ジョルジーニョのジョギング | 藤原清美オフィシャルブログ「OTIMO TV」 Powered by アメブロ

ジョルジーニョのジョギング

昨日書いた、私がいつもウォーキングしてる海岸通りは、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、犬の散歩…等々で、たくさんの人が行き交っています。

この辺りに住むカリオカ(リオっ子)は、老若男女、エクササイズ好きの人が多いんですよね。

 

その中には、元選手や監督など、サッカー関係の人も多くて、すれ違いながら「オーイ、元気?」と挨拶を交わすことも、しばしば。

 

で、あれは5月のこと。

その日も、せっせと歩いていると、後ろから走ってくる足音。

そして「コンニチハ!」と日本語。

 

私は、誰か日本通(ツウ)の人か、単に、アリガトー、とか、コンニチハ、とかだけ知ってる人が、日本人を見て声をかけたくなったのかな、と思って、振り向きもせず、すたすた歩き続けて(笑)。

 

ほら、あの頃はまだ、今以上に、人との距離が近づくことに、むっちゃ神経質になってたし。

 

すると、その声の主はすぐに追いついて、右側から「コンニチハ!」

私が、距離を開けようと、左に避けかかったその時。

「キヨミー!」

 

ん?と思って、見てみると、その人が

「僕だよ、ジョルジーニョ!」

 

で、一瞬だけマスクをズラして、ニコッと笑って、マスクを戻す。

 

私はようやく、

「ひゃー!ジョルジーニョだー!」

 

いやもう、これまで長年、いつもおしゃべりして、インタビューだって、100回どころじゃないぐらい、してきた人の声。

それにピンと来なかったという、私ってどうなん。

だって、マスク越しの声だし(笑)

 

でも、分かった時には、飛びつきたい衝動を、グッと抑えるほど、嬉しかったんですよ、実際は。

 

報道されていたのでご存じの方もいるかと思うけど、ジョルジーニョファミリーは、本当に大変だったんです。

ジョルジーニョの義理父さんが、新型コロナで亡くなって…。

ジョルジーニョも、奥さんも、長男くん、長女ちゃんも、みんな感染してしまいました。

彼自身は無症状だったけど、他の3人は、発熱、咳、味覚・嗅覚障害…と、いろいろな症状が出て、とてもキツかったそうです。

次女ちゃんだけが、同じ家で、同じように抱き合ったり、キスしたり、普通に暮らしていながら、感染せずにすんだそうなんですね。

 

3月、ちょうどリオをはじめとするブラジル各地で、外出規制が始まる1週間ほど前、ジーコサッカーセンターでのイベントで、ジョルジーニョと会ったんです。

ジーコが昨年末に開催したチャリティーマッチの収益を、貧しい子供達のための、数々の施設の責任者達に手渡す、セレモニーがあって。

会場に花を添える形でジョルジーニョが参加していて。

 

 

ジョルジーニョ自身の慈善活動についてインタビューしたり、タイミング的に、ボタフォゴに移籍した本田圭佑選手が、デビュー戦を迎える前だったので、本田選手について聞いたり。

いつもと変わらず、とてもニコニコと話してくれました。

 

その時は、まさかそんな大変なことになるなんて。

 

で、4月、まだ感染でご家族が大変だった頃、オンラインで話したんです。

その時には、笑顔は見せてくれたけど、それはもう、とても疲れている様子で、心が痛みました。

 

そんなだったから、5月にジョギングして、元気に「コンニチハ!」って登場したジョルジーニョを見た時は、本当に、本当に、ホッとしました。

 

で、しばし横並びで歩きながら、近況を話し合って、ホッコリして。

「もう家族みんな大丈夫って、それだけ伝えたかったんだ。じゃあ、ジョギングに戻るね!」

と、颯爽と走り去っていきました。

 

あれから、ビューンっと時が過ぎて、今、ジョルジーニョはまた監督業に戻って、戦っています。

 

そんな近況は、少し前になるけど、Footballistaにも書いたので、良かったら、読んでみてくださいませ。

 

 

 

みんな、頑張りましょう ♪