凄惨な事件。今日“もまた”と言っていいのか分かりませんが。

秋葉原での通り魔殺人。


http://allatanys.jp/B002/index.html


「あってはならない」、「許されない」は至極当然としても、現行犯で逮捕された犯人が「人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった。世の中がいやになった」(日経ネットから引用)と供述したことの真意のほどはさておき、厭世的な気分がどんなに高まろうと無差別に人を殺したいという心理が人間に生まれ出るものなのかは、さっぱり分かりません。


アキバでの事件について、僕自身は午後になって携帯の速報で知ったのですが、先ほど自宅に戻りテレビの報道で事件の残虐さに唖然とさせられたと同時に、何気なしに読んでいた読売新聞朝刊(6月8日)の書評欄に、身震いするほどの驚きと怖さを感じました。

文化人類学者の渡辺靖氏による、白石一文の『この世の全部を敵に回して』という小説に関する書評。


この世の全部を敵に回して/白石 一文
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まだ「YOMIURI ONLINE」(http://www.yomiuri.co.jp/ )に今日の書評がアップされていないので、実際の紙面を見ていただくほか無いのですが、まるで、今回の事件を予知していたのではないかと思うようなタイミングでの掲載に恐ろしさを感じさせられました。

(話題になっていたにもかかわらず、僕が単に知らなかっただけという話かもしれませんが。)


現代アメリカ文化に精通している文化人類学者の渡辺靖氏による書評であり『アフターアメリカ』等の著書でコモンセンスの喪失について既に指摘はしていたものの、書評を通して伝える時代感覚とその底流にある社会思想の変化についての兆候について鋭く指摘しています。


アフター・アメリカ―ボストニアンの軌跡と<文化の政治学>/渡辺 靖
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僕は白石一文という作家について、正直なところ、名前こそ知っていたものの、彼の著作を一作も読んだことがないので、小説については実際に著作を読んでうえで考える中身について述べたいと思います。


ただ、街にいて何もないのに殺されてしまった被害者、そして突然いなくなったことを知らされる遺族やその関係者のことを思うと、まったく以って言葉が出てきません。

おそらくは「責める」という思いすら今は感じることもできない位、突然で、理解ができない事件なのだから。