1977年の台湾映画。
郭南宏監督作品の「少林寺十八銅人」シリーズに出演していた江南さんが監督をしているので、かなりそっちな感じの内容です。
少林寺では僧が何人も殺されていました。掌門人は高僧の原森さんから調査を命じられます。直後、投げ文を受け取ります。指定された「聖僧塚」に行き、そこにいた人物から話を聞こうとしますが、「死」と書かれた手紙を手渡されます。そして、崖から投げ落とされます。
瀕死の状態で少林寺に向かおうとしているところを龍冠武さんが見つけます。僧は龍冠武さんにあることを原森さんに伝えてほしいと話をし、息絶えます。
張翼さんは壁に向かって1人で大笑いをしています。ちょっと危ない感じ。弟子の黃家達さんがキラースマイルと共に食事を持ってきます。おいしそうに饅頭を食べる翼。ですが、急に攻撃をしてきます。素早く対応するカーター。何かあったときに「ESCAPE TECHNIC」を使うように指導されます。翼は情緒不安定っぽい。2人とも少林寺に関わりがあるようです。
「神腿」に出てきた広場が少林寺になっており、担架に乗せられた掌門人の遺体が運び込まれます。駆けつけたカーターは遺体に縋り付いて泣きます。
お葬式の儀式で1人で火に紙をくべていると龍冠武さんに手招きをされます。掌門人に言われたことを伝えたかったのかな。ちょっと遅れて行くと彼は口から血を出して亡くなっていました。駆けつけた原森さんたちはカーターを疑います。無実を訴えますが、拘束されます。
続く事件を受けて、原森さんたちは話し合いを行います。柯佑民さんが次期掌門人になります。
殺害された掌門人の葬式を行った後、新しい掌門人の儀式を行うことに。すると、悲鳴が聞こえてきました。またしても、僧が殺され、第一発見者は黃家達さん(解放されてたのですね。)少林寺が皇帝から預かっていた翡翠の香炉が盗まれていました。
原森さんはカーターに詰問します。彼は無実を主張し、飛んで(!)逃げます。師匠、兄弟子、弟弟子の全てと戦い、「ESCAPE TECHNIC」を使って、去ります。
高僧たちはカーターさんを早く捕まえて、香炉を取り戻したい。柯佑民さんは緊急事態と判断。高僧と魯平さんに留守中のことを頼み、自ら探しに行きます。
皇帝役は監督の江南さん。少林寺を嫌っているので、翡翠の香炉の盗難は少林寺を潰すためのいいきっかけになりそう。ニヤニヤしてます。妹の龍君兒姫が少林寺に行きたいと主張するので、彼女を行かせます。
高圧的な態度で視察します。事件のことをつつくドリス。原森さん、対応に苦慮しますこの後、江南さんが少林寺に来る予定。あぁ、もっと対応に苦しみそうです。
高僧たちに言われた厳しい言葉を思い出しながら、逃げるカーター。柯佑民さんと遭遇します。カーターを襲います。必死に無実を訴えるので、柯佑民さんは攻撃を止め、いなくなります。笠を被った男がその様子をチラ見していました。
柯佑民さんが口から血を流して、階段を登っています。魯平さんが発見し、駆けつけますが、すぐに亡くなってしまいます。多分、笠男が彼を襲ったのでしょう。
原森さんが待っていると魯平さんが柯佑民さんを姫抱っこしてやってきます。原森さんは更にカーターへの嫌疑を深めます。
カーターが歩いていると、解元さんたちのけんかに遭遇します。仲裁に入り、解元さんに駆け寄りますが、攻撃されます。罠でした。彼らは少林寺から依頼を受けていると令状を見せてきます。2人を倒して、移動を続けます。
次~!荷台を押すのに手間取っている龍飛さんの手伝いをします。龍飛さんに後ろから攻撃されます。彼も依頼を受けていたのでした。こめかみと脇を攻撃して倒します。
次~!川の水を飲んで休憩しようとすると女性が史亭根さんたちに鞭で叩かれているのを発見します。女性の悲鳴を聞いていられず、助けますが、やはり彼女も彼を攻撃してきます。3人で演技をしていたのでした。どうにかこうにか3人を倒します。
