やっとこそ、続きそうな自作小説が出来ました。

今回は無理しないように更新率は高くないですが、退屈はしない作品にしたつもりです

ぜひ読んでくれると嬉しいです

雨上がりの午後、なんとも晴れない気分だ。
いや、天気ではなくて心がだ。
この国、いやこの世界では人類にはレベルというものがつけられている。
そのレベルで人は差別される。

そのレベルとはなにか?
それは疑問だ、噂ではいいことや、きついことなどなにか人としての成長や肉体的成長、才能によって左右されるらしい。

どうすればレベルが分かるかはみんな知らない、じゃあ何故こんな世界になったかというと、頭の狂った国のお偉い方が最先端コンピューターを導入して、こんなくだらないシステムを作ってしまった。

ちなみにレベルに上限はない。
しかしレベルが高いと社会的優遇もされ、異性にももてやすい。
異性に特別興味は無いが、社会的差別はどうかと思う。

今日は土曜、岸 勇起(きし ゆうき)ことこの俺は意味もなく外を散歩している。

そこへ会いたくない奴にあってしまった。
「ゆ~き~」
そんなのんきな声で呼ぶのは一人しかいな、昔からの知り合い愛里 理恵(あいさと りえ)
だ。
一般的には幼馴染というんだろうか、そんなことはどうでもいいが。
「で、ないか用?」
冷たくこたえる

「なんでそんなに不機嫌なのよ、まぁいいわ、ねえ一緒に勇者コロシアム行かない?」

勇者コロシアム、あんな死地に俺に行けというのか、理恵よ。
それから家に帰って親父に言われた、伸びというものを考えた。
それでも良く分からなかった、PCで調べてみた。

伸び、それはボールの回転力、回転が多いほど球は減速しにくく、打者には速く見える。
ショックだった、つまり俺の球は回転力がないということだ。

次の日本屋に行って、ノビのあるストレートという本を買ってきて、トレーニングをすることにした。

トレーニングを毎日続けた、そして1カ月、自分でもわかるほど球に威力が出てきた。

今なら真田に勝てる、今まで打ちとったことは無いが、今度は勝てる気がする。

放課後にグラウンドに出る、真田に勝負を申し込む。

「おい真田、リベンジさせてくれ」
真田に指摘されてから、俺は投げ込んだ。
何十球も、それでも俺の球に変化は無かった。

練習が終わり、家へ帰る。
親父が珍しく早く帰っている、いつもは遅くに帰ってくるのに。
親父は昔、甲子園に出て4番を打ったことがある。

だが親父は俺を認めない、だから聞くのは嫌だけど聞いてみる。
恥ずかしいけど・・・

「なぁ親父」
「なんだ馬鹿息子」

「あのさ、速いのに速くない球ってどういうこと?」
親父はビールを一口飲んで行った。
「外に出ろ、河川敷までいくぞ」

そう言って親父と歩いて河川敷に行った。
バットを出しかまえている、俺に投げろということだろう。

俺は少し疲れていたが、全力で投げた、真田に投げたぐらいいい球がいった。

なのに、カキーン、親父にまでホームランを打たれた。

「こんな球じゃ誰も打ちとれないぞ」
そういって笑っている

「お前の球には伸びがない」
「伸び?」

「そうだ伸びってのはな、良ければ良いほど、球を速く見せることができる、逆に悪いと、遅く感じてしまうんだ、お前の球は伸びが全然ない」

伸び、いまいちわからないが俺にはそれが足りないらしい、努力でどうにかなるのだろうか・・・
真田との勝負、俺は完全に負けた、何がダメだったのかは解らない、でも今は努力するしかない。
練習が終わる。

家に帰って、考える。
ストレートだけなのがダメなのか、変化球も覚えたほうがいいのか。

家に帰ってもそんなことだけを考えていた。

次の日、再び放課後真田はグラウンドにいた、野球部だから当たり前なのだが。

「おい真田、お前俺の何処が駄目だった」
悔しいが真田に聞くのが一番早い、何故打たれたのか聞いてみた。

「お前の球な、速いけど、ぜんぜん速くない」
意味がわからない。
速いのに速くない、どういう意味だ。

「おい真田どういう意味だ」

「それを自分で見つけんといい投手にはなれないぜ」

そういって真田は自分の練習に戻って行った。