みなさん、こんにちは!
今回の担当は行政書士の植松です。
さて、前回のコラムで「相続額の平均は3172万円」と書きました。自分で書いておきながら関心があったので、今回はいろいろなデータを集めてみました。ご自身と比べてギャップがあるか、参考としてみてください。
なお、出典は
2012年3月~6月までの日経新聞、朝日新聞の記事です。
1 相続について誰かに相談をしたか否か
YES 60.7%
NO 39.3%
多くの方が何かしらの相談をされているのは良いことですが、まだ4割の方が何もしていないのですね。専門家としては努力不足を実感します。
2 相談をした場合、誰に相談したか
兄弟姉妹 25.5%
配偶者 20.9%
:
税理士・公認会計士 7.6%
弁護士 3.3%
FP 1.0%
相談していない 39.3%
残念ながら行政書士というのはありませんでした。「その他1.5%」に含まれているかもしれません。しかし、相談していない方が4割もいることにはびっくりです。早めの対応が「争族」を防ぐ手段なのですが、まだ周知が足りないようです。
3 遺産内訳について
1000万円以下 31%
1000万~5000万円 43%
5000万~1億円 13%
やはり、相続額の平均は3172万円というのは、妥当なところでしょうか。これくらいの額だと、遺産は不動産のみという場合も多いのですが、分割も換金もしにくい財産だからこそ、紛争になりやすいのです。
4 家庭裁判所での遺産分割調停の成立案件数
2001年 約6000件
2005年 約6800件
2010年 約8000件
家庭裁判所へ持ち込まれる案件が増加しているということは、『争族』も増えつつあるということ。これを防ぐには、もっとも有効なことは遺言書の作成なのですが…。
5 70歳以上の遺言書作成の意向
すでに遺言書を作成している 4%
いずれ作成するつもり 41%
作成するつもりはない 34%
考えていない・分からない 21%
ということは、『争族』が増えている現状であるにも関わらず、現時点でなにもしていない方が全体の9割以上を占めているわけです。
こうした数字を見てみると、私たち専門家の努力不足を反省しなければならないようです。だけど、相続を『争族』にしないための有効な手段が分かっている以上、早めに対応することが必要でしょう。一度、真剣に考えてみたいものです。これからも相続問題の重要性を一層伝えていきたいと思います。
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東京は梅雨に入りました。
すっきりしない天気が続き、道路もウエット状態となり、水しぶきが飛んできます。クルマはすぐに汚れますが、私の愛車は汚れるほど頼もしく見えてきます。これは良いことなのか、ビミョーな感じです(^^;)
ではまた。