中澤潔「大相撲は死んだ 『過去のあやまち』を認めない人たち」感想 | 狸穴の雑多ブログ

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今回は中澤潔の著作「大相撲は死んだ 『過去のあやまち』を認めない人たち」の感想記事です!

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新聞記者として長年大相撲の取材に携わってきた著者が、執筆当時の相撲界で発生した様々な不祥事(八百長、パワハラ、暴力事件etc...)について切り込み、その原因について分析した本。

 

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大相撲がここまで不祥事だらけになってしまった原因の一つとして、本の中では↓のような考察がされてました。

 

相撲ファンの多くが、相撲の内容自体や取組よりも力士や親方のプライベートに興味を持つようになった

→記者も力士のプライベートを取材するため、力士・親方と個人的に仲良くなって情報を引き出すようになる。

→記者と力士・親方が"馴れ合う"ようになり、批判・批評がしづらくなる

→記者が相撲界に対する"監視役"(良くない所・改善すべき所を指摘批判する)の役割を果たせなくなった

 

 

ファンや視聴者の興味が、相撲そのものではなく力士のプライベートに向き始めたことが、メディアの"監視役"としての力量を低下させ、それが相撲界の腐敗に繋がってる、というのが著者の分析ですね。。。

 

 

個人的な印象ですが、、、

"メディアの質の低下の大元原因は読者・視聴者"というのは、相撲に限った話ではないのかな、と感じますね。。

 

偏向報道やスキャンダルばかり報道等、低質な報道は"マスゴミ"と揶揄されますが、、、

そもそもメディアをそんな風にしてしまった原因は我々一般人なんじゃないの?と思います。

 

SNSでは、

一方的に何かを「悪者」として徹底的に誹謗中傷する人や、不倫や喧嘩等の些末な揉め事にイチイチ反応する人に溢れてますし。。。

 

マスコミも商売だし、売れるものを作るためにある程度買い手のニーズに合わせないとならないと考えると、

 

・「善or悪」「or黒」「0or100」の二元論でしか考えられない人が気持ち良くなれるように、偏向報道をする

・ゴシップ好き向けに、有名人を追いかけ回してスキャンダルを報道する

 

という風になっていくのは、仕方ない部分もあるのかな~と。。

 

相撲に限った話ではなく全般において、メディアの体たらくをメディア自身のせいにするだけでなく、

まず我々一般人が日頃の物事の見方やSNS発信方法を見直すことも大事だと感じます!