1982年の香港映画。久しぶりのSB。
「楚留香」より更に前の時代の話です。ある宮殿がトップとして存在。そして、中原に五大行宮が存在していました。現中原盟主である白水宮主の岳華さん、 神火宮主の羅烈さん、金河宮主の高儷嘉さん、青木宮主の王戎さん、黑土宮主の楊志卿さんがおりました。
高儷嘉さんは2つの金の絹のリボンが武器。王戎さんは優秀な学者。白い服に金の槍と言えば岳華さん。性格もいいし、武術も優れており、25年ずっとリーダーを務めてきました。羅烈さんは黒魔術を使い、トラブルをよく起こす人物でした。楊志卿さんは酒を飲み、仲間と共に放浪する暮らしをしていました。物乞い派の先駆け的存在。宮主になっているのが不思議なレベルの老人です。
そんな彼らは5年ごとにトップを決める大会を洞窟内の湖で行っていました。全ての剣士たちが集まってくるほど重要な大会でした。
岳華さんは洞窟内の湖が好きで、金でできたカラフルな巨大船をそこに浮かべて暮らしていました。今年は大会の年。岳華さんは気合いが入ります。
しかし、大会間近のある日、白水宮主に奇妙なことが起きます。
岳華さんの父 井淼さんが白塗りの変な恰好の侍 元華さんに斬られます。悪そう。どういうこと?
場面が切り替わり、劉永さんと孫建さんが!劉永さんは岳華さんの弟。孫建さんは稚児役。だから、かわいい。兄の岳華さんの誕生会に向かう途中、懐かしくて小島に立ち寄ったようです。戻ろうと急かす孫建さん。2年ぶりなんだもんとマイペースな劉永さん。女性が声をかけてきます。
詩を詠む黃杏秀さん。それに応える劉永さん。彼女はここで会ったのは偶然ではなく、運命だと言います。劉永さんは彼女とはこの場限りでの付き合いだと思い、彼女の言う予言めいたことを信じませんでした。
孫建さんに急かされ、船に乗り、劉永さんは遅れて白水宮主に到着し、岳華さんに挨拶をします。会場はたくさんのお客さんで溢れ、賑やかです。王戎さんの息子 顧冠忠さんが贈り物を持ってやってきます。王戎さんと岳華さんは過去に何かあったようです。
高儷嘉さんと羅烈さんが揃ってやってきます。楊志卿さんは体調不良で欠席するとのこと。これから誕生会を始めようというときに召使いが井淼さんの死を知らせに駆け込んできます。直後、元華さんが出てきます。
暴れる元華さん。岳華さんは彼と1対1で戦います。高儷嘉さんと羅烈さんが目配せをしています。怪しい
誕生会がとんでもないことに。心配する劉永さんと孫建さん。
対決シーンが幻想的で美しかったです。湖上で激しい戦いが繰り広げられます。岳華さんは元華さんの騙し討ちに遭い、けがを負います。
劉永さんは岳華さんの元へ駆けつけます。召使いは彼を秘密の場所へ案内します。岳華さんは元華さんの毒霧攻撃で弱っていました。残された命は49日。元華さんを雇ったのは誰なのか。岳華さんの地位を狙う誰かです。
岳華さんは大会までに復活できるよう、秘密の手紙をある人物に渡してほしいと劉永さんに頼みます。「倚天崖」に行けば、その人物が現れるだろうと告げ、手紙を渡します。
心配する劉永さんを急かし、出発させます。岳華さんは召使いに部屋を閉じさせ、籠ります。彼の部屋は湖底に沈んでいきます。
白水宮主はめちゃくちゃになっていました。たくさんの刺客が護衛や召使いたちを殺していました。刺客の1人 關鋒は岳華さんを探し回ります。
劉永さんと孫建さんは先ほど立ち寄った小島に到着。何をどうしたらいいのか。日が昇ってから行動をしようと決心し、休むことにします。
深夜、美しい琴の音が聞こえてきます。黃杏秀さんでした。劉永さんは彼女にいろいろ質問しますが、彼女の言っていることは要領を得ません。困っていると、彼女は突然空を飛び、いなくなってしまいます。
慌てて追いかける劉永さん。黃杏秀さんは拘束されていました。黒づくめの男が岳華さんの居場所を教えるように劉永さんに迫ってきます。劉永さんは黃杏秀さんのために戦い、黒づくめ男たちを追い払います。
最悪なことに黃杏秀さんは毒を飲まされていました。彼女が持っていた手紙には「明日の午前中までに百里離れている「天香林」の主に助けを求めよ。遅刻した場合は無理だと思え。」と書かれていました。
後から気づいてやってきた孫建さんに先に「「倚天崖」に向かって待っているように命じ、劉永さんは彼女を抱えながら、「天香梅林」へ向かいます。
彼が主に会おうと、近くの女性に声をかけると、驚いていなくなってしまいます。戸惑う劉永さんに責任者の陳曼娜さんが声をかけてきます。彼女はいきなり黃杏秀さんを連れ去ろうとしたので、トラブルになります。別な場所に行くとしても休めるところはしばらくないだろうと言われ、やむなく彼女についていくことにします。
屋敷に案内され、黃杏秀さんを椅子に座らせます。侍女たちに無理やり酒を勧められている間に黃杏秀さんが消えてしまいます。陳曼娜さんを問い詰めようとすると、いい香りを嗅がされ、いい気分になってしまいます。
黃杏秀さんを忘れ、酒を飲み出す劉永さん。陳曼娜さんはこっそり広間の外へ出ると、主がいる別室を開け、指示を仰ぎます。主は誰だ?
