賃貸に引越す時気をつけたいお金の話 | FP阿部理恵の「お金の知識ないと生き残れないよ」

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リモートワークになったり、異動・転職などで引越しをする方もいると思います。引越しには何かとお金がかかりますが、思わぬ出費を生まないように、今回は賃貸から賃貸に引っ越す場合について事前に知っておくべきことや、節約ポイントについてお伝えしたいと思います。

 

 

引っ越しに関する費用

引越しに携わる業者さんたちにかかる費用には以下のものがあります。

 

敷金・礼金・仲介手数料

家を借りる場合には、この3つが発生しますが、敷金・礼金がないところ、仲介手数料が賃料の半額のところ、消費税がかかるところなど、様々です。

また、賃貸契約の場合2年更新で、そのたびに更新料が発生することが多いと思います。家賃の1か月分としているところが多いと思いますが、そこも確認しておきましょう。

 

保証会社

家賃が払えなかった場合の対策として以前は連帯保証人を立てていましたが、最近は保障会社を使うのが主流のようです。初回が家賃の半額、以降毎年1万円などという契約内容が多いようです。

本人の仕事内容や収入状況に応じて収入や資産を証明するものの提出を求められたりします。

 

引越業者

サービス内容などにより、業者によって料金にばらつきがありますので、必ず複数社見積もりを取ることをおすすめします。

業者がチェックするところは、荷物の量の他、エレベータの有り無し、同じ県内か県を越えるか、月末や土日かで、これによって同じ業者でも料金がかなり違います。また、3月などの繁忙期はとても高くなりますし、ゆっくり見積もりを比較している余裕もありません。ここの費用がいちばん節約可能なので、時期をずらせるのであれば、比較的ゆったりした時期を選ぶことをおすすめします。

 

 

新居に関する費用

新居の選び方やチェックでも必要なお金が変わってきます。

 

日割り家賃

原則として契約日から発生しますが、これは交渉可能なところが多いです。引っ越し日に合わせて考慮してくれる大家さんもいますので、交渉してみましょう。

 

共益費

大抵の場合、家賃の他に共益費が毎月発生します。共用部分のために使われるお金です。せっかく家賃が安くても、共益費が結構高い場合もありますので、家賃と併せて考える必要があります。

また、契約更新料は家賃の1か月分などとしていることが多いので、家賃+共益費が同じでも、更新料が変わってきます。

 

備え付け器具

物件によって、エアコン、ガスコンロ、照明器具などは備え付けのところと、自分で用意しなければいけないところがあります。自分で用意しなければいけない所はその分商品代もかかりますし、エアコンなどは工事代もかかります。リモートでお仕事をしている人は、インターネットの回線が引かれているかどうかも必ずチェックしておきましょう。

また、最近ではインターネットが無料となっている物件もあります。インターネット代は毎月かかる費用ですから、家賃と併せて比較検討したほうがいいかもしれません。

 

火災保険

正確には家財保険です。自分の家財と大家さんに対する賠償の保障が中心です。貸主や不動産会社指定の場合もありますし、保障内容をクリアしていれば自分で加入可のところもあります。自分で加入可の場合はネット保険を利用すると保険料を抑えられる場合がありますので、出費を抑えたい場合は交渉してみましょう。

 

 

退去する家に関する費用

 

敷金

退去する家に入居するに預けた敷金があることを忘れないようにしましょう。ここからハウスクリーニング代が差し引かれたものが戻ってきます。日焼けや経年劣化など、自分が故意に傷つけたものでないものは貸主負担なので借主が負担することはありません。タバコを吸う人の場合は、費用が別途請求されることがありますので、不動産屋さんに確認しておきましょう。

 

解約手続き

退去する家の家賃や光熱費は日割りで最後の支払いが必要です。また、家賃については退去の通知をしてから1か月分は支払わなければならない契約となっているところが多いので注意が必要です。

 

家具・家電の処分

引っ越しのタイミングで家具や家電を処分することも出てくると思います。引越し業者に頼むことも可能ですが、自分で処分する方がお金はかかりません。家具は粗大ごみとして市区町村に出せば安い手数料で済みます。家電のうち、冷蔵庫や洗濯機などはリサイクル家電として処分しなければいけません。こちらも引っ越し業者に頼むこともできますが、市区町村に出すほか、電気屋さんでも処分してもらえます。

 

 

以上、引越しには様々な費用がかかります。会社の異動など時間が限られている場合は止むをえませんが、そうでなければ、ある程度時間をかけてじっくりと自分の気に入った新居を見つけるとともに、お金のかからない引越しも検討してみましょう。

 

 

2021年8月FPwoman掲載

https://www.fpwoman.co.jp/contents/knowledge/37768