１９７８年の香港映画。
ある集団が荷物を運んでいると、盗賊に襲われます。盗賊が荷物を開けようとすると中から槍が。今度は集団が盗賊を囲みます。
金銘さん、江島さんが盗賊たちを倒していきます。蝦形拳、蟹形拳の名手だそうです。え！？何それ？
向華強さんが街を歩いていると偉そうな集団が。先ほどの盗賊たちの遺体を積み上げ、街角に置いていきます。見せしめです。
林蛟さんは遺体と貼り紙を見ると、向華強さんの質問に答えず、不愉快そうな顔で立ち去ります。向華強さんはムカッとしますが、林蛟さんはとてもいい人で、ただ激しく動揺していただけでした。盗賊たちは「徐府」から金品を盗もうとしたため、殺されたのでした。
徐さんの財産を守った蝦蟹は清再興のため、阿片を輸入し、資金を集め、反対する者たちを倒していました。（徐さんは自分の財産を蝦蟹に乗っ取られた状態です。）
蝦蟹は北に出かける用事がありました。徐さんと手下たちに盗賊が出ないような地域にするように言って、出かけます。
林蛟さんは阿片を密輸しようとする勢力の行動に頭を悩ませていました。弟子の丁珮さんが慰めます。彼に仕える人々はみんな彼を尊敬しています。しかし、彼らはもう年老いています。なので、志の高い若者を集めることにします。
ある男性が街で技自慢をします。何柏光さんは弟子の湛少雄さんを行かせます。湛少雄さんが奇跡的に彼に勝ったので、何柏光さんは自分の手柄だとみんなの前で自慢し始めます。吳昆龍さんが弟子役をしていました。
そこに向華強さんが来て、異議を唱えます。何柏光さんは彼にパンチをして、自分の技を自慢します。怒った向華強さんは彼に襲いかかり、ぶっ飛ばしてしまいます。そして、弟子たちも倒します。
樊梅生さんは向華強さんの強さに目を付けます。道を歩いている彼に脚を出して、彼のせいでけがをしたと騒ぎます。お金も何もないので、自分の脚を同じようにしていいと言う向華強さん。なけなしのお金を見せると奪って逃走するウメオ。無一文になってしまいました
休むために廃屋に入っていくとおいしそうに食事しているウメオが。彼が来るのを予想していたようです。向華強さんが襲いかかりますが、ウメオは意外と身軽。ウメオからご飯と取ります。しかし、これは食べ終わったものでした。がっかりする彼にウメオは新しいのを渡してやります。
向華強さんは功夫で身を立てようと田舎からやってきました。小さいころに額を鍬でけがしたため、「三眼」という綽名があります。世間知らずなので、功夫で生活できると思っています。
食堂で働きます。が、要領が悪い癖にとんでもない量の賄いを食べるので店主がキレます。何をしても米櫃を放さない図太い向華強さん。
揉めていると吳昆龍さん含むよろしくない一行がやってきます。 店主は彼を倒してほしいと言います。よろしくない一行と対等に戦います。更に上の立場の人たちが来て、騒ぎが大きくなりそうなときに林蛟さんが上の立場の人と店主にお金を握らせて、場を収めてくれます。
怒りが収まらない向華強さんをなだめます。林蛟さんは小さいトラブルは受け流して、裏で起きている大きなトラブルに力を注ごうとしていました。ラッキーなことに彼に面倒を見てもらえることになりました。
ご飯を持ってウメオのところへ行き、見せびらかしてウメオを困らせます。ウメオがご飯に唾をかけたので、上からかけます。汚い。笑
嫌になって捨てますが、ウメオは拾って嬉しそうに食べます。物乞いのウメオはそんなこと、気にしません。今までの話を聞いたウメオはこのチャンスを逃さないようにとアドバイス。