脚に傷を負ったカーターさんは馬に乗った上官靈鳳さんと出会います。馬は脚をけがしており、ポーリーは歩いて移動することになりました。馬に文句を言うポーリー。自分も脚にけがをしているので、馬が気の毒になり、ポーリーに塩対応をするカーター。加えてまた一言余計なことを言ってしまったため、ポーリーはカーターに意地悪されます。怒るポーリー
少林寺では柯佑民さんの葬儀が行われていました。そこにポーリーがやってきます。彼女は少林寺の弟子でした。
魯平さんが新しい掌門人に指名されます。
葬式に間に合わず、1人で師匠の死に悲しむポーリー。すると、どこからか笑い声が聞こえてきます。ポーリーはこっそり笑い声の主を探します。「悔心院」の奥から聞こえてきます。そこに魯平さんがやってきて、彼女を止め、笑い声の主 翼の過去を教えてくれます。
30年前、翼はとにかく戦ってばかりいました。川原さんとバトル。既存の拳法をマスターし、新しい拳法を生み出そうとしていました。相手に大けがを負わせても気にすることなく、新しい拳法を創り出すことに夢中になる翼。黃飛龍さんや葛炮さん、蘇真平さんたちを倒します。翼のえげつないやり方にクレーム殺到。少林寺の名が汚されてしまいました。そのため、翼はずっと「悔心院」に入れられているようです。
話の途中でまたまた緊急事態が発生。魯平さんは立ち去ります。ドリスが来ていました。「明日、皇帝が来るけど、準備は大丈夫なの?」と偉そうな態度。大丈夫でない
ポーリーは1人になったので、翼のいる部屋へ入っていきます。ヤバそうな翼にビビりますが、ポーリーは彼に敬意を示します。翼はポーリーからカーターが事件の犯人として追われていることを聞き、驚きます。そして、カーターではないと否定します。真犯人は少林寺にいると。誰なのでしょう。
皇帝は魯平さんから香炉が盗まれたことを聞き、激怒します。発見するために1ヶ月の猶予をもらいます。それまでに解決できないときは・・・?できなかったときの代償を魯平さんに言わせるところがとても意地悪。「寺を閉鎖して、死にます。」と魯平さんは言いますが、ドリスは全員が死ぬように命じます。意地悪兄妹は高笑いをしながら、帰っていきます。さて、どうしたもんでしょうか。
さて、客棧。カーターは簡素な食事をしています。そこに男装したポーリーが入店します。これは・・・。もしや?もしや?恒例のカーター&ポーリーの食事中けんか芸だ。笑
魚料理をカーターの更に投げ込みます。こっそり肉まんを食べさせて、カーターを混乱に陥れます。肉魚を食べないカーターは困ります。
ポーリーはカーターは犯人だと思っているので、ぐいぐい彼に迫っていきます。そんなとき、令状を持っている若者たちが店内に入ってきます。その中に程天賜さんがおりました。箸で戦うカーターさん。最後、箸を程天賜さんに投げて逃げます。
若者たちはしつこく追いかけてきます。戦っているとドリスがやってきます。ドリスも彼が犯人だと思っていて、いい働きをしているから宮廷に来るよう誘います。そして、香炉を盗んだのかと尋ねます。ポーリーが割って入り、ドリスと側近を煽ります。ポーリー&ドリスは戦い始めます。側近とカーターが止めます。ドリスは怒りが収まりませんが、宮廷に帰ります。
皇帝は更に少林寺に圧力をかけます。手下に少林寺から、翡翠の笏を持ち出すように命じます。
カーターは翼のところにいました。翼から武器をもらい、盗まれないために翡翠の笏を持ち出すように言われます。「お前のがんばりにかかっている。」と言われ、気合いが入ります。
夜、宝物殿から皇帝の手下が笏を持ち出していました。カーターが防いだのですが、またしても彼が犯罪を犯したような状況になってしまいます。翼の「お前のがんばりにかかっている。」という言葉を思い出し、箱から笏を取り出すと、みんな、急に跪きます。笏は少林寺の僧にとって「水戸黄門」の印籠みたいな感じなのかな。
ドリスは手下が殺された怒りを魯平さんにぶつけます。真相究明のための猶予を魯平さんは3日間もらうことにします。
夜、魯平さんは何かを弟子たちに作らせています。翼が屋根から様子を見ています。何だろう?
