世界でひとつのスピリチュアル・ジャーニー | 天使のエッセイ

世界でひとつのスピリチュアル・ジャーニー



もう間もなく9月も終わりますが、

わたしにとっては今年の9月は旅の1ヶ月でした。



旅立ったのは9月1日。

そして行き先はなんと・・・・・・・・!


日本でした。



なぜ日本に行くというのに
まるでお忍び旅行のように誰にも言わずにこっそり出かけたかというと、

その理由のひとつは飛行機のチケットを取るのが遅くなって
細かい予定が立てられなかったこと、

二つ目の理由は日本の家族のことでいろいろと気になることがあったので、
日本の家族のために取る時間をできる限り多くしたいと思っていたこと、

そしてもうひとつは出発1週間前に日本行きのチケットを取った数日後から
突然うちの猫のチチの様態が急激に悪化し始めたことからでした。



それで、ワークショップの主催とか、九州への旅行とか、
いつも必ず立ち寄る父の熱海の別荘へ行くことさえもあきらめ、

家に帰ろうと思ったときにはいつでもすぐに帰れるようにと、

予定をあまり入れず、
日々を東京の実家で過ごすことにしたのでした。



その間、実家近辺の友達に会ったりとか、
中学校の同窓会に行ったりとか、

実家から行けるところへ出かけていったりは少しはしたのですが、

そもそも台風が次から次へと来ていたりなど、天候も不安定で、
予定が延期されたり、変更されたり、中止されたりなどがかなりあって、

最初から最後までまるっきり予定通りにはいかない旅になりました。




第一に出発前から
この旅はキャンセルしようと思ったくらいでだったのです。


うちの猫のチチの様態が急に悪化して
ご飯を食べることができなくなってきていたからです。


チチには癌があったため、
いよいよこの子を送る日が近づいてきていることを
悟らずにはいられませんでした。


そのまま出かければ
3週間の旅から帰ってくる頃にはチチはもういないかもしれません。


いたとしてもすっかり弱って痩せ細ってしまっているかもしれません。


・・・・・・そんなことを想像しただけで怖くて、悲しくて、

「とても行けない!」とわたしは思いました。



わたしは泣いてこの旅をキャンセルしたいとうちの彼に言いました。


チケットはノン・リファンダブル

それに今、うつ病が原因ですっかり調子を悪くしている
日本の父のことを考えると、わたしはどうしたらいいかわからなくなりました。




その時、ベッドルームに飾ってある、
わたしたちの一番最初の猫、クッキーとよく似た猫の肖像画がわたしの目に飛び込み、
その瞬間、わたしはクッキーの魂とチャネルしました。


わたしは一体どうしたらいいのかとクッキーに聞くと、クッキーは

旅には出かけるようにと言いました。


そして病気のチチと接する時も、その旅の間も、
とにかくできる限り自分自身を楽しい気分にして、
できるだけたくさん笑うことが
今のわたしの課題だとクッキーは言いました。


そんなことが自分にできるだろうかと疑いましたが、

わたしはクッキーから受け取った言葉を信じて
旅に出ることを決めたのでした。



けれどもやっぱり全然行きたい気分になれず、
ちっともワクワクもしてこないので

パッキングも出かける数時間前まで何もしないという始末でした。




出かける前にチチに話しかけ、彼女をやわらかく抱きしめると、
チチは嬉しそうにのどをゴロゴロと鳴らせました。


弱ってきているのに思い切りわたしに愛される喜びを表現していました。



これがチチとの最後の時間になるかもしれないと思うと
胸が詰まって涙が出ました。




そして旅への一歩を踏み出した瞬間から後悔を感じ始め、

マンハッタンまでのバスの中でも、
飛行機の中でも、
日本に着いてからも、

ずっとずっと後悔と罪悪感の嵐でした。



後悔や罪悪感は何のプラスにもならない感情だということはわかっていても、
苦しすぎてその感情を止めることができなかったのです!


楽しむ気になんかなれやしません。

まだ後悔と罪悪感の中で泣いている方がマシでした。



日本へ着いてからすぐにカウントダウンが始まりました。

「あと20日」

「あと19日」・・・・・・

帰るのはずっとずっと先で、
その日は決してやってこないのではないかと思えてきたりもしました。



着いてすぐに帰る日を早めることを考えました。

何日に帰れるだろうかと予定表とにらめっこ。

まだ着いたばかりだというのに
明日にでも帰りたいような気分でした。




いつもは日本に来ている時は
数日に1度彼に電話を入れるだけだったのに、

今回は毎日朝、晩、2回スカイプで彼に電話をして、
チチの様態を確かめました。


着いてすぐにもチチの様態はよくなく、
しかも急激に転がり落ちるように落下していました。


わたしは毎日を彼との朝の電話で泣くことからスタートし、
また、彼との夜の電話で泣くことで一日を終え、

時には日中も泣いて、
またチチ以外のことでも泣いたりすることも結構あって、

とにかく泣いてばかりの毎日でした。



クッキーの言う「課題」を思い出しては、

「そんなこと、できるわけない!」

・・・・・・と思ってさじを投げていました。



それどころか以前以上に不安障害が悪化して、

いつも眠りから覚めるたびに
わたしはパニック・アタックを起こしていました。


朝起きてパニック・アタック

昼寝から覚めてパニック・アタック

それが毎日!


これが起こらない日はまったくなかったのです!

目が覚めると同時に大きな不安と恐怖に包まれて
強い動機息切れを起こしました。



それはヨガで体を動かし始めると消えていくので、
朝は必ず軽いヨガでスタートとなりました。


幸いわたしはパニック・アタックへの対処法はよく知っているのです。

また目が覚めている間なら
自分の不安や恐怖の感情をコントロールすることもできます。


眠っている間だけはさすがにコントロールは不可能ですが、
わたしは「心のプロ」ですから、いろんなことに対処できるのです。



けれどもそのような応急処置でとりあえず命をつないでも、

自分の内側には
信じられないほど大きな不安と恐怖の感情が渦巻き続けていることは
とてもはっきりとわかっていました。


そしてそれをどうしたら変えられるのか?
少しでも楽になれるのか?

それはまだわたしにもわかってはいなかったのです。



けれども自分が病気の様態のよくないチチを置いてまで臨んだこのチャレンジに
わたしは挑まなくてはいけないとなぜか強く感じました。


今という時期を日本で日本の家族とともに過ごすということは
今のわたしのとってのコミットメントだと!




・・・・・・そんなふうにこの旅は始まったわけですが、

ようやく今、その旅を終えてみて、

その旅のなかにはわたしが思っていた以上に
大きなものがたくさん詰まっていたと実感している今日です。



ワークショップの主催もセッションの開催もなければ旅行もせず
独りでこっそりと行って、実家で過ごしたという
一見とても地味な旅のその中身は、

今までわたしがしてきたお金のかかったゴージャスな旅や
恋愛や不思議な出会い、出来事を含んだドラマティックな旅よりも、

何百倍も濃かったということなのです!



その旅の話をこれからゆっくりと、少しずつ、
ひとつの記事だけ読んでも完結する形で、

ここでシェアさせていただこうと思います。



ものすごく濃くてスピリチュアルです・・・・・・・キラキラ




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