ある精肉店のはなしという映画を見ました。
人権研修の一環として、娘が行っている幼稚園の保護者としての参加でしたが、
これは以前から興味のあった作品でした。
本は読んだことはあったのですが、映画は初めて。監督の纈纐(はなぶさ)さんも講演されるとのことで、楽しみにしていました。
大阪、貝塚の牛も飼っている小さな精肉店が、近所の屠場で自分で屠殺しそれを枝肉、精肉に
して販売まで行うお店。小さな屠場が消えていく中で、ここも閉鎖されることに。その前後の姿を追ったドキュメンタリーです。
家族の暮らしを中心に、地域での活動や被差別部落の歴史と苦悩、命をいただくということなど、単に無くなる屠場の記録としてではなく、人間の暮らしを豊かな重みをもって描かれている素晴らしい作品でした。
監督のお話しも、映画を撮影するにあたっての家族や地域の人たちへの真摯で誠実な思いが伝わってきました。
この作品はDVDとしては販売されておらず、興味のある人が企画して上映会を行うという形をとっているそうです。
http://www.seinikuten-eiga.com/
昔、自分も和牛を飼っていて、家畜商の手伝いで何度も屠場に行ったことがありました。牛飼いは数年でやめてしまいましたが、命の重みというものをずっしりと感じた20代後半から30代初めの頃が思い出されました。