手塚治虫漫画賞を受賞したお笑い芸人「カラテカ」の矢部太郎さんが描いた4コマ漫画集「大家さんと僕」を早速読んでみた。なんてミーハーな私。

この本は以前、本屋で見かけ気になっていたが購入に至らなかった。矢部太郎が漫画を描くことも知らなかったので、期待してかなったのだ。

帯をよくよく見れば、私好みの著名人が推薦してるではないか。

矢部さん、お父様が絵本作家だけに絵の構成が上手い。単純明解な線で描く人物と的確なユーモアのある台詞。いわゆる下手うま系。ちびまる子ちゃんや、今日の猫村さんと通じるものがある。

矢部さんの頭の良さと人柄の良さが一目瞭然にわかる漫画だ。

語学も堪能で高学歴、気象予報士の資格まで持っている矢部さんが、なぜお笑い芸人を続けているのか不思議だったが、漫画を描くことに繋がるための道筋だったのかと思う。

相方の入江さんは矢部さんとは正反対。その並外れた人脈で芸能界のパーティーピーポーとしての存在感を作り上げているようだけど、こんなに生き方が違う二人だから、カラテカとしての露出が低いのは仕方ないのかな。

ともあれ、矢部さんの本はサラッと読めるけど、正直で、チクッと皮肉もあったり、しみじみと心に染みる場面もあったり、この人の優しさが伝わってくる一冊だった。

本は読むけど、不思議と又吉の「花火」は芥川賞を取っても読んでいない。村上春樹も一冊も読んでいない。ただ、読みたい気にならないのだ。

自分の読みたい本は、本の方から手招きしてくれる気がする。