昨日まる一日寝ていた母は、夜中の0時過ぎに起きた。

オムツを取り替えてから、もう食事も作れないので、空腹に栄養補助飲料のエンシュアとお茶と、和菓子、バナナを食べてと言って私は寝た。

それからが大変。朝まで4回も起こされた。

時代劇を見ていて、殺される~!。と、絶叫。私がこれはテレビだからと言っても、中の人が部屋に来ると言ってきかない。

わかった。本当に殺されたら呼んでね。と、言って寝室に戻る。母は薄情者と、言った。

1時間後、また名前を呼ばれた。今度は天ぷらはまだか?と訊いてくる。天ぷら?なんのこと?

すると、テレビが深夜の通販番組になっていて、そこにいる人に振る舞うから。と言う。夜中だし、天ぷらなんて出来ないし、テレビの中の人は売っているだけだから、食べないよ。と、テレビを消した。いや、出てくるんだよ。と言うので、それなら自分で作ってと言って、悪夢を見ない薬と言って抑肝散を飲ませて、私は寝室に戻る。

その後、母はどうしたか知らない。

1時間後、今度は呼び出しベルが鳴る。

すると、母のベッドの布団が丸められていて、おまえがさっき布団をぐしゃぐしゃにして行ったから、掛けられない。と言う。えっ!布団に触ってないし。母は自分がやったことに気づかない。人のせいにする。

なので、ベッドに寝かせて正しい位置に布団を掛けて、もう寝かせてと私は寝室に戻る。

この時点で全く寝られていない。母はずっと起きていた様子。

すると、朝方また、呼び出しベルが鳴る。いい加減にして!と心の中で叫ぶ。

母の部屋に行くと、入れ歯が無いと言う。自分で洗面所に行って外したらしい。歩ける認知症の百歳、恐るべし!

見ると、置いておいた食べ物は空っぽになっていた。全部食べたから、口を洗って入れ歯を外して来たのだ。食欲有るわあ。

洗面所に行くと、入れ歯がコップの中にあった。泡洗浄剤で洗って母の口に装着した。結局その後、空腹を訴える母に食事を作り母は完食し寝てしまう。

寝不足のまま家事をやって、ようやく自分の食事を食べたのは昼過ぎ。

不覚にも、食後ウトウトしてしまった。

そして、母はまだ起きない。また、昼夜逆転になるかと思うと、夜が怖いわ。

それにしても、母の行動は前にも同じシチュエーションがあった。

時代劇の悪者に自分が殺される。私が天ぷらを揚げている。布団がぐしゃぐしゃになっている。

これらは、どうやら母の深層心理で繋がっているらしい。

認知症の本人には、至極当たり前の出来事なのだろうけど、介護する側はたまったもんじゃない。と、痛感する。

でも、叱っては駄目と、専門家は言うが、私は人間が出来てないので、叱ってしまう。悩ましい。

なぜ、うちの母はこんなに長生きなのか、安らかに死ねないよっぽどの深い業があるに違いない。クワバラクワバラ。

死に時を逃しての長生きは幸せじゃないなあ。母を介護していて、つくづく思う。

人生百年時代なんて、くそ食らえ!