいコンビは『国家代表』(2009)、そのまんまで、そういう意味でも懐かしかったです!ヾ(≧▽≦)ノ"♪



【introduction】 血で染まったベッド、消えた死体、殺人の疑惑…裁判が終わるまで誰も信じられない!
死体のない殺人事件。しかし明白な状況で捕まった容疑者の夫。ここに登場する弁護士と検事の熾烈な攻防と、陪審員の下で繰り広げられる彼らの最終反論とは…。どんな結末も予想できない熾烈な法廷対決。今、あなたを陪審員として招待いたします!



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被告のチャン・ヒョクさんと弁護人のハ・ジョンウさん。


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証人席に座る、被害者の夫で殺人容疑者である被告人。


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これまた正義感の検察であるパク・ヒスンさん。


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弁護士もひたすら正義感を燃やし、陪審員の心をつかんでいきます。


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ハ・ジョンウ弁護士を支えるパートナーを演じたソン・ドンイルさん。決定的役割を果たします。


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『国家代表』(2008)で、スキージャンプチームの監督とエース選手を演じた二人。



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