両辺の対数をとると弾力性になる? | 不動産鑑定、統計学、文系人間のための数学など

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上野山清久のブログ
 「不動産鑑定と統計学」(同名のホームページも公開中です。)、数学その他に関する日々の学習成果等について「学ぶ側の視点」で綴っていこうかと思います。

 「価格  が1円上昇すると、需要量  は  個減る。」

 

 式にすると、(個)= (円)ですが、このままでは、(円)と (個)の単位が異なります。

 

 経済学では、こうした場合、弾力性という概念で考えることが多いです。

 すなわち、「価格が1%上昇すると、需要量は  %減る。」

 

 このように、比較対象の単位を %(パーセント)にそろえて考えるのが弾力性です(この例だと、需要の価格弾力性)。

 

 式で考えてみます。

 

 (個)= (円) ・・・(1)

 

 (1)式の両辺を  で微分すると、

 

 よって、(個)/ (円) ・・・係数  の単位は個/円のまま

 

 (1)式の両辺の対数をとると、係数  が弾力性になるらしいのですが、なぜなんでしょう?

 

 (個)=(円) ・・・(2)

 

 (2)式の両辺をxで微分すると、

 

 

 

 これで、係数  の単位は、%/%(変化率の比)になりました。

 

 

 すなわち、 を微分すると、 になるということがポイントですね(こんな公式、学生時代は知らなかったし、日常生活で使うこともないので全然覚えてないのだ)。