皆様、こんばんは。

秩父市議会議員の清野和彦です。

 

新しい時代には新しい課題解決の方法が必要です。

そのような視点で、地方自治体に出来ることはなにか。

議員活動や社会変革を目指す様々な方々との交流の中で、

12月議会の一般質問で提言した「公民連携の拠点となるコワーキングスペース」という構想に辿り着きました。

 

私たちには、ひとりひとりに、自分達の暮らしや住んでいる地域を良くしていきたいという想いが多少の差やその方向性の違いはあれど、心の内にあるのではないかと想います。

ひとりひとりが輝くこと、その想いと才能を発揮することが熱をつくりその熱が地域やコミュニティをあたためて、新たな熱を生み出していくこと。このことがこれからの時代にはより重要になるのではないでしょうか。

 

今回提言した「公民連携の拠点となるコワーキングスペース」はそのような熱の連鎖を生み出すための仕掛けの一つと考えています。

議会の答弁では、折しも同時期に議題となっている熊木町内の旧田代ビルの整備としてコワーキングスペースの開設も検討されていることが説明されました。

 

 

コワーキングスペースにも、事業がかなりの程度確定している事業者・団体・個人向けのものもあれば、その前段階のプロジェクトの「種」レベルの事業者・団体

・個人が利用しやすい敷居の低いフラットなものもあると想います。私の提言は主に後者を念頭に置いたものです。旧田代ビル内に開設される可能性のあるコワーキングスペース、サテライトオフィスがどのようなものになるのかに注目しながら、より多くの方々がフラットに交われる仕組みづくりについて私自身も研究していきたいと考えています。

 

以下、一般質問の詳細です。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

質問 清野

イ 公民連携の拠点となるコワーキングスペースについて

市の歳出の抑制に向けて、将来にわたって必ず公としてやらなければならないことはなんなのか、民間や市民の皆さんの力を借りて解決すべきことはなんなのかを峻別したうえで、現在、市が行っている事業のうち、何かしらの事業を将来的には民の力を活用して実施されていくことが長期的には必要になるのではと考えています。そして、そのような公民連携を生み出すため場づくりが必要と考えています。

 

今議会でも、補正予算への計上ということで、御旅所裏の旧田代ビルにサテライトオフィスを設置するという考えについての発言が過日、答弁の中でありました。そのような動きの中で、市役所周辺を、新しいアイデアやコラボレーションが次々に生まれる場にしていくことは、これからの市にとって大変意味のあることだと考えます。

 

そのために私が注目しているのは、歴史文化伝承館の一階の「歴史文化交流フロアー」の活用です。これが現在の「歴史文化交流フロアー」の状況です。

 

 

今回の質問にむけて、フロアー内にある机といすを使って、インターネットはスマートホンからテザリングをして議会準備をしていましたが、私が滞在していた時間の1時間当たりの平均利用者数は4~5人です。

この場所を、このような場所にしてはどうでしょうか。

 

 

 

この写真は、都内にある有名IT企業がオフィスの中に開設している広く一般の方々に開放されたコワーキングスペースです。コワーキングスペースとは、様々な業種、年齢の人々が集まり、仕事をしたり、ノウハウやアイデアを共有し、協働する場所のことをいいます。

写真にあるこのスペースは情報交換や新たな協業を生み出していける仕組みとして開設され、電源やWIFIが無料で利用でき、フリーランスや起業家、時間や場所に縛られないノマドワーカーなど、組織に属さない方々が多く利用しています。

同様の施設は、都市部をはじめ全国で生まれており、行政が関わっている事例として東京都の創業支援課が開設している、STARTUP HUB TOKYO(スタートアップハブトーキョー)という創業支援を目的とした施設もあります。

秩父市としても、無料のコワーキングスペースを開設し、電源とWifiの無料使用を可能にし、「まちの課題を解決するためのコワーキングスペース」として広く開放することはできないでしょうか。その場所はリモートワーカーの仕事場になるとともに、もちろん市役所の職員も使える。民間企業の方も使える。市民団体の方も使えるオープンなスペースとして、まさにコワーキングできる、相互作用が生まれやすい環境を整え開放するということです。もちろん今まで通りの飲食や休憩、談話のスペースとしても使える自由なスペースであり、設備にお金を掛けず簡略化すれば、特別な行事などがあるときには、そちらを優先し、机やいすを撤去すればよい、という手軽さもあります。

このような構想について、市の考えをうかがいます。

 

 

答弁 市長室長

公民連携の拠点となるコワーキングスペースについてですが、歴史文化伝承館1階の「歴史文化交流フロアー」につきましては、事務所スペースの移転に伴い、本来の機能である「郷土の歴史・文化等を伝承するスペース」として、また「人々の交流を促すため公民館等の活動の成果を発表するスペース」として社会教育団体等の利用を再開したところでございます。

なお、団体利用がない日につきましては休憩やお打合せ等にご活用いただいております。現在、WI-FI環境やホワイトボードは設置しておらず、AC電源につきましては10箇所設置している状況です。コワーキングスペースとして利用するには、環境整備が必要なこと、及び、歴史文化交流フロアーとして目的外利用の側面もございますので、慎重に検討する必要がございます。

また、歴史文化伝承館ではありませんが、市役所前にある旧田代ビルの一部を「お試しサテライトオフィス」や「コワーキングスペース」としての利活用を考えているところでございます。今後、旧田代ビルの環境整備を整え、地域ニーズを調査しながら進めていきたいと考えております。歴史文化伝承案につきましては、旧田代ビルの利用状況等も踏まえて、今後検討してまいります。