アモイを後にして次に向かったのはソロモン諸島の首都ホニアラ。ブリスベンの北東にある太平洋の島国。アモイから香港経由、ブリスベンを経てホニアラまで、待ち時間を含めてトータルで約20時間の旅。


観光地化もされていないし、西アフリカと並んでマラリア蚊の大流行地でもあるので、観光で訪れる人はほとんどいないけれど、海が素晴らしく澄んでいて、マグロやカニなどの海鮮が豊富な美しい島。

ホニアラのある島は別名ガダルカナル島。第二次世界大戦のガダルカナルの戦いの戦場だった島で、旧日本軍が、連合軍との激しい戦いの末に敗退し、敗戦に向けて進むことになったきっかけでもある戦い。



ミクロネシアやマレー系の現地の人たちが主に漁をして平和に暮らしていたところに、突然日本軍がやってきて滑走路作って軍事拠点化して、そこに米豪などの連合軍がやってきて勝手に激しい戦いをして、現地の人たちからしたらほんとなんなの?って感じだったでしょうね。

激しい戦い後は連合軍もそのまま引き揚げていったので、戦後約80年経とうとしているけれど、激戦の爪痕がまだなまなましく残っているままらしい。

ちょっと森に入れば日本軍の戦闘機の残骸もそのまま残っていて、連合軍側の不発弾やらの遺留品もたくさんあって、環境汚染の原因にもなっているとのこと。


ホニアラからブリスベンに戻る帰りの飛行機で、日本のNGOのグループと一緒になった。彼らは2016年から年に4、5回現地を訪れて、旧日本軍兵士の遺体発掘、家族のもとに還すという地道な活動をしているそうな。

戦後80年近くそのまま放置されてきた兵士たちの遺体を思うと胸が痛いし、まだ彼らの遺体が戻ることを待っている家族がいることにも胸が痛む。

自然豊かで、美しい海と色鮮やかな花が咲く島で、穏やかな島の人々の暮らしに囲まれていることが、せめてもの救い。戦後は終わっていないことをつくづく感じる滞在でした。

そして帰りはさらに長旅。3時間かけてブリスベンへ戻り、ハワイアン・エアでホノルル経由ニューヨークへ。待ち時間入れてトータル35時間!本気で疲れた。