通常の最小二乗法と一般化最小二乗法(3) | 不動産鑑定、統計学、文系人間のための数学など

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上野山清久のブログ
 「不動産鑑定と統計学」(同名のホームページも公開中です。)、数学その他に関する日々の学習成果等について「学ぶ側の視点」で綴っていこうかと思います。

 一般化最小二乗法(GLS)を理解するためには、線形代数や統計学の知識がそれなりに必要で、今回私の場合は  という分解を理解するのに時間がかかりましたが、それは単に線形代数の知識が足りなかったからです。

 

 これに関連して、私は  とおいて、両辺の逆数をとって、とし の両辺に  をかけて と表記しましたが、

とおいて、 ときて、 ; とする流儀もあり、むしろこちらの方が主流なのかもしれません(なんでこんな面倒な操作をするのかというと、  としたいからでした。)。

 

 結論から言うと、このケースの場合はどちらでもよいということになると思いますが、私は前者を採用しました。

 後者のようにわざわざ逆数で置き換えるということにどうも違和感を覚えてしまうというのがその理由ですが、私の流儀だと次の回帰式がややこしくなるので、この場合はどっちもどっちですね。

 いずれにしても、文献によっては、私と同じ流儀のものとそうでないものがあると思いますので注意してください。

 

 変数表記に関する似たような話ですが、不均一分散の場合の分散共分散行列を   とおきましたが、平均値の分散は  (nはデータ数)となるように  と表記する方が都合がよい場合もあると思います。

 ただいつも  という型の分数になる場合以外は、分数も含めて有理数  とおいた方が都合がよいだろうということは理解できるようになってきましたが、文系人間の私はいまだにこういうのは苦手です。

 

 

 一般化最小二乗法(GLS)は、分散共分散行列が対称行列になるので、これを固有ベクトルで対角化(対角行列に変換)してという話もあるのだと思いますが、これ以上ややこしいのはゴメンなので深入りはしないでおきます。 

                                      つづく