【その10】 セットリストで振り返る「COSMIC EXPLORERツアー」 | Perfumeとグルメの日記

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「COSMIC EXPRORER」



前半が終わって、一旦全ての照明が落ちたあと、大きなモニターに映像が流れ出す。
どこかの無人の星の砂漠を歩くPerfumeの背中が映る。
後ろから、意思を持った未来生物っぽい、小型飛行ロボットが3人に話し掛ける。
どうやらあまりお気に召さない内容らしく、しばらく後ろ手に聞いていた3人。
すると、振り返ったのっちが瞬間移動で、そのロボットの鼻っ柱に近づいて、「もう一度話してみろよ!」と言うような迫力ある表情。



たちまち顔色を変えたロボット(ロボットだが、のっちの迫力で顔色が真っ青になったように見えた)は慌てて、ご機嫌を取るように、もう一度丁寧にその話をし直す。
怪訝そうに話を聞くPerfumeだが、その提案を受け入れ、宇宙船に乗り込む。



以上のシーンをこちらで勝手にセリフを付けますとこんな感じでしょうか。



ロボ:「ねえねえ! 移住できそうな惑星の情報、手に入れたんだけど!」
のち:「(お前、その嘘情報何回目やと思とんねん(睨み)」
ロボ:「(汗汗)い、いやいや、今度こそ、今度こそホントだから・・・」
3人:「今度も嘘だったら解体して、配線1本1本丁寧に切断するからね(黒)」
ロボ:「もう、宇宙船も整備してあるみたいなんで、あれでどうぞ・・(ちょっとちびってる)」
3人:「(・・・行くか)」



宇宙船に乗り込んだPerfume。
のっちが船のメインスイッチを入れたところで、場内に「navigate」が流れ出す。
3人がそれぞれ役割に分かれて、各計器の調整、飛行航路の計算、ルートの選択など、飛行の準備を始める。
3人が手を合わせて、メインエンジンのスタートレバーを押し上げたのを合図にして、場内に「COSMIC EXPRORER」のイントロが流れるのだった。



イントロと同時に、高さ数メートルまで上がったステージに、銀の衣装を着たPerfumeが仁王立ち。
下に向けてたくさんのスモークが焚かれて、さながらその光景は、彼女たちがコロニーにするべく、この惑星に降り立って船のドアから降り立ったかのようでした。



この「COSMIC EXPRORER」は当初、一体どのような振付けにするのか、はたまた振付けなど無しで、「STAR TRAIN」のようにただ歌うだけなのか?といろいろ考えさせられるところがあり、だからこそ、アルバムタイトル曲にも関わらず、セットリストの位置が予想しにくかったのですが、実際にPerfumeがやったことは、なんと、『動くステージに乗って、舞台の端から端まで移動しただけ』という型破りな、いや八方破れとも取られかねない実に大胆なもの。
MIKIKO先生、引き算にもほどが・・・(笑)。



そういえば、2010年の最初の東京ドームのライブ前に、ドームライブとはどんなものかを勉強しに、チームPerfumeで、B’zの東京ドームを観に行ったときに、ステージが観客席の真上を端から端までグングン移動していったのを見て、びっくらこいたと言ってたのを覚えておりますが、それよりはスケールは小さいですが(チケット料金の差やね)、ステージを動かすことに成功したPerfume。
この秋のドームエディションでは、チケット代が500円上がった分、さらなる進化も期待できるかも。



曲調も構成もステージ演出もシンプルなこの曲は、ツアーの序盤では、我々のノリ方もなかなかまとまりきらなかったものでしたが、そのうち、拳を握って、リズムに合わせてひたすら前に突き出すという、ひと昔前のロックコンサートのようなものになりました。
さらに、サビではあ~ちゃんの煽りを合図に、みんなで声を出してコーラスも。
ほとんどの会場では「カモン!」の手の合図だけだったんですが、たまに「セイ!(say!)」って叫ぶんですよ。
でも、ボクは個人的に「セイ!」って叫びは、どうしても長渕剛を思い出しちゃうんで、あ~ちゃんが、「さいせんばーこに、百円玉投げた~ら~」って歌いだすシーンを勝手に想像して、ここでは笑っちゃうのでした。



衣装には最新のプロジェクションマッピング、動く巨大ステージ、宇宙を連想させる世界観。
演出は壮大なのにも関わらず、実際に舞台でやったことは、昔のロックのノリと、会場中のコーラス。
まさに、変な意味でのデジタルとアナログの融合が成されたのが、この「COSMIC EXPRORER」でした。