土曜日にアセント静岡に宿泊していただいた聖隷クリストファー高校男子バレー部が、県大会6連覇を達成しました。

 おめでとうございます。

 セットカウント3-0。つけ入る隙を全く見せない完勝でした。



 チームを率いた田川監督は私と同じ年。中学高校時代にバレーボールで戦った間柄です。

 その縁もあり、娘は現在、同校の1年生。

 さらにそこから発展し、私は同校のPTA副会長です。

 今回は高校1年生全員に動員がかかり、300人を超える大応援団となりました。

 前泊のお世話から、PTAとしての応援まで、今回は私も一緒に戦った気分でした。

 

3代目社長「ボス清」のホテル経営奮闘記

 

 大会6連覇。うちのホテルに泊まっていただくようになってから、4連覇目になります。

 戦力では明らかに優っていると思うのですが、実は5か月前のインター杯予選決勝で、同じ対戦相手の清水商に負けていたのです。

 もちろん、宿泊地は同じアセント静岡。出場メンバーは全く同じ。

 不安はそこだけでした。



 その当時、聖隷は全国大会連続出場を10回近く重ねており、選手たちの肩には明らかにその重さがのしかかっていました。

 「宿屋のおやじ」である私にも、そのプレッシャーは伝わってきました。

 前回の敗戦で、呪縛が解かれたのか、今回の選手たちは明らかにリラックスしていました。

 「対戦、リベンジを楽しみにしていた」そんな雰囲気でした。



 私自身も少し気を使いました。

 大会直前にいつもは飲料等の差し入れをしてましたが、逆に今回は(PTA役員になったにも関わらず)当日まで何もしませんでした。

 前日のホテルでも「明日頑張れよ」などの激励の言葉は使わず、「もうこのホテルはすっかり慣れてるね」「お風呂良かった?」などと日常会話に徹したつもりでした。


 


 試合後、田川監督は、「作戦がうまくはまっただけだよ」と多くを語りませんでしたが、明らかに作戦勝ちです。5カ月間で大胆に戦術を変えていました。


 聖隷は能力抜群の2枚エースを持っています。

 前回の敗戦では、そこが徹底マークされました。

 並みの指導者なら残りの選手を強化すると思われます。

 ところが、田川監督はこの2枚看板に「ブロックの要の役割」も課し、徹底的に使い切る作戦を選択しました。

 負担が軽くなった分、他の選手たちの速攻(クイック)が生きました。

 「攻撃の的を絞れなかった」。試合後の相手選手の談話が、全てを証明しています。



 両エースも期待に十二分にこたえました。

 試合が長引くと負担が大きい分、2人の疲労が心配されますが、結果はストレート勝ちでした。

 「3セット、短期間で勝つ」という所まで、監督は計算していたと思っています。


 実はこの両エース袴田、豊田選手の父親は昔からよく知っています。

 袴田君の父親は小中学生の同級生です。体格がよく面白い奴でしたが、正直、「えっ、あのおやじの子?」。まさに「トンビが鷹を…」のパターンだと思ってます。

 偶然、試合後に再会しましたが、とてもうれしそうでした。

 豊田君の父親は一つ年下ですが、抜群のバレーセンスを持つ好選手でした。中学、高校と「彼にやられた」記憶ばかりです。

 

 

 そんな身近な選手たちが活躍しての勝利。

 食事、宿等で、わずかながらも力になることができたでしょうか。

 今回の聖隷高校バレー部の「王者奪回」、本当にうれしい話でした。

 



 (毎週、月、木曜日に掲載します)