お料理教室の先生をお願いしたこともある友人ダニーからメッセージが届きました。「息子とその彼女を紹介するので、H&Mの家で夕食会を開くのだけれど、キヨミも来てくれる? プリモとセコンドは私が料理して持っていくので、なにも持ってこないでね」と。おめでたい! エノテカを閉めてから参加することに。

アペリティーヴォの終わりに、なんとか到着。さっそくフォアグラが登場。鴨かガチョウか聞くのを忘れたので、わかったら修正しますが、そこに合わせたワインがありきたりのソーテルヌではなく、意外で面白いワインだったのでご紹介します! とてもいい組み合わせでした。品種はなんとPecorino(ペコリーノ)。赤ワインのようにしっかりとした白ワインをつくるペコリーノ種。ワイナリーは、'San Filippo(サン・フィリッポ)’ Il Piuma(イル・ピウーマ) Pecorino(ペコリーノ種) IGT' マルケ州のビオ・ワインです。2日マチェレーションしているので、ほのかにタンニンがあり、さらに少し甘味も感じられます(これがよかった!)が、酸もボディも顕著。さまざまな面をもつ面白いワインです。このワインとパテのバランスが絶妙でした! さすが友人M。

続いてプリモ。かなりしっかりした典型的なイタリアのパスタ、アマトリチャーナ登場! パスタは伝統的なブカティーニを使っていなくてよかった・・・。私は穴が開いているブカティーニは食べているときに、口のなかにすーすー空気が入るので、あまり好きではありません。ダニーは太めのスパゲッティを使い、グアンチャーレとかなり熟成したペコリーノ・チーズで仕上げていました。Hがこれに合わせたのは、ロンバルディア州のワインBertagna(ベルターニャ)のMontevolpe(モンテヴォルぺ)2016年です。Cabernet Sauvignon(カベルネソーヴィニオン種)、Merlot(メルロー種)、Corvina(コルヴィーナ種)3種入っています。

私はワインの表面にサランラップを被せたような、隔たりを感じて、香りがクローズしているというのが、第一印象。華やか!というよりは、暗くあくまでも静かです。2016年なので、少し注いでからおいておいた方がよかったかもしれませんね。続いて、アルコールが高すぎてバランスがよくないな、と思いました。ワインはたくさん語ることがあるのに、それが出てこない・・・。やはり、少しデカンターかな・・・とまたまた考える。Hの奥様Mは、「飲んだ後、苦いので好きではない」とコメント。Hは「苦いとは感じられない」と逆のことを言っていて、人それぞれ印象が違います。ほかの4人はみんな好きなワインだったようですが、私はこのアマトリチャーナにはワインのアルコールが勝ってしまい、マリアージュのバランスはあまりよくなかったのではないかと思います。私だったら、ミディアムボディの柔らかいタンニンを持つ、トスカーナの赤か、酸のあるフルーティなバルベラ種、あるいはロゼを合わせていたと思います。このアルコールがっしりワインには、しっかりとした肉料理、バーベキューやステーキ、ジビエなど合わせたいかな、と。

ロンバルディア州のワインをよく試飲している、共同経営者のセバに聞いたところ、このワインは、マントバを代表するようなワインだということでした。好みはひとそれぞれ。マントバに行かれたら、みなさま、試飲してみてくださいね。

Salute!(サルーテ!)乾杯!キラキラ赤ワインキラキラ

                                                                                       

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