ジュニアウェルズ 「SHAKE IT BABY」

 

 

 

 

ジュニアウェルズ(Vo&Herp)はバディ・ガイ(Gr)とと組んで

登場したブルース界のスターだ。

ブルースハープ(ハーモニカ)を吹きながら歌うというのは、

先人にブルースの巨人マディウォーターズと組んだリトルウォルターがいるが、

ジュニアウェルズはブルースだけでなくR&Bやファンクに通じるモダンなセンスを

持ち合わせていた人。間違いなく一番かっこいいブルースマンだった。

 

ぼくが初めて加入したのがストーミーマンデーブルースバンド(高2の頃)だった。

このバンド名はジュニアウェルズの歌ったストーミー・マンデイ・ブルースに由来していた。

作曲はTボーンウォーカーで少しジャズ的なコードを使ったブルースだった。

 

そのストーミーマンデーブルースバンドのリーダーが

ストーミー鳥山でブルースハープ&歌の名手。彼がこのジュニアウエルズの曲を

よく持ってきた。

ジュニアウエルズのバンドにはバディガイというすごいギタリストがいたが、

ブルース界のNO. 1 ドラマー1ドラマー、フレッド・ビロウもいる。

フレッド・ビロウはジャズ系のスウィングフィール(4ビート)の名手で実に

しなやかにスウィングする。ロックドラマーのような硬いシャッフルではない。

そのフレッドビロウが8ビートを叩くとこんなにも表情豊かな8ビートになる。

それがこのシェイクイットベイビーだ。

 

*8ビートとはロックビート(ロック)のこと、1小節が8分音符で刻まれている。

 16ビートも同じくロックフィールのリズムで刻みが16分音符である。

 

フォークギターで弾き語りするとフォークブルース。

エレキバンドになるとアーバンブルース、その中でも

ブルースハープ(ハーモニカ)が入ったエレキバンドのブルースを

シカゴブルースという。代表的なリーダーがマディーウォーターズとこのジュニアウェルズだ。

ハープが入っていないとBBキングやフレディキングのような

R&Bやロックに近いモダンなアーバン・ブルースになる。

 

R&Bとブルースは何が違うか?

一聴してわかるのは歌い方だ。 R&Bの基礎はゴスペル唱法だ。

成功したR&Bの歌手のほとんどは教会の聖歌隊でソロをとっているような歌手だ。

 

その州のNo.1シンガーが世俗的なPOPな世界にR&Bの歌手としてデビューしてくるのだから

ウマイに決まっている。だから、ゴスペルで鍛えられた細やかな感情表現、

こぶし(ビブラート)が特徴だ。

それに比してブルースやジャズ歌手には特定のスタイルはない。

嗄れた声で泥臭く声ので聞かせて、シャウトやビブラートのテクニックを使わずに、

自然体で歌うのがJAZZ、POPS,ブルースシンガーだ。

 

ブルースは曲のフォームが決まっている。

12小節を1コーラスとして、でぐるぐる回っている。

肝心のリズムもシャッフルといって、4ビートのようにはねている。スウィングしている。

 

高速シャッフル、軽快なシャッフル

普通のシャッフル(1分=100) ゆるいミディアム・シャッフル、遅いシャッフルとか、

叩き分けなくてはならない。おんなじリズムでもテンポが変わると中身が違ってくる・・

シンプルにしてブルースはむずかしい。

・・というわけで、次回はシャッフル曲を紹介します。