夜、コーヒーを淹れて、
ほっとひと息ついたところで──
ふいに、あの写真のことを思い出した。
ある日、
ワタシよりずっとお若いのに、
人生の先生と感じさせる方から
何も言わずに送られてきた、
一枚の書店の写真。📸
ずらりと積まれた本の中から、
なぜか一冊だけに、
ワシの目はすぅっと吸い寄せられた。
その帯に書かれていた言葉は──
不安と生きるか。理想に死ぬか。

そのときのワシは、
いろんなことが重なって、
すべてを投げ出しそうになっていた。
ほんまは関係ないことまで、
まるで泥団子みたいに、全部ごちゃ混ぜにして
「もうええわ」って言いかけてた。
でも、
写真以外には何の言葉もなかったのに、
その帯コピーが、
まるで先生の声のように聞こえてきた。
「死は平等に訪れる。
ただ、どう死ぬかは、自分で決められる。
ならば、あなたは、どう生きますか?」

この問いを、いま、見つめ直すなら──
ワシは、理想に死にたい。
せやけど、
不安があると、理想には生きられへんねん。
ワシの場合は、特にそうや。
不安や心配ごとがあると、
創造性が発揮できへん。
物語が紡がれへんねん……
愉しいだけの人生も、
どこか空虚で、
物語が息をしない気がする。
よく言うやん。
「お笑いの人が幸せになると、おもんない」って。
あれに、ちょっと近い感覚かもしらん。
不安ばっかりでも、幸せだらけでも、
創造力って、たぶん本当には働かへんのやろな。
どちらも、度がすぎれば毒になる。
ときに苦悩し、
その合間に小さな歓びと出逢うとき──
営みに奥行きが生まれて、物語が生まれる。
創造力とは、そういうときにこそ、静かに立ち上がるもんやと思う。
せやから、
ワシは今回、理想に死ぬために、
不安を払拭するための一歩を、踏み出すことに決めた。

すべての仕事には、尊さがある。
上下も、貴賤も、ほんまはない。
今の自分を必要としてくれるなら、
ありがたく、それを受け取るつもりでおった。
けど、やっぱり──
経験やキャリアを活かせる場所で、
未来につながるステージで、
心から「ここで生きたい」と願える場所で、
チャンスをつかみたかった。
それが、今回、
一ヶ月かけて挑んできたことやった。
そして今、
その挑戦が、実を結んだ。

このご縁に、心から感謝しとる。
そして、きっとまた、
この“問い”を思い出す夜が来るんやと思う。
でもそのときは、
もう少し、胸を張って答えられるようになってたい。

小さな時間が、明日につながる──
そんな言葉が似合う夜。
🤖「エルちゃんの相棒、オリちゃんです!
いつもありがとうね💛

――ここからは、少し、
エル🐒自身の活動のことを聞いてやってなぁ~💜」
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