野球における衝突死亡事故について

こんばんは、きよし弁護士です（弁護士細川潔、埼玉弁護士会）

また野球部での事故が起こってしまいました。

野球部の練習で外野フライ追って他の部員と衝突、帰宅して６日後に死亡…広島県廿日市市の中学校　6/22(土) 21:20配信（読売新聞オンライン）

記事によると、部活中に外野で飛球を追った際に他の部員と衝突したが、意識障害や出血はなく、問いかけにも応じていたため、救急車は呼ばず、保護者が病院を受診させて帰宅した。が、容体が急変し、別の病院で緊急手術を受けたが亡くなったとのことです。

以前にも野球部の死亡事故についてとりあげたことがありましたが、前回はボールが当たった場合の話。

今回は、人と人がぶつかった場合の話です。

野球をやっている中で、野手がボールを追って衝突するということはよくありそうですが、衝突によって死亡することは多いのでしょうか。

スポーツ振興センターの学校事故検索データベースで調べてみましたが

野球部の衝突事故で死亡見舞金が支給されたケース（令和６年１月２５日時点）は０。

今回の事故では学校の管理者性がありとされれば、死亡見舞金は支給されるでしょう。

障害見舞金が支給されたケースは、ちょこちょこありました。ただ、野球部で障害見舞金が支給されるのは、ボールが当たったケースがほとんどを占めます。

野球部の衝突事故（死亡事故）の裁判例を探してみましたが、見当たりませんでした。

やはり、衝突事故は、過失が難しいということなのでしょうか・・・・

いずれにせよ、今回の事故についても、きちんとした検証は必要だと思われます。

その際には、学校事故対応に関する指針に従い、徹底的な調査を行うべきでしょう。

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