明日は約束の1ヶ月後。皇帝は少林寺最後の日だと考えて、ワクワクしていました。
カーターとポーリーは「聖僧塚」で推理。ポーリーはカーターの無実を確信。真犯人探しを手伝っていました。スパイの僧たちが爆弾を地中に埋めているのを目撃します。2人は彼らを倒します。
約束の日、「聖僧塚」で魯平さんたちが皇帝たちを待っています。やってきた皇帝に魯平さんは解決できなかったことを謝罪します。ドリスは自分で言い出した代償だから、実行せよと冷たい態度。
魯平さんは記念碑の前で少林寺に関わった人々に謝罪した後、僧たちを呼びます。彼らは自分の額を叩いて、自害していきます。さすがにドリスもちょっと後悔しているみたい。2グループ目が自害しようとしたとき、カーターがやってきます。
名探偵カーターはみんなの前で謎解きを始めます。実は魯平さんは裏切り者でした。寺を潰し、弟子たちを全て死に追いやろうとしていたのです。まだ信じない僧たち。ポーリーが先ほどの爆弾僧たちを連れて出てきて、カーターの話が本当であることを証明します。
少林寺だけでなく、爆弾で皇帝たちも暗殺しようとしていました。魯平さんはラマ僧でした。過去に少林寺にやられたことをずっと悔しく思っており、少林寺を潰すためにずっと潜んでいたのでした。
皇帝たちは魯平さんに兵士を差し向けますが、カーターは少林寺として罰したいと言います。
魯平さんの手下が彼に香炉を手渡します。この香炉は元はラマ僧たちのものだったそうです。それを皇帝が取り上げ、少林寺に保管させていたということでした。
少林寺も皇帝も悪いところがあったんですね。魯平さんの言いたいこともわかるな~と思ってしまいました。香炉を壊すぞと脅すので、手が出せません。
香炉を投げたので、兵士たちが取りに行きますが、いきなり爆発します。中身は香炉ではありませんでした。
爆発で大多数がやられました。カーターたちは逃げた魯平さんを追いかけます。魯平さんの錫杖は武器になっており、短めの棒が飛び出てきてたり、三節棍っぽくなったりとすごかったです。
少林寺に戻り、秘密の扉を開けて逃げる魯平さん。2人が中に入ると、魯平さんは操作をする部屋におり、様々な仕掛けを発動させて、2人を困らせます。「ミニ十八銅人コーナー」でした。銅人は出てこないけどね。
魯平さんが外に出て馬車に乗り込もうとすると、手下たちが急に倒れます。陰から出てきたのは翼でした。翼は魯平さんに拳法を教えたけど、何もケアしてくれず、1人だけいい地位にいることを恨んでいました。(夜、魯平さんは馬車を作っていたのかな。)
魯平さんも翼がカーターを利用していたことを指摘します。2人の醜いけんかを見聞きしてしまったカーター&ポーリー。どっちもどっちな感じ。翼に襲われ、割と簡単に魯平さんは亡くなります。
ラストバトルは翼 VS. カーター、ポーリーとなりました。馬車が動いて、中から香炉を抱えたドリスが出てきます。ドリスも参戦。しかし、すぐにやられてしまいます。
落ちた香炉を拾っている翼を2人が攻撃します。カーターと翼は「ESCAPE TECHNIC」を使って戦います。
翼は馬車に乗り込んで逃げます。この馬車がすごい。中にある鎖を引くと矢が出るし、炎も出るんです。馬車にくっついていた2人はたまらず、落下します。
カーターは再び馬車に乗り、屋根を伝い、上から翼の目を刺します。翼がくれたあの剣で。翼は馬車から落ち、よろよろしているところを2人に攻撃されます。
カーターは翼の亡骸の側にもらった剣を置き、ポーリーと共に立ち去ります。前には勢いよく走り去る馬車。終わり。
最後まで魯平さんで行くのかなと思ったら、急に翼がラスボスになって驚きました。話の展開を考えるとラスボスは魯平さんでよかったと思います。
しかし、翼は白髪の方が魅力的に見えるのはなぜなのだろう本当に不思議です。