私は2008年8月末からカナダに住んでいます。
最初はワーキングホリデーで1年カナダに住み、日本へ帰る予定でした。
その後、カナダの自然と自由さに惹かれて永住したくなり、保育士の専門学校へ2年通い、夫と出会い、結婚して移民しました。
夫と結婚したのは2011年です。
わずか2年ごの2013年に、ステージ4の大腸癌が見つかり、その2年後の2015年に夫は亡くなりました。
夫が亡くなって1週間が経った頃、見知らぬ番号から着信がありました。
電話に応えると、相手は見知らぬ日本人の女性でした。
「キヨさんですよね?〇〇(名前を忘れてしまいました)と申します。この度は御愁傷様でした。私の友達がキヨさんのお知り合いで、旦那様のことを聞きまして、何かお手伝いできることがあったらと思ってお電話しました。」と、彼女は言いました。
その時私はすごい怒りに襲われました。
「何この人?なんで知らない人から電話がかかってくるわけ?誰が私の電話番号教えたの?」と、私の頭の中は疑問だらけ。
しかもタイミングが悪かったことに、私は当時2歳半だった子供達を連れて出かけるところでした。
準備やら何やらでバタバタしていたし、ましてや会ったこともない人から、夫が亡くなって1週間でそんな電話がかかってきたので、素直にその人の思いやりを受け止めることができず、悪態をついてしまいました。
「誰から電話番号聞いたんだか知りませんが、なんなんですか?あなたに私の気持ちなんかわからないくせに!!やめてください。」と。。。
先日ふっとこのことを思い出して、相手の方は本当に悪気なく、ただただ私を助けたくて電話をくれたのに、なんであんな態度を取ってしまったのだろう?と後悔の念に狩られました。
名前も電話番号ももうわかりません。
その時は、夫が亡くなったショックと、これからのことを考えるので精一杯で、赤の他人から電話がかかってきたことに腹が立ってしまったのです。
本当に申し訳ないことをしてしまいました。
なぜこんなことをふっと思ったかというと、仕事を休み始めてから、日本人のお母さん達と時間を過ごすことが増え、同じ国出身同士、助け合うことの大切さを改めて感じたからです。
長くカナダに住んでいても、やっぱり私は日本人で、カナダ人にはなれません。
日本人同士で話しているとやっぱりホッとします。
じゃあなんでカナダに住んでるの?と聞かれたらおしまいですが(笑)
あの時の私に「後悔するよ。」と言ってあげたい。