近田春夫さんは心底Perfumeを愛していらっしゃるのだっ! | Perfumeとグルメの日記

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Perfumeと食べ歩き(主にラーメン)が好きです。
この2つのテーマについてのエントリーが中心です。

週刊文春に毎週掲載されている、近田春夫さんのコラム「考えるヒット」。
ここでは、毎週1曲(ついでにもう1曲)近田さんの独断で様々な日本の曲を批評されております。
このコラムでは、Perfumeの曲も何度も取り上げられていて、そこは彼が「ジェニーはご機嫌ななめ」の作曲者であり、また過去にPerfumeと対談をしてデレデレした事もあってか・・・、いやいや、そんな単純な事ではなく、わりと過去作についてはキチンと正面から論理的に、Perfumeの、中田ヤスタカの作品をプロの視点から相当好意的に批評されておりました。


しかし、今週号の「考えるヒット」で取り上げられた、『STAR TRAIN』に対する彼の批評が、随分ズタボロにけなしているという、ネットの評判を聞きまして、早速本屋に行ってきました。


そういえば、Perfume最大のブレイク作品となったアルバム『GAME』の次にリリースされた、『⊿』も、前作に好意的だった多くの評論家から、「攻撃的でなく野心さが足りない」とか言われて当時はかなり引いた批評だったなあなんて、昔の話を思い出しながら、彼のコラムを読みますならば・・・。



今回、近田春夫さんの気に入らなかった点は、たった1つ。



「『STAR TRAIN』が、現在のJーPOPにありがちな、お涙頂戴の安易な感動路線に走ったのではないか?」 
そして、この路線変更は、これからも続くのではないかという懸念でした。




ただ、近田春夫さんの文章を読みますと、大上段から皮肉たっぷりにこの曲を批判するのではなく、これまでのPerfumeと中田ヤスタカのワークスに最大限のリスペクトを表しつつ、最大限気を遣った言い回しで、「なんとか次作こそ、J-POP路線の轍を踏まないようにしておくれ」という『願い』のようなものが文面から感じられました。
結論から申しますと、このコラムに書いてある文章を読んだボクの感想は、これは「批判」というより、「諫言(カンゲン)・・・目上の人の過失などを指摘して忠告すること」に近いです(笑)。
このコラムを読みますと、ボクの目の前には、時代劇で白髪交じりの家老が、若い主君の不埒な振る舞いをなんとか正そうと必死にこのような意見を述べている様が浮かぶのでした。




殿!
殿に恐れながら申し上げます。
なぜに、「J-POP」などという俗にまみれたものに手をお染めになるのでありましょうか!
殿は、やがて天下人を目指すお方にあらせられるのですぞ!
殿の下には、多くの家臣、数多の民たちがいるのです。
どうか、どうか、お考えを改めてくださいませ。



こんな感じに受け取りましたよ。
ただ、今回の『STAR TRAIN』に関しては、「LIVE 3:5:6:9」→「ドキュメンタリー映画」→「STAR TRAIN」の3つで、ファンを泣かそうという企画盤なのは。我々Perfumeファンは知っていて、わざと嵌っているのですが、外部の方には分からない事なんでしょうね。



ですから、自分の理想とする作品にすべく、ネット上にあるような辛辣な、「物の言いよう」とは違う、「より善き提言」が書き連ねてあります。
ここをぜひ、Perfumeファンの皆さんには読み取って欲しいと願うばかりです。
大きな本屋さんなら、まだ今週号の週刊文春は残っていると思うので、ぜひこのコラムに書かれてある文脈と文面をキチンと読み込んでもらえれば、すぐに解ると思いますので、今日中に本屋さんに行かれてみては。