それから
数年経ち
それでも
僕はヤニスの事を忘れる事が出来なかった。
いつも暖かい眼差しのヤニス!
もし!
僕に兄さんが居たら!
ヤニスみたいな感じだったのかな?って。
穏やかで
いつも微笑んでいたヤニス!
もう!高校生になっても僕はヤニスと遊んだ場所を時々訪れた。
春!
丁度ヤニスと出会った頃!
広場の草むらに寝そべって!
ヤニスを思い出していた!
『やぁ!』
振り向くと!
そこには!
ヤニス!?
が
居た!
え??!
ヤニス!
僕より背が高くて
大人っぽかったのに!
彼は
あの日の
ままだった!
幻???
『何を驚いてるの?』
ヤニスは言った。
だって!ヤニスは僕よりも
年上のはず!
あの日のままじゃないか!!!
ヤニスは
微笑んだ!
『幻かもね?』って…
でも!
幻だって!
いいさ!
会いたかった!ヤニス!
僕らは
草むらに並んで
空を見上げた!
流れ星が
ひとつ!
『祈ったかい?』
ヤニスは僕を見て
微笑んでいた。
ヤニスと会えたから!
それで!
いい!
ヤニスは
ぼくの今の生活を聞いてきた。
『もう、寂しくは
ないかい?』
ヤニスは僕の寂しさを…
見抜いて居たんだ!
『ヤニスが居なくなったから寂しい…』
って答えた僕に
ヤニスは
ははは!!!と
大声で
笑った!
茶目っ気たっぷりな
瞳で僕を見つめていた!
『また!会えるよ!
行かなきゃ!またな!』
僕は
ヤニスが去るのを
見つめて
いた…
ひとすじ
涙が
こぼれた…