SDGsに取り組む上で認識しておくべきこととは(写真:【IWJ】Image Works Japan/PIXTA)

 

© 東洋経済オンライン SDGsに取り組む上で認識しておくべきこととは(写真:【IWJ】Image Works Japan/PIXTA)

 

 

本文より

 

 「衣食住足りて、不幸せ」になってしまってはいないだろうか?
 

 人々の生活を豊かにしようとしたビジネス。いま改めてその目的に立ち返る時です。包丁は、愛する人においしい料理をつくるためにも使えれば、人を傷つけることにも使えるように、すべては使い方次第です。経済発展・効率の追求をするあまり、たくさんの人を置いてきぼりにしてきたビジネスを、今度は「誰一人取り残さない社会」をつくるために使う。ビジネスの使い方を変える時がきました。

 ビジネスが引き起こしてきた問題は、ビジネスが変わることで解決できる。今こそ、ビジネスの真の価値が問われる時です。

 

なぜ売り上げ・利益至上主義になってしまうのか

 

いま世の中にはたくさん会社があります。中には創業者が単に上場したい、お金儲けをしたいという動機で始めた会社もあるかもしれませんが、多くはそうではなく、「誰かの役に立ちたい、地域や社会に貢献したい」という何かしらの志をもって創業したと思います。

 しかし、事業を続けていくうちに、いつの間にか売上や利益の最大化に目的がすり替わって、売上を拡大するための新規事業を考えてしまっているようなことがよくあります。

 

 

 

一度ご覧ください。

これからのマーケティングの発想です。
コトラーの「価値主導のマーケティング」に通じるものがあります。

理念は現実に流され、都合のいい解釈を加えて存続し続けます。

「利益を出し、雇用をつくり、経済を回すことが、一番の社会貢献だ」という言葉を盾に、売上、利益の最大化を目的としてきたことは正しかったのか?

 

コロナ渦で、「経済を回すことが大切」と言われているが、同じ道に戻ろうとしていないか?ここでいう「経済」とは、同じ売上、利益の最大化だろうか?経済を回せば、豊かさはすべての人に流れるだろうか?

 

過ちをまた繰り返したくない。

 

私たちは弱い。
事業を始めるときは、お客様のため、社会のためと言っていたのに、本当に思っていたのに
順調に利益が増えて生活がよくなると、無意識にその生活を守ろうとする。

 

でも、それは責められない。

だから、具体的で細かい数々の「しあわせの数値目標」を最初に用意する。

 

・子供の7人に1人が貧困状態

・ひとり親世帯の貧困率50%

・15人にひとりがうつ病にかかる

・15歳から39歳の死因の第1位が自殺

 

こんな社会(経済)の中で生じたひずみを直していく。

 

 

たとえば・・・

 

「私の会社は、利益の〇%を使って市内の子どもの貧困を10人に1人にする」

「今年度は、7人に1人を10人に1人に減少させる」
 

「利益を上げて社会貢献」でなく、「しあわせの数値目標」が最初の目標です。

だから、今「子どもの貧困は〇人に1人」と常に目標達成度をチェックする。
只、「私たちは子どもの貧困に取り組んでいます」のスローガンだけでは、具体的な改善は達成できない。

 

「自分の生活を守ってから社会貢献」
この気持ちもわかります。

でも、気持ちのどこかに罪悪感は残りませんか?

 

ある老舗旅館のご主人が、こう話してくれました。

「心づけというのは、渡す側の人、つまりお客が『振る舞う楽しさ』を得られることに意味があるんです」

 

社会貢献で助かるのは、本当は自分かもしれません。

 

 

 

「誰も置き去りにしない」

SDGsの目的であったはずです。


 


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