が、陳曼娜さんが戻ると、中の様子は一変していました。華やかな雰囲気だったのに、侍女たちがみんなフリーズしているのです。劉永さんに駆け寄ると、彼に振り払われます。実はいい香り攻撃のとき、嗅いでなかったのでした。お酒も飲んだふりでした。
劉永さんは先ほどの主がいる部屋に向かいます。石の扉を開くと、驚くほど広い場所が。「天香林」に繋がっていました。劉永さんは用心しながら、あちこちを調べます。
黃杏秀さんを発見しますが、メイクも衣装も態度も違います。色っぽい。困惑する劉永さん。酒を勧められ、飲もうとします。近づいてきた黃杏秀さんに攻撃をします。
黃杏秀さんは攻撃をさらりとかわします。本人なのか。誰かの変装なのか。謎のまま。酒の盃に塗られていた毒が眩暈を引き起こし、劉永さんは倒れてしまいます。
黃杏秀さん、陳曼娜さんに岳華さんの居場所を教えるように問い詰められます。毒の影響でフラフラな状態でしつこく岳華さんの行方を訊かれる劉永さん。再び、意識を失ってしまいます。
目覚めたのはゴージャスな簡易ボートの上。周りには霧が立ち込めており、どこにいるのか皆目見当がつきません。途方に暮れていると、丸木舟に乗った黃杏秀さんがやってきます。いつもの彼女だ。
彼女も何が起きたかわからないと言います。(本当かな。)劉永さんは自分の身に起きたことを話します。
黃杏秀さんから岳華さんのゴージャスな巨大船が燃えて、行方不明になっていることを教えられます。劉永さんを守るためにあえて何も伝えなかった岳華さん。劉永さんは「倚天崖」に向かうことにします。彼らから少し離れたところで釣りをする關鋒さん、黃薇薇さん。
「倚天崖」に到着。孫建さんを探します。孫建さん、登場。秘密の道を案内して、超高い崖の上に連れて行ってくれます。
崖の上の住まいは王戎さんのものでした。訪問者が殆ど来ないはずのこの場所に来た劉永さんに顧冠忠さんは驚きます。
突然、王戎さんを数名の刺客が取り囲みます。劉永さんを尾行していたようです。王戎さんは岳華さんが毒霧攻撃に遭い、49日しか生きられない状態にあることを知ります。
刺客を追い払うと、王戎さんは劉永さんから岳華さんの手紙を受け取ります。手紙には一文字「錯」。「彼もようやく悪かったことを理解したか。」としみじみする王戎さん。
理解ができない若者たちに彼は15年前のことを話し始めます。やはり彼らは仲良しでした。
当時、岳華さんは強大な力をもつ宮殿の娘と婚約中でした。婚約者を連れて、王戎さん宅を訪問。婚約者が箏の演奏の仕方を知りたいと言うので、王戎さんが教えてあげました。岳華さんはその様子を見て、王戎さんと婚約者が浮気をしていると勘違い。婚約破棄をします。
婚約者は実家の宮殿で悲しみのあまり、亡くなります。婚約者の父は岳華さんに激怒。婚約者が亡くなって、誤解だったと気づいたのですが、もう何もかもが手遅れでした。
岳華さんを助ける解毒剤は宮殿にあります。しかし、過去にこのようなトラブルがあったので、岳華さんの弟である劉永さんは入ることを許されないはず。
不安になる劉永さんを王戎さんは励まします。王戎さんは劉永さんが訪ねるという手紙を出しておくと約束してくれます。そして、その宮殿への行き方を教えてくれます。顧冠忠さんは宮殿にいる意中の女性への手紙を劉永さんに頼みます。
宮殿に行くためには古い街の浅瀬にある客棧の北の海に面した部屋に泊まることが必須です。室内にある灯りに赤い布をかけておけば、相手の方がコンタクトを取ってくるとのこと。
連絡を待っていると、男性3人が絡んできます。劉永さんと孫建さんが彼らを追い払います。室内に楊菁菁さんがいました。彼女も追い出そうとしますが、孫建さんはからかわれて終わります。彼女が去った後に暗号めいた手紙が遺されていました。黃杏秀さんが読み解きます。真夜中に船が来るようです。
謎の人物が竹の筒に手紙を入れて、海に流していました。情報が洩れているようです。
船が到着。そして、桃色の灯りが灯されます。この船に違いない。3人は船に乗り込みます。その様子を顧冠忠さんが見ていました。
到着した島に上陸し、部屋に入ります。おいしそうな食べ物に我慢できずにいると、關鋒さんがやってきて、彼らに食べるよう勧めます。盃を渡された瞬間、セクシー黃杏秀さんを思い出します。あのとき、彼女に渡された盃と同じ模様。關鋒さんと黃薇薇さんを見て、尋問されたことを思い出します。怪しい・・・。
宮殿に早く行きたいからと食事を断り、船に戻ろうとしますが、船はもうありませんでした・・・。騙されたのです。屋敷の奥にはこの屋敷の人たちが倒れていました。
変装を外しながら、關鋒さんが罠であると告げます。宮殿に行かせまいとする彼らと戦います。
そこに赤い覆面をした男がやってきて、劉永さんを火の輪に入れてしまいます。孫建さんは赤覆面男に思い切り飛ばされ、黃杏秀さんは拘束され。煙を吸って劉永さんは倒れてしまいます。3人とも赤覆面男に捕まってしまいます。
運ばれていく途中、顧冠忠さんが登場。かっこよく彼らを助けてくれます。長刀で襲う關鋒さん。これまた、かっこいい。彼の強さにビビった關鋒さんと黃薇薇さんは撤退します。
顧冠忠さんは王戎さんに命じられて、劉永さんの様子を見守っていたのでした。本物の迎えの船に乗っていたので、彼らを乗せて、宮殿に向かいます。
続く。