向華強さんは「常府」に行きます。「龍虎門」の家と同じでした。中に入ると孟海さんがお茶を出してくれます
が、いきなり襲われます。林蛟さんも襲ってきます。が、これはテストでした。（向華強さんのバク転シーンは孟海さん。）彼の腕前を確認し、中へ案内します。学はないけれど、素直で真面目な向華強さんのことがもっと気に入ります。向華強さんに鳩時計をプレゼントし、職を紹介してあげます。
しかし、単純過ぎるところが見られるため、すぐに本当の目的を知らせない方がいいと判断。様子を見ることにします。
仕事を真面目にこなし、修行もがんばる彼を林蛟さんは高く評価。賃金もたくさんもらえて大満足。丁珮さんの妹分とも仲良くなります。そろそろ彼に本当の目的を打ち明けてもいいころです。
ウメオは賃金が入ったばかりの彼を遊郭へ連れて行きます。そこで強そうな陳惠敏さんと目が合います。慌ててウメオは向華強さんを移動させます。陳惠敏さんは男娼と部屋に上がっていきました。男娼もいる遊郭ってあったのですかね。なるほどなと思いました。
世間知らずの彼に功夫が得意な女性たちだと娼婦をくっつけ、嘘をついて財布を借ります。彼は服を脱ぎ出す娼婦たちに困り、すぐに退出します。ウメオは賭けで彼のお金をすっていました。
けんかをしながらの帰宅途中、男性２人を発見します。陳惠敏さんは相手の男を殺します。ウメオは騒ぐ向華強さんを黙らせ、隠れます。
何もしなかったことに納得がいかない彼はウメオに文句を言います。陳惠敏さんは高額の報酬を要求し、人殺しを楽しんでいる危険な殺し屋でした。関わり合うと碌なことはないとウメオは彼に釘を刺します。
林蛟さんは阿片が密輸される情報をつかんでいました。今こそ、向華強さんに活躍してもらいたいところですが、まだちょっと早いかも。妹分に心配されながら林蛟さんは１人で阿片の密輸を止めに行きます。
阿片を運んでいる連中の中に岑潛波さん、林克明さんがいます。覆面をした林蛟さんは荷物を置いて立ち去るように言います。
ウメオは争いを目撃します。劣勢になった林蛟さんのために彼は連中のボスにものを投げつけます。これで一気に形勢が逆転。林蛟さんはボスを倒し、手下たちは逃げます。
大量の阿片を燃やします。徐さんが関わっていました。蝦蟹を恐れる彼はまた届く阿片は失いたくありません。新しいファイターを望む彼に部下は２人の候補がいることを知らせます。向華強さんとサイコな殺し屋 陳惠敏さんです。
陳惠敏さんは護衛の仕事はしないと突っぱねます。交渉しづらいので彼に仕事を頼むのを止めます。向華強さんに彼をバカにしている男がいると嘘を吹き込んで怒らせ、彼を護衛にします。
訳がわからないまま阿片運びに加担してしまった向華強さん。林蛟さんが自分をバカにした男性だと勘違いし、追いかけます。覆面を剥がすと林蛟さん。林蛟さんの計画がこれでダメになってしまいます。
林蛟さんを逃がしますが、向華強さんは覆面の男が林蛟さんだと敵にバラしてしまいます。
林蛟さんはもっと早く向華強さんに打ち開けるべきだったと悔やみます。林蛟さんは危険が迫っている中、トラブルに巻き込まれてしまった向華強さんを守ろうとします。
林蛟さんは妹分と共に向華強さんのところへ向かう途中、陳惠敏さんの仕掛けに襲われます。妹分が矢を受けて亡くなります。そして、林蛟さんもインスタント血滴子みたいな武器で襲われ、殺されます。
