キングカーティス「メンフィスソウルシチュー」
アレサフランクリンの「ライヴ・アット・フィルモア」のバックバンドは
キングピンズと言って、ドラム:バーナードパーディー、ベース:ジェリージェモット、
ギター:コーネルデュプリーにオルガンにビリープレストンが加わったバンドがあった。
そのリーダーがサックスのキングカーティスで当時の最高のバックバンドだった。
これはステージのオープニングのメンバー紹介曲だが・・
今でもこの曲を使ったステージやセッションを見かける。
それにしても、これ以上のグルーヴは今後も出ないだろう。
同じメンバーでやってもテンポが他のテイクはもっと遅い。
テンポが違うと、同じリズムであってもあの感じが・・なくなる。
厳密なリズムの定義からすると・・
アクセントや強弱が変わるだけで、同じリズムとは言わないのだ。
とくに、バーナードパーディーのドラムの歌わせ方はものすごい。
タイムキープを考えていてはこうはならない。
周りを完全にリズムに乗せてしまう。
太鼓がかっこよくなるか、どうかはこの強弱やアクセントにかかっている。
それがないと表情も変化もない平たいフレーズになってしまうということだ。
このキングカーティスのバンドの名演が前座で
アレサ・フランクリンの傑作ライブにつながっていくという
奇跡の1日・・その始まりがこの演奏だった。