陳惠敏さんは向華強さんのところへ侵入し、罠を仕掛けます。ウメオが帰宅します。仕掛けに気づきますが、物音を立ててしまい、陳惠敏さんに気づかれてしまいます。いい戦いをしますが劣勢に。そこに向華強さんがやってきます。力尽きたウメオを死んだと勘違い。怒り狂って陳惠敏さんに襲いかかります。実は元気なウメオ。２人が戦っている間に室内の仕掛けを発見します。
陳惠敏さんは仕掛けを作動させて矢を向華強さんに刺そうとしますが、ウメオが向きを変えていたため、自分に刺さります。亡くなった陳惠敏さんを見て、ほっとします。なぜ向華強さんを狙っていたのか、２人は理解できません。
向華強さんの話を聞いてウメオは事態が理解できました。急いで林蛟さん宅に向かいます。お葬式の最中でした・・・。丁珮さんが「あなたが覆面の男が林蛟さんだとバラしたから、彼は殺されたの。」とキツい事実を話します。が～ん。ショックを受けます
天然キャラだった向華強さん。ここでようやくしっかりしないといけないと気づきます。大好きな林蛟さんと妹は自分が殺したようなものだと深く深く落ち込みます。そして、利用されたことへの怒りがこみ上げてきます。
「徐府」に乗り込み、大暴れ！徐さんたちをボコボコにします。蝦蟹がやってきます。助けてほしいと懇願する徐さんを蝦蟹は殺します。徐さんをいいように動かしていた２人がラスボスです。
江島さんが蟹を表現する動きをするときにポキポキ音がするのがウケました。ウメオが駆けつけます。潔癖な蝦はウメオに服を汚され、蟹に姫抱っこで嫌がります。
その隙に逃げます。「天蝦」、「地蟹」と呼ばれる２人の強さに向華強さんは途方に暮れます。何とか仇を討ちたい。彼の熱い想いを感じたウメオは作戦を立てます。
翌日、言われた寺へ向かいます。入口を掃いている僧に話しかけますが、反応なし。陳少鵬さんでした。彼に向華強さんの技をブラッシュアップしてもらおうとウメオは考えたのです。２０年前、陳少鵬さんは「蝦蟹雙形拳術」によって負けた経験から、彼らを倒す拳法を編み出していました。
彼らは脚を狙ってくるので下半身強化です。ウメオの比でないくらい厳しい陳少鵬さん。ある程度の進歩が見られたので、ここから先はまたウメオと２人でがんばることにします。
修業をしていたら、苦しそうな陳少鵬さんが出てきます。蝦蟹が襲ったのでした。向華強さんは新しく習得したステップで蝦を惑わせます。
でも、やっぱり強い！おふざけ要素を入れつつも強さは本物。交互に攻撃してくる動きが見事でした。
勝てる気がしない
そんなとき、転倒したウメオの手に牛の糞が・・・。先ほどの戦いで服が汚れることにものすごい拒否反応を示していた蝦。ウメオの頭にアイディアが閃きます。
糞を投げるウメオ。めちゃくちゃ動揺する蝦。戦いが中断します。手が糞まみれのウメオを蝦は攻撃できません。
向華強さんは蟹を倒し、蝦と一騎打ちです。蝦に攻撃されて、飛ばされるところは孟海さんがスタントしていました。強いのに潔癖という設定がいい。金銘さん、めちゃかっこよかったです。向華強さんは脚をがっつり狙い、遂に蝦も倒すことができました。
途中で戦線離脱し、倒れているウメオに駆け寄ると・・・。やっぱり元気でした！上手に手を抜く男です。「ちゃっかりしてるし、狡い！」と怒って向華強さんが彼を追いかける場面で終わりです。
天然過ぎるだろ！と思う向華強さんでしたが、林蛟さんが要所要所でフォロー入れていたので、ムカつかずに済みました。悪意がなかったんだもんね。悪用する方が悪いんだ。
金銘さんのアクションがすばらしかったです。拳法に蝦と蟹の要素を入れるってすごい発想～。
そして、そして、孟海さんのスタントを見つけることができて、楽しかったです。
話もキャラもぶれることのない、面白い映画でした
